2G(GSM)などの低速ネットワークで快適に使える軽量アプリが、次々と登場しています。
すべて、Androidのみの提供になります。
日本のように高速LTE回線が、全国どこへ行っても利用できる環境だと、低速ネットワークってほとんど意識することはありませんよね?低速ネットワークがどのくらい遅いのかというと、LTEを使いすぎて速度制限にかかっている時の通信速度をイメージしてください。
でも新興国だと、今でも2G(GSM)が主流だったりするので、アプリの容量が大きいとダウンロードに時間がかかって、誰も使ってくれません。
また、日本やアメリカと比べると、端末のスペックも低いです。なので、Facebookのような大きなアプリは快適に使えないんですよね。
Facebook Lite
Facebookのアプリは、低スペックのスマホで利用する場合、機能を詰め込みすぎていることもあって、非常に動きが重いです。
iPhone7 Plusのようなスペックの高い端末で、日本のLTE回線で利用するならば、ほとんど重いということはないんだけどね。
Nexus 5Xだと、Facebookアプリはめちゃ重いもん。
で、Facebook Liteという軽量アプリがリリースされています。
主に新興国向けで、通信回線が2Gだったり、低スペックな端末でも快適に利用できるのが特徴です。
Facebook Liteは、必要な機能はFacebookアプリと同等にも関わらず、インストール時のメモリの消費量は、わずか250KBです。Facebookアプリの1/100しかメモリを使わないので、端末スペックが低いマシンでも快適に動きます。
実は、日本のGoogleプレイからもFacebook Liteはダウンロードが可能です。
Messenger Lite
MessengerもFacebookと同じように重いアプリですよね?ちょっと古い端末だと全然快適に使えません。
で、2016年10月から新興国を中心に、Messenger Liteというアプリがリリースされています。今回、日本を含んだほぼすべての国で、Messenger Liteが使えるようになりました。
通信速度が遅かったり、端末スペックが低くても、快適に動作するように設計されています。
Facebookは27日、これまで新興国向けに提供していた軽量版アプリ「Messenger Lite」をアップデートし、日本を含む150カ国で提供を開始した。対応OSはAndroid 2.3以上。
Messenger Liteは、2Gなどの低速なネットワークでも快適に利用できるように設計されている。また、アプリのサイズも10MB以下に抑えられている。
Messenger Liteの新バージョンでは、従来のテキスト、URLリンク、写真、動画に加え、新たに絵文字、スタンプの送受信に対応した。また、オンライン中を表す緑の丸印の表示や、グループメンバーの閲覧や削除も可能となった。ただし、音声・ビデオ通話や、位置情報の送信といった機能は省かれている。
Twitter Lite
2017年4月6日に、Twitter Liteも登場しています。
Twitter Lite is a faster, data friendly way for people to use Twitter to see what’s happening in the world.
???? https://t.co/AIUgyCAFj0 pic.twitter.com/9EIG7pgK6O
— Twitter (@Twitter) 2017年4月6日
こちらはアプリではなく、ChromeやFirefoxなどのブラウザで利用します。
Twitterのモバイルページが、PWA(プログレッシブ ウェブ アプリ)に対応しているので、スマホから mobile.twitter.com にアクセスすれば、Twitter Liteを利用することができます。
Twitter Liteは、Nexus 5Xでもサクサク動くので、わたくしはTwitterアプリを使うの止めました。
ちなみに、Twitter LiteはPWAなので、プッシュ通知も受け取れるし、ホーム画面にアプリとして登録することが可能です。
毎日、世界中の多くの方々が「今」何が起きているのかを知るためにTwitterを利用されています。一方で、ネットワークのスピードが遅かったり、データプランが高額だったり、ご利用のデバイスが容量不足だったりすると、Twitterを快適にご利用いただきにくいと思われます。GSMAの調査によると、2016年末にはスマートフォンからの通信数は38億件に達した一方、45%のモバイルユーザーの方々はまだ2Gの通信速度を利用されているそうです。
本日から順次提供されるTwitter Liteは、理想的ではない通信環境でもTwitterをできるだけ快適にご利用いただけるよう、データ利用量を最小限にし、読み込み速度をアップさせ、不安定なネットワークでも利用しやすくし、デバイス上の容量も1MB以下に抑えるように設計しました。起動時や利用時の読み込み速度も最大30%アップさせ、Twitterの基本的な機能であるタイムライン、ツイート、ダイレクトメッセージ、トレンド、プロフィール、画像などのアップロード、通知などを搭載しています。このTwitter Liteは、ブラウザが使えるスマートフォンやタブレットをお持ちの、より多くの世界各地の方々にTwitterをご利用いただけるように、という考えで設計しました。
LINE Lite
LINEもダウンロードサイズを1MB以下に抑えたLINE Liteを提供しています。
フィリピンやベトナムなどの通信速度の遅い国での配信のため、日本では利用できません。
Googleアカウントが対象国以外のアカウントだと、ダウンロードが出来ないようになっています。
とはいえ、あの手この手の裏技を使えば、インストールはできる模様。でも、UIは日本語化されず、英語での利用となるようです。
「LINE Lite」の配信地域は、7月のサービス開始時点でフィリピンやベトナムなど11カ国のみだったが、日本、中国、キューバ、香港、イラン、ミャンマー、スーダン、タイの9カ国を除く全世界に拡大する。具体的な国・地域数などは明らかにされていない。配信地域に日本が含まれていない理由について、同社広報に問い合わせると「LINE Liteは通常版LINEの入り口となるアプリ。普及が進んでいる日本では配信しない」とのことだった。
また、「LINE Lite」は低スペックの端末でもLINEが利用してもらいたいというコンセプトで提供されているため、日本では高いスペックの端末が多く普及していることも対象国とならない理由だという。今後の配信予定については、「対象国は今後も増えると思う。日本でも配信する可能性はゼロではない。ユーザーからの要望などがあれば対応を検討する」(LINE広報)としている。
まとめ
以上が、新興国などの低速ネットワークや、低スペックな端末でもサクサク快適に動くようにするために、FacebookやTwitterが行っている取り組みです。
「Facebook Lite」「Messenger Lite」のように軽量アプリをリリースする方法と、Twitter LiteのようにPWAに対応してサクサク快適に動かす方法があるのです。
今後、WhatsApp、Instagramなども、軽量アプリがリリースされるかもしれません。
わたくしは、軽量アプリのリリースよりも、TwitterのようなPWAに対応してくれる方が嬉しいですね。だってAndroid版のアプリって、アプリをインストールする際に、連絡先などの端末情報を収集したがりますからね。
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