2019年3月7日に放送されたウェブマスター オフィスアワーのまとめです。
質問ごとにYouTubeの再生、文字起こしをしているので合わせてご覧ください。
ブログ記事
2019年1月25日のウェブマスターオフィスアワー以降のブログ記事です。
今回は日本語の記事が3記事、残りは全て英語の記事となります。
- 新しい Search Console で重大な課題に取り組みましょう ~ 今後のロードマップのご紹介
- Google ニュースでより成果を上げるために
- Rendertron によるダイナミック レンダリング
- Introducing a new JavaScript SEO video series
- Announcing domain-wide data in Search Console
- Help customers discover your products on Google
- Consolidating your website traffic on canonical URLs
- Dynamic Rendering with Rendertron
ダイナミック レンダリングを詳しく知りたい方は、以下のリファレンスも参考になります。
最新情報
JavaScript SEO
新しい動画シリーズの紹介。
マーティンによる、Google検索と相性の良いJavaScriptの実装方法を紹介している動画です。
字幕は英語だけですが、わかりやすくゆっくり話していので、ぜひご覧くださいとのこと。フロントエンドの開発者でSEOが気になる方も要チェックです。
YouTube JavaScript SEO
新しいヘルプコミュニティ
ウェブマスターヘルプフォーラムが新しくなり、ヘルプセンターに統合されました。
モバイルからの閲覧や投稿も使いやすくなりました。
しごと検索
ガイドライン違反の求人情報の報告が増えているとのこと。手動による対策の対象となる可能性もあるので、今一度ガイドラインを見直してください。
公式 求人情報 | Google 検索デベロッパー ガイド | Google Developers
Q&A
Canonicalタグは企業サイトに必要か
【質問】
Canonicalタグは企業サイトの全ページに設置する必要があるのか?
多言語サイトや別URLのサイトだけに使用すれば大丈夫でしょうか?
【回答】
Canonicalタグはどのサイトでも有効だが、必ずしも設置しなければならないものではない。
Googleが正規URLを把握する上で有効な手がかりとなる。
metaタグのキーワードは必要か
【質問】
metaタグのキーワードは重要視されてないとのことだが、入れなくても大丈夫か?それともあった方が良いのか?
【回答】
なくて大丈夫です。検索には全く使っていない。
ページ内テキストは最低何文字以上が推奨か
【質問】
ページのテキストは最低何文字以上あった方がよいと書かれた記事を見たが本当か?
【回答】
文字数は関係ない。ユーザーが情報を知る上で、必要な長さでユーザーに読みやすいコンテンツを作っていく。
1000文字がベスト、2000文字がベストということはないので、そのような情報に惑わされないでくださいとのこと。
ページ内テキストのボリュームに関する傾向
【質問】
一昔前、SEO対策としてテキストのボリュームを増やすというものがあったように思われるが、現在はどうなのか?
【回答】
文字数のボリュームについてGoogleが出している指針はない。必要と思われる量のコンテンツを書いてくださいとのこと。
スピード計測ツール結果の検索結果への影響
【質問】
PageSpeed InsightsやLighthouseの点数は、検索結果に影響を及ぼしますか?
【回答】
ページの速度は昨年のスピードアップデート以降、ランキングに影響を及ぼしているが、これらのスコアが直接の指標ではないのでご注意ください。
ただし直接の指標にならないが、サイトが速いか遅いの判断材料になるのでご活用くださいとのこと。
AMPを導入するべきですか?
【質問】
AMPを導入すべきか迷っている?
通常の企業サイトでもAMPの導入は必要ですか?
【回答】
すべきかどうかというと答えにくいが、試してみても良いのかなとは思う。
高速化によるユーザー体験の向上には、モバイルサイトの最適化、PWA、AMPなどの方法がある。
AMPだと開発リソースをかけずに実装できるメリットもありますし、WordPressならばプラグインの用意もある。
特別なトラッキングをJavaScriptで行っている場合、問題が起きることもあるので、どのような企業サイトを運営しているのか、どの程度リソースをかけられるかを考慮して検討してくださいとのこと。
キーワードによる表記ゆれを集約すべきか
【質問】
キーワードによる表記ゆれを集約した方が良いか?ユーザーにキーワードを入力してもらう項目が多く、分散して検索順位が上がらない。
【回答】
有効な対策はあまりないので、ゆれを気にしないで、そのキーワードに対して良いコンテンツを作っていけばいいのでは。
Search Consoleの警告と手動対策の関係
【質問】
カバレッジレポートで警告があると、検索順位にペナルティが発生しますか?
