サイトが完成してSearch Consoleに登録したら、正規URLだけでなく、それ以外のURLのプロパティも作成することをGoogleは推奨しています。
なぜでしょうか?4つのプロパティを作成するのは面倒ですよね?
この記事では、wwwあり、wwwなし、http、httpsの4つのプロパティを作成する理由についてお伝えします。
「wwwあり」「wwwなし」「http」「https」の4つのプロパティを作成する理由
検索エンジンは「wwwあり」「wwwなし」「http」「https」の4つのURLを、それぞれ別のURLとして認識します。
そのため4つのプロパティを作成しておくことで、インデックスに不具合が発生したときにサイトの問題点を発見し原因を特定できる可能性が高くなります。
必ず「wwwあり」「wwwなし」「http」「https」の4つのプロパティを作成してください。
サイトのアクセスが下がったとき、狙っている検索クエリの順位が下がったとき、インデックスの不具合を調査すると思いますが、そのようなときに活用できます。具体的な事例は後述します。
HTTPSサイトならば「wwwあり」「wwwなし」「HTTPS」「HTTP」の4つのプロパティを作成
HTTPSサイトで、一般的なレスポンシブサイトの場合は、次の4つのプロパティを作成します。
- https://example.com (正規URL)
- https://www.example.com
- http://example.com
- http://www.example.com
HTTPサイトならば「wwwあり」「wwwなし」の2つのプロパティを作成
ご自身のサイトがHTTPの場合「wwwあり」「wwwなし」のプロパティを作成します。
- http://example.com (正規URL)
- http://www.example.com
4つのプロパティを作成すると、どんなときに役に立つ?
具体的な事例を見ていきましょう。
SSL化したとき
サイトのSSL化が正しい手順で行われると、httpのインデックスは徐々に減っていき、httpsのインデックスが増えていきます。最終的にはインデックスはすべてhttpsに移行し、httpのインデックスは0になります。
でもSSL化の手順を間違えてしまった場合、インデックスがhttp→httpsへ正しく移行しません。このときhttpのプロパティとhttpsのプロパティがあるとインデックスの推移や状況を確認できます。
よくあるトラブルとして、SSL化したにも関わらずcanonicalがHTTPを向いているためにhttpsのインデックスが増えていかないケースがあります。このようなとき、httpのプロパティのインデックスを確認することで原因を特定できます。
URLの正規化が確実にできているか
4つのプロパティを作成しておくと、URLの正規化に問題が発生したときにも役立ちます。
URLを正規化する方法はいくつもありますが、301リダイレクトを設定している方も多いと思います。リダイレクトで不具合が発生すると、正規URLのインデックスは減っていきます。逆にリダイレクト元のURLのインデックスが増えていきます。
プロパティを切り替えてインデックスを確認すれば、問題点の切り分けや原因を特定できる可能性が上がります。
インデックスの確認やサイトマップは正規URLのプロパティで
4つのプロパティを登録しても普段使うのは正規URLのプロパティだけです。インデックスの確認やサイトマップは正規URLのプロパティで行ってください。
例えば、正規URLが https://example.com だとすれば、 https://example.com のプロパティでインデックスの確認やサイトマップを登録します。
検索パフォーマンスレポートのデータは?
検索パフォーマンスレポートのデータは正規URLに記録されます。
以前はそれぞれのプロパティにデータが記録される仕様でしたが、2019年4月10日から正規URLにデータが溜まるように仕様が変更されました。
- 最初からHTTPSで運営しているサイトであれば、正規URLのプロパティの検索パフォーマンスレポートを見ればOKです。
- 元々HTTPのサイトをHTTPS化した場合も同様で、正規URLのプロパティの検索パフォーマンスレポートにデータは記録されます。
参考 ウェブサイトのトラフィックが正規 URL に統合されます
さいごに
以上、wwwあり、wwwなし、http、httpsの4つのプロパティを作成する理由についてお伝えしました。
4つのプロパティを作成しておくと、インデックスに不具合が発生したときにサイトの問題点を発見しやすくなり、原因を特定できる可能性が上がります。
ナレッジ