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携帯キャリアは、ユーザーに料金を把握させないことを目指してない??

ビジネスモデル

最近の携帯キャリアのサービスや料金プランを見ていると、ユーザーに料金を把握させないことを目指してると思いませんか?

携帯キャリアで契約しているユーザーから、料金プランが複雑すぎて、何にいくら払っているのか把握できないという声をよく聞きます。
特に高齢者の場合、今の携帯キャリア3社の料金プランやサービスを把握して使っている方は、皆無と言ってもいいでしょう。

僕が「携帯キャリアは、ユーザーに料金を把握させないことを目指してない??」と考える理由をあげます。

  • 「月々サポート」や「端末購入サポート」など、端末の割引サービスがいくつもあって分かりにくい
  • 48回払いの分割にすると、24ヶ月支払った後、残りの分割金が免除とかイミフ
  • 使用したデータ通信量に応じて、プランが自動で変動するプランが主流
  • 郵送で明細書を送らない

「月々サポート」や「端末購入サポート」など、端末の割引サービスがいくつもあって分かりにくい

docomoの話で恐縮ですが、「月々サポート」と「端末購入サポート」を説明できますか?

例えばdocomoで契約している場合、端末代金は24回払いの分割で購入することになるのですが、「月々サポート」と「端末購入サポート」と2つの割引サービスがあります。

  • 「月々サポート」は、端末ごとに設定した割引金額を毎月、通信費から割引されます。
  • 「端末購入サポート」は、購入した端末の12ヶ月以上継続利用や適用条件の継続を条件として、端末の購入金額の一部をdocomoが負担するため、端末代金の一部が割引されます。

どちらにせよ、端末が割引になるのは一緒なのですが、「月々サポート」と「端末購入サポート」の違いを理解しているユーザーは少ないです。その結果、次のようなことが起こります。

NTTドコモが販売する「iPhone XR」が、11月26日から値下げされたと話題だ。「大幅値下げ」とタイトルに掲げる報道も見受けられる。ドコモの施策は「本体代金から約7万円を値引く」というもの。Wall Street Journal紙などが報じている「新iPhoneの販売不振」とひも付けて、「これほど大幅な値下げが必要なくらい、販売が振るわないのか」と捉えても不思議ではないが、実際はそれほど安くなっていない。

結論からいえば、今回新たに値引かれたのは約8000円にすぎない。

「iPhone XR大幅値下げ」に待った 「見せかけの値引き」カラクリを解説

そして、iPhone XRに適用される月々サポートの総額は5万8968円だった。

つまり「端末購入サポートの適用」は、値引き元を通信料金から端末料金へ切り替えることであり、ユーザーが支払うのは端末代金と通信料金の総額である以上、「5万8968円の値引き」は見せかけにすぎない。

今回の端末購入サポートについて、より正確に表現するなら、「端末代金が5万8968円安くなる代わりに、通信料金が5万8968円高くなる」とするのが適切だろう。

結局iPhone XRの値引きは、月々サポートの総額5万8968円の値引きから、端末購入サポートの5万8968円に変わっただけです。値引きが上乗せされたのは、iPhoneデビュー割の8424円だけでした。

docomoがiPhone XRを大幅値引きに引き寄せられたユーザーを騙すといっても過言ではありません。

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48回払いの分割で24ヶ月支払った後に機種変更すると、残りの分割金が免除とかイミフ

アップグレードプログラムEX

48回払いの分割で24ヶ月支払った後に機種変更すると、残りの分割金が免除とか、ユーザーを舐めてます。4年縛りが契約している限り永久に続くことになります。

auからは「アップグレードプログラムEX」、ソフトバンクからは「半額サポート」という名称で、48回払いの分割で24ヶ月支払った後に機種変更すると、残りの分割金が免除になるプランがあります。
docomoでは、このようなプランはありません。

こういう料金プランは悪だと思いますね。

使用したデータ通信量に応じて、プランが自動で変動するプランが主流

docomoの場合、個人で加入するプランは「ベーシックシェアパック」です。料金の月額は以下の通りで、使用したデータ通信量に応じて、プランは自動で変動します。1MBでも超えたら、次の料金プランが請求されることになります。

  • 5GB以内・・・6,500円 /月額
  • 5GB〜10GB・・・9,000円/月額
  • 10GB〜15GB・・・12,000円/月額
  • 15GB〜30GB・・・15,000円/月額

auも「auピタッとプラン」という名称で、使用したデータ通信量に応じて5段階の料金プランが自動で変動します。

ソフトバンクも「データ定額ミニモンスター」という名称で、使用したデータ通信量に応じて料金プランが自動で変動します。

データ通信量を月に何度かチェックするなんて、面倒くさくて絶対にやらないよね。データ定額プランのように速度制限があるわけではないので、気がついたら大容量のデータ通信を使っていたということになります。

郵送で明細書を送らない

郵送で明細書を送らないのも、ユーザーが料金を把握できない理由の一つですよね。
もちろん有料で料金明細を送付するサービスは各社やっています。

  • docomo・・・作成料100円 + 郵送料77円
  • au・・・発行手数料200円
  • ソフトバンク・・・発行手数料200円

でも、お金払って料金明細を郵送で送ってもらうユーザーはどのくらいいるんだろう?少なくとも僕の周りにはいないです。

ネットなら無料で料金明細を確認できますが、まあ普通は見ないよね。クレジットカードの明細が送られてきて、ようやく把握することになります。
クレジットカードもウェブ明細のユーザーの場合、携帯の料金を全く把握していないケースもよく聞きます。

さいごに

以上、携帯キャリアは、ユーザーに料金を把握させないことを目指していると思う理由を書きました。

もう少し、ユーザーに誠実に向き合ってもいいと思いますけどね。
ちなみに大手3キャリアの売上・利益は絶好調のようです。