【回答】
クロールやインデックスに関する問題を警告しているので、手動対策とは異なる。カバレッジレポートの警告は手動対策にはならないのでご安心を。
手動による対策に関しては、ガイドラインを熟読することをオススメします。
公式 ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
公式 [手動による対策] レポート
スマートフォン版の検索結果の確認方法
【質問】
スマホとPCでは検索結果が異なるので、スマホの検索結果を確認するために、PCのユーザーエージェントを変更することで調べることはできますか?
【回答】
Chromeのデベロッパーツールで確認できます。
Chromeでユーザーエージェントを変更する方法は、以下のページをご覧ください。
IPアドレスでなく、ドメインを表示させたい
【質問】
検索結果でサイトのURLがドメインではなくIPアドレスで表示されるので、ドメインで表示するようにしたい。
【回答】
IPアドレスが表示されている原因が気になる。実例を送っていただければと思います。
対処方法としては、IPアドレスからドメインへ301リダイレクトを設定してくださいとのこと。
Google検索の最新情報の入手方法
【質問】
Google検索に関する最新情報はどこで入手すると有効なのか?
【回答】
Googleの公式ブログが有効。
公式ブログ Google ウェブマスター向け公式ブログ
ブログでお届けしきれないイベントやオフィスアワーの情報などは、Twitterを通して情報発信をしている。
金谷さん
あんなさん
しごと検索の始め方
【質問】
しごと検索は、サイト側で何もしなくてもGoogleが解釈して検索結果に表示されるのか?
【回答】
何もしなくてもよいわけではない。構造化データを求人情報のページに追加する必要がある。
公式 求人情報 | Google 検索デベロッパー ガイド | Google Developers
サテライトサイトとサブドメイン
【質問】
サテライトサイトと同様に、サブドメインも同じですか?
【回答】
前回でのイベントでの質問。リンクスパムの話。
イベントで金谷さんは次のような話をした。
「順位を上げるための提案として、サテライトサイトからリンクを送るというような話は、ガイドラインに違反しているリンクである可能性が高い。」
それを受けてのご質問で、「サテライトサイトと同様に、サブドメインも同じですか?」という話。
サブドメインの場合、掲載順位を上げる目的というより、サイト内の遷移やコンテンツ間のリンクは普通に行われていることなので、サテライトサイトからのリンクの話とは違う。
ただし、順位を上げるためにサブドメイン上にリンクを設置するような話であれば、ガイドライン違反になる可能性が高い。
回答が終了したQ&Aページの構造化データ
【質問】
Q&Aページの構造化データについて質問します。
ユーザー投稿できないページでQ&Aページの構造化データのマークアップはガイドライン違反とのことですが、一定期間で回答募集が終了するQ&Aページはどうなるのか?
回答募集が終了すると投稿できないステータスにありますが、その場合、構造化データを残しておいてもいいのでしょうか?
