昨日、日本のAmazonで「Prime Reading」が始まりました。
今の時点で896冊の電子書籍が読み放題になっています。
Kindle unlimitedのように、たくさんの電子書籍はありませんが、無料で読めるのは嬉しいですよね。
米Amazonでは、1年前に「Prime Reading」のサービスを開始しました。
日本のAmazonは、米Amazonで始まったサービスを1〜2年遅れで展開します。Kindle unlimitedもそうだし、プライムビデオ、Prime Musicも同様です。
プライム会員に入るだけで、無料で電子書籍が読み放題になる「Prime Reading」は夢のようなサービスです。
この記事では、日本で「Prime Reading」が始まると、他の電子書籍のサービスはどうなるのかについて考えていきます。
「Prime Reading」とは
「Prime Reading」とは、プライム会員向けのサービスで、追加料金を支払うことなく、Amazonで厳選したKindle電子書籍を無料で読めるというもの。書籍だけでなく、マンガや雑誌もあります。
Kindle unlimitedならば月額980円かかりますが、「Prime Reading」ならば追加料金は必要ありません。
今の段階で「Prime Reading」で読める電子書籍は896冊なので、Kindle unlimitedのように大量の電子書籍が読めるわけではありません。でも、スキマ時間を埋めるのに電子書籍を読むユーザーならば、「Prime Reading」で十分満足できる人も多いはず。
「Prime Reading」は、iPhoneやAndroidのKindleアプリで読むことができるので、使い勝手はすごくいいです。
Kindleオーナー ライブラリーは?
今までプライム会員向けに、月に1冊、対象本に限り電子書籍が無料で読めるKindleオーナー ライブラリーがありました。
今後、「Prime Reading」に統合されていくことは間違いないです。米Amazonでは、「Prime Reading」のサービスが開始されてから、Kindleオーナー ライブラリーは廃止されました。日本でも廃止されるのは時間の問題だろうね。
Kindleオーナー ライブラリーは、1つ不便な点がありました。無料で読むには、FireタブレットやKindle端末が必要でした。また、Kindleオーナー ライブラリーでレンタルした電子書籍を、iPhoneやAndroidで読むことはできなかったんだよね。
プライム会員と抱き合わせた「Prime Reading」
プライム会員ならば、誰でも「Prime Reading」を利用できます。「Prime Reading」は、プライム会員と抱き合わせたといっても過言ではありません。
プライム会員の年会費はわずか年間3900円です。
3900円で以下のサービスが受けられるのは、はっきり言って安すぎます。
- Prime Reading・・・Kindle読み放題
- プライムビデオ・・・対象ビデオが見放題
- プライムフォト・・・容量無制限でAmazon Driveに写真を保存できる
- Prime Music・・・対象の音楽が聴き放題
- Prime Now・・・特定のエリアに限りますが、1時間以内に配送可能
- Amazon Dash Button・・・対象の日用品をワンプッシュで注文可能
- 会員限定先行タイムセール・・・通常より30分早くタイムセールに参戦可能
- 配送特典・・・お急ぎ便、お届け日時指定便が無料
- Amazonファミリー・・・ベビー用品の定期便が15%オフ
- Amazonパントリー・・・290円で箱を購入すれば、食料品や日用品を配送可能
- Amazonフレッシュ・・・対象エリアであれば8時〜24時までの時間帯に、生鮮食品や日用品を配送可能
抱き合わせ商法というと、価値の無い商品を抱き合わせることで、価値があるように見せかけるという「負のイメージ」がありますよね?でもAmazonは違います。
上記のサービスが年間3900円で提供されるので、価格以上の価値があると思います。
他の電子書籍サービスはどうなる?
他の電子書籍サービスは衰退していくはずです。
だって「Prime Reading」のようなプライム会員と抱き合わせたサービスには、絶対に勝てないもん。
電子書籍サービスは、ITプラットフォーム系と書店系に分類されます。
ITプラットフォーム系
ITプラットフォーム系ならば、自社のサービスと組み合わせることで、「Prime Reading」のような無料で電子書籍が読めるサービスを展開することも可能です。
- Google Play ブックス
- iBooks
- 楽天Kobo
でもね、読み放題の有料のサブスクリプションではダメ。どんなサービスにしなければいけないかというと、例えば、GoogleならばGoogle Play Musicのサブスクリプションに課金すれば、Google Play ブックスの一部のコンテンツが読み放題になるようなサービスじゃないと、ユーザーはついてこないだろうね。
書店系
書店系の電子書籍サービスは、書籍を売ることがメインのビジネスなので、今後厳しい運営を迫られるはず。
もう存在する意義がないので、撤退した方がいいと思います。撤退しないのであれば、合併して電子書籍のシステムを共有して、Amazonと勝負するのもありです。
どちらにせよ、単独のサービスで生き残っていくのは、絶対に不可能です。
- honto
- BookLive(凸版印刷)
- BookWalker(KADOKAWA)
- Kinoppy(紀伊國屋書店)
- デジプラス(三省堂書店)
まとめ
プライム会員と抱き合わせた「Prime Reading」が始まることで、他の電子書籍のサービスは衰退していくことになります。
日本の場合、プライム会員の年会費は3900円です。米Amazonのプライム会員は年間99ドルなので、日本はお得感満載なんだよね。
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