先日のエントリーでは、Appleマップのユーザーをどうやって増やすかについて書きました。
実は、GoogleマップとAppleマップは、地図情報の内容において明確な違いがあります。
Appleマップの特色を全面的に出す方向で行けば、ユーザーはもっと増えていくと思います。明確なデータがないのですが、自分を含めた周りを見渡す限り、日本においては、Appleマップのユーザー数よりも、圧倒的にGoogleマップのユーザー数が多いですからね。
それぞれどんな特徴があるのか見ていきましょう。
彼の分析結果によると、マップの表示内容にはいくつか小さな相違点がありました。たとえば、Apple mapsでは地図の拡大サイズに合わせてより多くの都市名が表示されるのに対し、Google mapsでは画面のサイズに関わらず、道路の名称が重点的に表示されていました。
また、O’Beirne氏の研究によれば両社の地図上には興味深い場所として表示される地点が同数程度ありましたが、共通するものは25%もありませんでした。つまり、見知らぬ街に行くとき、どちらのマップを見るかによって表示されるおすすめスポットがまるで変わってしまうのです。
Appleマップは、「都市名」や「ランドマーク」が重点的に表示されるのです。
Appleマップのユーザー数を増やすための施策
Googleマップと同じような機能を付け加えるだけでは、絶対にユーザー数は増えません。
では、どのようにすればAppleマップのユーザー数を増やすことができるでしょうか?
「ランドマーク表示に長けている」という特徴を活かして、Appleマップは、観光に特化した地図にするのです。
具体的にどうすればいいのか見ていきます。
トリップアドバイザーとAppleマップの連携
現状トリップアドバイザーはGoogleマップを使っていますよね?
Appleマップはランドマーク表示に長けていて観光に適しているので、今後トリップアドバイザーの地図に食い込んでいくところから、スタートします。
その後、トリップアドバイザーの観光情報が、Appleマップで見られるようになれば、ユーザーの使い勝手は確実に上がると思いませんか?
とはいえ、トリップアドバイザーも簡単にAPIで情報共有してくれるとは思えないので、このあたりはAppleが辛抱強く交渉するということになるのかな?
Appleがトリップアドバイザーを買収するのが手っ取り早いかも。
地球の歩き方やロンリープラネットの観光ガイドブックと連携
観光ガイドブックと連携するのもありです。
地球の歩き方やロンリープラネットと連携すれば、旅行先の情報をAppleマップ上で確認することができます。旅行先での利便性が上がることは間違いないですね。
Siriの観光情報を強化する
Siriを観光情報に特化させて強化します。
観光情報に関しては、Googleよりも有益な情報が提供できるようにすれば、みんな絶対に使いますよ。iOSのインタラクションの高い操作性とSiriを、うまくパッケージにできれば、口コミも拡がっていくだろうしね。
今のSiriって、Google音声検索と較べてだいぶ遅れを取っています。9月にリリース予定されるiOS10とmacOS Sierra のベータ版を試す限り、あまり期待できません・・
だってGoogleの後を追ってるだけですから。
Googleマップの方が使いやすい3つの理由
現時点ではGoogleマップの方が断然使いやすいです。どんな点がAppleマップよりも優れているのか見てみましょう。
- 地図が正確
- PCとスマホの連携が便利
- 利用できる端末が多い
地図が正確
Googleマップは、ゼンリンの地図を使っているから地図も正確です。
PCとスマホの連携が便利
PCを使う場合、SafariでもChromeでもいいんだけど、Googleにログインしてブラウザを利用しますよね?
スマホとPCで、同じGoogleアカウントでログインしていれば、保存した場所を同期できます。どこかへ出かける時などは、PCブラウザのGoogleマップで行き先を保存して、外出先で「iPhoneのGoogleマップ」を開いて、保存された場所へナビゲーションするという使い方をしている人は多いはず。
利用できる端末が多い
Appleマップは、使える端末はApple製品のみなので、どうしてもシェアは低いです。
Googleマップは、Android・iOS・Windows・Macとすべての端末で使えます。
観光に特化したAppleマップのブランディング戦略
Appleは、AppleマップとiPhoneを利用すると、観光で使い勝手がいいというブランディングを図るべき。
なので、iPhoneとAppleマップには、観光に最適化した機能をどんどん付いていけばいいのです。
Appleマップにつける機能
Appleマップにつける機能としては、先ほど紹介した、トリップアドバイザーと連携して観光マップに特化するでもいいし、地球の歩き方やロンリープラネットの観光ガイドと連携してもいいでしょう。
Siriとの連携も必須です。
iPhoneにつける機能
iPhoneにつける機能としては、iPhoneのカメラはすごく優秀なので、旅行の写真や動画に特化したフィルターを作ってもいいと思いませんか?
世界的にiPhoneの販売台数は減少しています。でも、旅行にいくなら「Appleマップ」と「iPhone」といったブランディングが構築されれば、iPhoneユーザーは確実に増えていくはず。
Appleマップは、iOSユーザーとMacユーザーだけをターゲットにして、彼らの使い勝手を最適化するという戦略に出るべきです。いまさらAndroidやWindowsユーザーに、Appleマップを使ってもらおうと思っても、無理ですからね・・
Appleは、Googleマップの後追いをするのではなく、Googleマップに付属しない機能を盛り込んでいくべきです。
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