Q&A ページとは、1 つの質問の後にその質問に対する回答が続く、質問と回答の形式のデータが含まれているウェブページです。質問とその回答から構成されるコンテンツの場合、schema.org の QAPage、Question、Answer の各タイプでデータをマークアップできます。
【回答】
ユーザーが投稿したものであれば、構造化データを残しておいて問題ない。
あくまでユーザー投稿のページに実装するものなので、事前に質問と答えを用意しているようなページには実装できません。
コンテンツガイドラインをよく読んでおいてください。
使用できる場合の例:
- 1 つの質問に対してユーザーが複数の回答を送信できるフォーラム ページ
- 1 つの質問に対してユーザーが複数の回答を送信できる製品サポート ページ
使用できない場合の例:
- サイト運営者が作成し、ユーザーが他の回答を送信できない FAQ ページ
- 1 つのページにユーザーが複数の質問と回答を送信できる製品サポート ページ
- 質問と回答で構成される利用ガイド
- 質問と回答で構成されるブログ記事
- 質問と回答で構成されるエッセイ
サイトマップが送信完了しない
【質問】
はてなブログでサイトマップを登録しても「取得できませんでした」のステータスになる。
【回答】
フォーラムにもよく投稿される質問ですが、はてなブログのサポートにお問い合わせくださいとのこと。
はてなブログのサイトマップが登録できないときの対処方法は、こちらの記事をご覧ください。100%解決するかどうかは分かりませんが、参考までに。
Recipeの構造化データで手順の記載方法
【質問】
Recipeの構造化データで手順を記載する際、以下のような記載があります。
料理方法のテキストのみを含め、それ以外のテキスト(「方法」、「動画を見る」、「手順 1」など)は含めないでください。これらのフレーズは構造化データの外部で指定する必要があります。
ページに以下のように書き、
- 「手順1.卵を混ぜる」
- 「手順2.1.をフライパンで焼く」
構造化データを以下のようにマークアップする。
- 「卵をまぜる」
- 「1.をフライパンで焼く」
この場合、1が何か分からなくなりますが、どうすればいいのか?
【回答】
Googleの担当者に確認したところ、構造化データに手順を入れることは、なかなか使われないそうで、推奨もしていないとのこと。
英語のサイトをいくつか確認したところ、以下のように構造化データをマークアップしているので参考にして欲しい。
- 「卵をまぜる」
- 「その卵をフライパンで焼く」
AMPでWebpフォーマットへの対応
【質問】
canonical AMPのページを制作中です。Webpファイル未対応ブラウザのために、代替でPNGを読み込むためのHTML記述を教えて欲しい。
検索すると、pictureタグを使った次の方法が見つかった。
<picture> <source type="image/webp" srcset="sample.webp" /> <img src="sample.png" width="400" height="400" alt="サンプル画像" /> </picture>
通常ページであれば問題ないのでが、AMPページには使えないようです。
【回答】
おっしゃるとおり、通常ページであればpictureタグが使えますが、AMPページでは使えません。
amp-imgのフォールバックで一般的なフォーマットを指定してくださいとのこと。
詳細は、AMP公式リファレンスに記載されています。
AMP公式 amp-img > 例: フォールバック画像の指定
AMP公式 プレースホルダとフォールバック – amp.dev
画像インデックスの確認方法
【質問】
画像がインデックスされたかどうかの確認方法を教えて欲しい。
【回答】
Search Consoleでは見れないので、次の方法で確認してください。
- 画像で画像を検索
- src:画像URLで検索
しごと検索のアルゴリズム
【質問】
構造化データを実装したところ、「求人情報と応募フォーム」がある簡易的なページだが、きちんと表示された。
求人の掲載順位は、掲載元サイトの内容や信頼性を考慮されているのか教えて欲しい。
【回答】
アルゴリズムに近い質問なので、この場で言えることはない。
長くなった更新履歴はどうすればいい?
【質問】
ホームページのトップページに、更新履歴を追記している。
追記する度にページの文字数も多くなるので、サイト内容が薄まり、何を取り扱ったサイトか検索エンジンが理解しづらくなるのではと懸念している。
古い更新履歴は別のページにするべきか?
【回答】
頂いたURLを確認したところ、長くなかったと思うので、あまり気にしなくてもよいのでは。
更新情報以外の情報で、何をテーマにしているサイトなのか、すごく分かりやすいサイトでした。
ファイルを分けられるのであれば、分けてもいい。古い情報が不要ならば削除してもいいし、アーカイブとしてリンクを設定してもいいのでは。
スパムの疑惑のあるクラウドソージング案件
【質問】
クラウドソージングで滞在時間や遷移数を改善するためのスパムの案件が見られる。グレーだと思うが、報告するフォームはあるのか?
