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今後のタクシー業界はどうなる?

自動運転

今後のタクシー業界の取り巻く現状は、決して明るいものではありません。

ライドシェアのUberという黒船がすでに日本には来航しているし、日本政府は2020年までにタクシーの自動運転を実現するためのプロジェクトを行っています。

2020年の東京オリンピックまでに、自動運転は実現できるのか?
政府主導の自動運転の実験が始まります。 2020年のオリンピックを視野に入れているのは間違いないです。 首都高で政府主導の自動走行実験 来年度から 内閣府は15日、車の自動走行システムの大規模な実証実験を来年9月ごろから2019年3月にかけ...

自動運転車の社会になれば、タクシードライバーは不要になります。また、タクシーの存在意義もなくなるよね?だって、街なかを自動運転している車をスマホで呼び出せる時代になるわけだからね。

タクシー業界にとって明るくない未来ですが、タクシー業界はどのような方向に進んでいくのでしょうか?

タクシー事業の現状

まずは、タクシー業界の現状を見ていきましょう。

国土交通省「タクシー業界の現状について」のグラフを見てみると、

タクシー業界の現状について

運送収入は下降線を辿っています。

実働車両数は平成14年の規制緩和以降増えていましたが、平成21年以降は大幅に減少しています。そのかわり、平成21年以降は日車営収は上昇しています。

この図を見ると、タクシー業界の未来は暗いです。

日本交通の取り組み

タクシー業界最大手である日本交通の川鍋一朗氏の取り組みを見ていきます。

この方、新しい取り組みをどんどん進めていて、タクシー業界に新しい風を吹き込んでいます。

タクシー大手の日本交通は5日、東京都内で初乗りを1.059キロメートルで410円、237メートルごとに80円ずつ加算する運賃の変更申請を国土交通省に提出した。現行の初乗り2キロメートル、730円から変えることで、高齢者や訪日外国人らが短い距離でも乗りやすくして利用を増やす狙いだ。

日本交通、タクシー初乗り410円 距離短縮し利用しやすく

タクシー大手の日本交通(東京・千代田)とサントリー食品インターナショナルは5日、タクシー車内で緑茶の「伊右衛門」を配布する取り組みを始めた。車内でじっくりと味を楽しんでもらうことで宣伝につなげる。日本交通は今後、商品の新たなプロモーション形態として、飲料メーカーに限らず広告でのタイアップを提案していく。

「伊右衛門タクシー」発進 日本交通、サントリーと組む

タクシー大手の日本交通(東京・千代田)はスマートフォン(スマホ)で指定した場所に呼べる配車アプリを個人タクシーでも利用できるようにする。まず大阪で月内にも個人タクシー約2千台が加盟する組合と提携し、他の都市にも広げる。雨の日や宴会シーズンなどタクシーの稼働率が高い時でも迎車予約がとりやすくなりそうだ。

日本交通、アプリで個人タクシーも配車 まず大阪で

日本交通とトヨタの連携

自動運転タクシーが登場すれば、タクシー会社はいらなくなるはずなんだけど、日本交通とトヨタは連携している模様です。

自動運転車については「自動運転の車が出て来ると、タクシーは要らなくなるのではと思われるが、お客を運べるのは旅客運送事業の免許をもらっている我々しかできないので、タクシー会社が自動運転をやれば勝てそうと思った。そこで、自動車メーカーで最も強くてタクシーの8割の比率があるトヨタと全国ハイヤー・タクシー連合会が今年8月に自動運転車の開発に関して覚書を交わした。20年の東京五輪までにトヨタが開発した自動運転タクシーのデモを行う。

自動運転に必要なデータは毎日4千台のタクシーを走らせている日本交通が最も蓄積しているので、トヨタのデータリサーチ会社に送って分析してもらう。これを使って再来年までに東京の3D地図を作成する」と述べ、自動運転タクシーの実現に向けて準備を進めていることを明らかにした。

ライドシェアが日本の都市部で認められない点には「ウーバーはタクシー事業者ではあるが、事故が起きた時などの事業者責任は負わないと言っている。このため、政治家や国土交通省は事業責任をだれが負うのかについて非常にリスクを感じている。国交省は今年1月に軽井沢で起きたスキーツアーバス事故以来、安全面などの規制を強化してきている。インターネットの世界なら、事業者責任を取らなくてもいいのかもしれないが、事故が起きたらだれが責任を負ってくれるのかということになるので、東京ではなかなか難しい。これが認可されない最大のハードルになっている。米国は車検もないし、国によって交通に関しての抜本的なリスク許容度が異なる。ウーバーのアプリは素晴らしいので良い面は吸収したい。しかし、素晴らしくないのは事業責任を認めないことだ」と述べた。

タクシーの日本交通とトヨタが組んだワケ

トヨタが開発する自動運転タクシー

日本交通が導入する自動運転タクシーは、トヨタが開発した車両です。

自動運転タクシーってことなんだけど、写真見ると運転席があるんだけど・・・

JPN TAXI

トヨタ自動車と全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連)は2016年8月5日、“未来の日本のタクシー”の開発/導入に向けた協業を検討するための覚書を締結したと発表した。同日は、大正元年に日本で初めてタクシーが走った日として「タクシーの日」になっており、発表はこの日に合わせた形になる。

トヨタ自動車は2016年5月、米国ベンチャーのUber Technologies(Uber)とライドシェア領域における協業を検討する旨の覚書を締結した。このとき「海外でライドシェアビジネスが拡大している国/地域で試験的な取り組みを始めながら協業を模索する」としており、日本国内での展開については言及がなかった。
今回の全タク連との協業は、国内のモビリティサービス市場において、Uberなどのライドシェアではなく、多くの車両を納入しているタクシー業界を重視するというトヨタ自動車の方向性を示すものとみられる。

トヨタが自動運転タクシーを開発へ、「タクシーの日」に協業発表

自動運転車の登場でタクシー運転手はどうなる?

オックスフォード大学で、AIの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授によると、今後20年以内にAIに代替される職業702職種に関する論文を発表しました。この中で、代替される可能性の低い順にランクングされているのですが、タクシードライバーは531位となっており、タクシードライバーは20年以内に仕事が無くなる可能性が高い職業と言われています。

生き残れるタクシードライバーはいるの?

介護タクシー、ベビーシッタータクシーでは人間のドライバーが関与する部分があるので、生き残れるだろうね。

今後、タクシーは無料になるのか?

よくGoogleがタクシー事業に参入すれば、車内でYouTubeを見ることでタクシー料金が無料になると言われていますよね?

広告を見たユーザーに対してタクシー料金を割り引くこのサービスに関して、Googleは2014年1月に米国の特許庁から特許を既に取得しており、自動運転車プロジェクトメンバーがその申請者であったとされる。

グーグル「無料送迎タクシー特許」に透ける野望

グーグルカーの自動運転のテクノロジーを見ると、タクシーが無料になる日は近いと思います。

グーグルカーの実用化はいつ?
Googleの自動運転車プロジェクトは2010年の開始から6年が経ち、約190万キロメートルの走行距離を突破しました。グーグルカーは日常の運転において、道路で発生するほとんどの問題に対応が可能です。 グーグルカーがどんな仕組みで自動運転して...

まとめ

以上が、今後のタクシー業界の取り巻く現状になります。

この先数年で、Uberによるライドシェアが普及すれば、タクシー業界の規模は小さくなっていくことは間違いないです。

その後は流動的ですが、自動運転のグーグルカーの登場でタクシーが無料になって、タクシー業界が崩壊するというシナリオも十分ありえますね。

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