2015年2月に43億円の資金調達を行い、飛ぶ鳥を落とす勢いのメタップスです。
SPIKEコインの登場
CNET japanより
メタップスは6月2日、オンライン決済プラットフォーム「SPIKE(スパイク)」において、プリペイド型の電子マネー「SPIKEコイン」の提供を開始したと発表した。使用額に応じて最大5%、保有額に対して年間1%の割合でコインが増えるという。
電子マネーの1つですが、凄いところは1年間に1%の割合で増えていくこと。
銀行の金利はこんなもんです。
- セブン銀行 0.05%
- SBJ銀行 0.05%
- ソニー銀行 0.02%
- 楽天銀行 0.02%
- 三菱東京UFJ銀行 0.02%
- ゆうちょ銀行 0.03%
実際のお金と違って、使える場所は限定されますが、プラットフォーム内のマーケットプレイスでさまざまな商品の購入に利用できるほか、SPIKEのオンライン決済が導入された全てのサービスで利用できるということです。
利用者に利益を還元する形になるシステム
これ上手いわ。特に銀行と同じ事をやろうとしてるわけですから。
実際、金利1%貰えてるように見せるテクニックもすごい。
これで一気にTポイントカード、スイカ、楽天スーパーポイントに追いついて、更に加速して抜き去る予感がします。
だって、1%の利息がつくわけですから。
こういう参入障壁の非常に高い分野に入っていくのは難しいはずなのだが、
小泉内閣時代の金融担当・経済財政政策担当大臣だった竹中平蔵氏をアドバイザーにいれたことも、新しい経済システムを目指す同社に良い影響を与えているのでしょうね。
メタップス佐藤航陽氏
ITに関わっている人ならメタップスは言わずと知れた存在ですが、ご存じない方もいると思います。
佐藤航陽氏は本当に凄い方です。まだ28歳です。2006年に入学した早稲田大学を1年で退学し、翌年に起業をしました。
大学の授業料として用意した150万円を元手にSEOの受託を開始し、2010年からリワード広告へ参入して、2011年にシンガポールに参入。
SPIKEもメタップスのシンガポール法人からのリリースなのです。
シリコンバレーにあるIT企業同様、テクノロジーに強い会社です。
「SPIKE」は1分で登録して利用できるため、入念な事前審査を行っていません。
そのため、通常の決済代行会社が踏み込んでやらない領域、例えば、個々の取引に関して事故はないか、また取り込み詐欺ではないかという検知を常に行っています。
こうしたことが実現できるのは、アプリ収益化支援で利用している人工知能があるためです。
1つの動きに対してはこうした問題が起きやすいというパターンを積み重ねることで、様々なことを検知できるようになってきているのです。
世間で注目を受けるようになったのは、
2014年にクレジットカードの決済手数料を0%にするカード決済サービスSPIKEが登場してからです。
私も結構衝撃を受けました。
カード決済手数料が5〜6%もかかる理由
カード決済って、日本だけの独自の規格なのです。
1985年に電電公社がNTTへ民営化されました。その時の電電公社のデータ通信部門(今のNTTデータの前身)にあったものが、いまだにずーっと使われてるんです。それがCAFISっていう規格です。(NTTデータが提供しているカード決済総合サービス)
CAFISの上に乗せちゃうんで、今までのカード決済の手数料は5%とか6%とかだったわけです。
Squareレジ危うし
他社サービスですが、SPIKEのサービスが始まる前から、カード決済のSquareレジがありました。
こちらは手数料3.25%です。
一般的なカード手数料って、5〜6%かかるし、機械を導入するのに10万円程かかるので、なかなか個人経営のお店での導入は難しい状況でした。
そんな状況の中、Squareレジは、iPhoneかiPadがあれば、初期コストは0円です。そして手数料は3.25%なので、私のクライアント、特に個人経営の飲食店に薦めていました。
カードが使える飲食店と使えない飲食店では、これはもう間違いなくカードが使える飲食店の方にお客さんは集まります。
理由はいろいろありますが、会計が楽であったり、給料日前で現金がなくてもお店に行くようになりますからね。
このサービスが出た時、手数料3.25%はめちゃくちゃ安いなと思ったわけですが、SPIKEは0%です。
ただし、SPIKEが使えるのは、主にオンラインショッピングなどで、飲食店のような店舗では使うことが出来ません。
これも近い将来、レジ機能のついたサービスが展開されるでしょう。
そうしたら、Squareレジ、存続が危ぶまれますね。
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