【回答】
個別の案件についての言及はできないが、ウェブマスター向けガイドラインに違反するとお考えの場合、スパムレポートを送ってくださいとのこと。
公式 スパムレポートを送る
インデックスの問題について
【質問】
上位表示していたコンテンツの順位が大きく落ちてしまい、原因を調べたところインデックスから消えていた。
「Fetch as Google」を実行したことろ、インデックスが戻り順位も復活したURLもあったが、インデックスが戻らないURLもある。
「URL検査ツール」で該当URLをチェックすると、「URLがGoogleに登録されていません」「重複しています。送信されたURLが正規URLとして選択されていません」と表示され、「Googleが選択した正規URL」にページと全く関係のないURLが表示される。
PCでもモバイルでも実際にページは見れますし、robots.txtでクロールをブロックしていることもないのだが、原因が分かれば教えて欲しい。
また自己参照canonicalの設置を考えているが効果はあるか?
【回答】
頂いたURLを確認したところ、URLが重複していたため、片方のURLがインデックスから削除された。
細かい原因は分からないが、クロールした際に2つのURLが全く同じ内容を返していた、あるいは、ほとんど同じような内容を返していた可能性が高い。
もしくは、返せなかったために、2つのURLが同一のコンテンツと判断された可能性もある。
できることとすれば、クロールした際に読み込まれないコンテンツがないかどうかURL検査ツールで確認して欲しい。
自己参照canonicalが有効かどうかは分からないが、設置してマイナスになることはないので、やった方が良い。
Google画像検索に関するおすすめの方法
【質問】
ヘルプページに書かれた「アダルトページにメタデータを追加する」の追加を検討しているが、具体的なメリットとデメリットが良く分からない。
アダルトページにメタデータを追加する
ユーザーのセーフサーチ フィルタが有効になっている場合、Google のアルゴリズムでは、さまざまな情報を参照して、検索結果から画像またはページ全体を除外するかどうかを決定します。画像の場合、これらの情報の一部は機械学習を使用して生成されます。ただし、セーフサーチ アルゴリズムでは、画像が以前に使用された場所や、画像が使用されたコンテキストなど、より単純な情報も参照します。
【回答】
誰を主体としてメリット・デメリットの判断をするのかは難しいが、設置すると次のようなメリットがある。
追加すると、Googleがページにアダルトコンテンツがあるかどうか特定しやすくなるので、セーフサーチの対象として適切に処理される可能性が高くなる。
もし、追加しない場合、通常検索に表示される可能性もあり、ユーザーにとってデメリットになる。
コピーサイトへの対策について
【質問】
サイト全体をまるごとコピーされて、具体的には次のような状況です。
コピーサイトは一般的なUser Agentでアクセスしても表示されず
GooglebotのUser Agentでアクセスすると、運営サイトの完全コピーサイトが表示される
以下の対応をした。
- ホスティング会社への連絡。CloudFlareを介しているためホスティング先がわからず断念
- DMCA申請。詳細な内容を記載して申請を行ったが著作権違反は認めらず。限定されたUAのみに表示しているためか?この点は不明です。
- GTMでのリダイレクト。八方ふさがりとなってしまったため考えあぐねて出した対策です。コピーサイトがGTMを含めたソースごとコピーしていたので、コピーサイトのドメインをトリガーとしてgoogle.comへ転送されるようGTM上で設定を行いまいた。
今でもインデックスされているので、どうすればいいのか教えて欲しい。
【回答】
クローキングにあたる。人間のユーザーと検索エンジンに異なるコンテンツを表示すること。
クローキングはスパムレポートとして報告して欲しい。
警告に対応しないことによる影響
【質問】
Search Consoleで「このサイトの一部またはすべてのダウンロードに、「一般的ではないダウンロード」と警告がある。
具体的な対処方法が分からず困っていますが、対処しないことによるリスクはありますか?
マルウェアによるリスクなのか、Google検索にインデックスされなくなるのか、ランキングに影響するのか、良く分からない。
【回答】
この警告の内容が正しかった場合、ユーザーが不適切なファイルをダウンロードしてしまう可能性がある。
サイトオーナー側のリスクとして、検索結果に何かメッセージが表示されるはずなので、クリックされづらくなる。
サイトにダウンロードさせるようなファイルが設置されており、そのファイルが一般的ではないため警告があると思われるので、ファイルを確認してみると良いのでは。
以下のツールを使って、サイトをチェックし、問題がないようであれば、再審査リクエストを送ってくださいとのこと。
公式 セーフ ブラウジングのサイト ステータス
norton公式 Norton SafeWeb Report
ウェブマスターオフィスアワーに質問するには?
質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
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