フランチャイズはこれから冬の時代を迎えます。
和民などの業績の悪化はよくニュースで取り上げられています。
FCフランチャイズは厳しい
理由は明白で、美味しいお店を簡単に見つけられるようになったからです。
食べログとか、飲食店を検索できるサービスが一般ユーザの間で浸透しました。個人経営の小規模なお店を、検索エンジンやグルメサイトで簡単に検索できるので、チェーンの居酒屋と同程度の料金で、しかも美味しい個人経営のお店があれば、そちらに行きますからね。
グルメサイトの功罪
「飲食店」と「利用するユーザー」と区別して考えます。
「飲食店」にとってのメリット
個人経営の小さなお店でも、簡単に検索してもらえます。ネットのない時代なら、リアルな口コミか、近所の人以外知ることすらなかったでしょう。
「飲食店」にとってのデメリット
グルメサイトに依存し過ぎる飲食店が増えました。
- 無料掲載の場合、良い場所には表示されないので、必然的に有料掲載になるることが多い。
- 有料掲載したにもかかわらず、1回きりのお客さんしか来ないので、リピーターが増えない。
- 食べログはユーザーの点数の基準がバラバラなのと、ユーザーの気まぐれで、低い点数を付けられることがあり、個人経営のお店の場合、経営に響くことがある。
「利用するユーザー」にとってのメリット
チェーン店ではなく、安くて美味しいお店を探すことが出来るようになりました。
「利用するユーザー」にとってのデメリット
以前は、グルメサイトは掲載しているお店が多すぎて、選択するのが難しいというデメリットが有りました。最近のグルメサイト「Retty」や「食べログ」はキュレーションしてくれるので、以前ほど迷うことは少なくなりましたね。
「吉呑み」「コンビニ飲み」
これからの飲食店は、「吉呑み」や「コンビニ飲み」が強力なライバルになります。
「吉呑み」
「吉呑み」最近はやってますよね。
吉野家では、新しい「ちょい飲み」の場をお客様にご提供するため、都心部の店舗を中心に「吉呑み」を展開しております。会社帰りやグループ、カップルでの「ちょい飲み」の際には、ぜひ「吉呑み」にお立ち寄りください。
「吉呑み」では、オリジナルのおつまみやアルコール類を、お手ごろ価格で数多く取り揃えております。もちろん、牛丼など、吉野家でご提供しているメニューを「吉呑み」でお召し上がりいただくことも可能です。店内はテーブル席をご用意しております。また、喫煙室を設けて分煙している他、テレビを設置している店舗もありますので、お一人でも、グループでも、お気軽にご来店いただけます。
「コンビニ飲み」
コンビニのイートインスペースが増えてきました。イートインスペースはもっと増えてくると思います。今後、コンビニ呑みはもっと加速していきます。
飲食店がグルメサイトに依存し過ぎると・・・
鵜飼モデル
鵜飼モデルとは、まずはサービスを利用させて徹底的に顧客を囲い込み、競合を潰してそのサービス無しでは身動きできないようにしておいてからのち、徐々に値上げしていく。リクルートや楽天のビジネスモデルと似ています。
グルメサイトは、基本的にこのモデルです。
元々、飲食店の利益率は20〜30%なので、個人経営の小さなお店がグルメサイトにどっぷり浸かった場合、経営は厳しくなると思います。
他のお店も掲載している
こういうお金をかければ誰でも出来るものには、大きな集客効果は見込めません。
やらないよりはいいといった程度です。
グルメサイト経由で来るお客の特徴
リピーターになりません。
「ぐるなび」から流入したお客さんは、次のお店を探すときも「ぐるなび」を使うので、別のお店へ行ってしまうのです。
「ホットペッパー」から流入したお客さんも同様です。
お客はいろんな美味しい飲食店に行きたい
昔と違って、これだけたくさんお店の情報がある時代なので、基本的に、お客はいろんな美味しいお店に行きたいのです。
グルメサイトに頼っている以上、お客はグルメサイトで検索したお店を渡り歩きますので、リピートしないというのは必然でもあります。
リピートするお客の特徴
デートや同窓会の幹事など目的があり、ネットで自分で検索してお店のサイトを見つけて、お店が気に入った場合のリピート率は高いです。
目的を持って飲食店を探すとリピーターになるのです。
→ お店のリピーターを増やすにはウェブからの集客が基本
サイトを充実させる理由
先日のブログでも書きましたが、
グルメサービス利用者の約8割が “ブラウザのみ”
グルメサービスを利用する1965万人のうち、約80%がブラウザのみと回答。アプリのみを利用するユーザーは6%にとどまった。
アプリを利用するユーザーが多いと、検索しないのでSEOが使えませんが、8割がブラウザを使うということは、SEOが使えるので、飲食店のサイトをコンテンツを増やして充実させれば、ユーザーが辿り着く経路を確保できることになります。
飲食店の集客にはウェブが使える
女性を口説くのに使う店、久しぶりのクラス会などで使う店は、こういう流れになります。
Webで検索 ➭ グルメサイトへ流入 ➭ グルメサイト以上の情報が欲しくなり、お店のURLをクリックする ➭ お店のサイトで、目的に合うかどうか情報をくまなくチェック ➭ 予約する
お店を気に入った場合、リピーターになる可能性が非常に高いです。
飲食店がお店のウェブサイトのコンテンツを充実する理由はここにあります。
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