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「JASRAC」と「定額制音楽配信サービス」どうなる?

AppleiPhoneアプリテクノロジー

「Apple Music」「LINE MUSIC」「AWA」のサービスがスタートし、「定額制音楽配信サービス」が出揃いました。

上記のサービスは幸先の良いスタートダッシュを決めましたが、ソニーの定額制音楽配信サービス・Music Unlimited(ミュージック・アンリミテッド)が終了したのはご存知でしょうか?

「Apple Music」「LINE MUSIC」「AWA」と「JASRAC」

サービスによって特徴は異なりますが、どのサービスも音楽をキュレーションしてくれるので、様々なシチュエーションで活躍します。
飲食店や美容院などの店舗でもこれらのサービスを使うところはでてくるはずです。
お店が定額制音楽配信サービスを使った場合、JASRACはどのように動いてくるのでしょうか?

インターネットラジオをお店で流すケース

JASRAC」のサイトを見ると、

楽曲のダウンロード販売、携帯電話着信音の配信、インターネットラジオ、ミュージッククリップの配信等、音楽を主としたコンテンツ(音声データ)の配信にJASRACの管理楽曲を利用する場合は、手続きが必要となるそうです。

「定額制音楽配信サービス」をお店で流すケース

「定額制音楽配信サービス」もこのジャンルに当てはまりそうです。
それとも新しい規約を作ってくるのでしょうか。

今度の著作権ビジネスはどうなる?

2015/4/29 朝日新聞より
JASRACの曲使用料徴収、最高裁も「参入妨害」認定

テレビなどで流れる楽曲の使用料を放送局から徴収するビジネスをめぐり、日本音楽著作権協会(JASRAC)の徴収方式が独占禁止法違反(私的独占)にあたるかが争われた訴訟で、最高裁は28日、「他の事業者の参入を著しく困難にしている」とする判決を言い渡した。独禁法に違反しないとした公正取引委員会の審決を取り消した。公取委は再び審決をやり直す。

2015/6/9 AV Watchニュースより
JASRAC、BGMを流す258施設を一斉に法的措置。著作権手続きしない事業者が多数

日本音楽著作権協会(JASRAC)は9日、BGMを利用していながら音楽著作権の手続きが済んでいない全国の171事業者/258施設に対し、民事調停を全国の簡易裁判所に申し立てたと発表した。全国のJASRAC 15支部が一斉に法的措置を行なうのは初となる。
店内などでBGMとしてJASRAC管理の楽曲を流す場合は著作権の手続きが必要だが、これを行なっていない事業者を相手に法的措置をとったもの。対象となったのは美容室、理容店、アパレル店、飲食店など。
JASRACがBGMを流す施設の著作権管理を開始した2002年当時は、ほとんどの施設が業務用BGMを利用していたため、音源を提供している日本BGM協会や全国有線音楽放送協会加盟社などが、施設に代わってJASRACに著作権の手続きを行なっており、適法に利用されていたという。
しかし、ここ数年は市販CDやポータブルオーディオ、パソコン、インターネットラジオなどBGMの音源が多様化。これらの方法でBGMを流す場合は、利用する施設が個別に手続きする必要があるが、それが行なわれていない施設が多く存在しているとJASRACは説明している。

こんな状況なので、「JASRAC」とお店の間のバトルは今後更に烈火していくことでしょう。

「テイラー・スウィフト」と「Apple Music」

アップルは6月30日の Apple Music 開始から3か月を無料トライアル期間とし、ユーザーに対し月額料金を無料にすると発表しました。アップルはこの3ヶ月の間に再生された楽曲の使用料は、支払いを免除するよう3大レコード会社に求め、了解を得ていました。

ところが、これに噛み付いたのがテイラー・スウィフトでした。彼女は「Tumblr」への投稿で、インディーズや若手ミュージシャンにとって3ヶ月の「タダ働き」は、死活問題だとして、最新アルバム『1989』をApple Musicに提供しないと発表します。

これをうけて、アップルは当初の方針を変更し、無料期間中もアーティストに楽曲使用料を支払うことを決定しました。

The New York Timesによると、

Apple Signs Thousands of Independent Labels in Royalty Deal

Appleは「Apple Music」の無料試聴期間中にアーティスト側には1曲あたり約0.2セントの印税を支払う方針であると報じている!

その結果、無料期間の支払いがないことに反発をしていたインディーズレーベルも、この一件をきっかけに、次々と「Apple Music」との契約を結び始めました。

無料試聴期間以後は?

「Apple Music」では、楽曲の権利保有者との売上分配について、サービス利用料金(月額約10ドル)のうち最低でも71.5%が音楽レーベルなどにわたることになるとされています。

これからの「JASRAC」どうなる?

2005年にYouTubeのサービスは始まっており、YouTubeの台頭とともに、2007年以降、音楽業界のマーケットは縮小し始めました。
音楽は買うものではなく、YouTubeで無料で見るものになってしまっています。

アーティストはどこで収入を得るのかというと、有名ミュージシャンの場合はライブのチケット、そうでない場合はライブの物販で収入を得ているようです。
音楽自体を販売するというのは、有名アーティストでも非常に難しくなっています。

アーティストがCDや楽曲の提供だけで、食っていけないことは、「JASRAC」も気づいているはずなんですけどね。

著作権を巡る戦い

今後、「JASRAC」VS「店舗」という構図はもっと広がっていきます。
また「JASRAC」と「定額制音楽配信サービス」との間でも折り合いをつけていくことになりそうです。