図書館向けの電子書籍サービス「OverDrive」をご存知ですか?
電子書籍が図書館で借りられたら絶対に便利ですよね。電子書籍ならば、ネット上でレンタルできて、しかも物理的に返却する必要もありません。
僕が住んでいる藤沢市の藤沢市民図書館では、紙の書籍しか貸出しておりません。電子書籍の貸出はありません。その代わり、藤沢市民図書館のサイト上では、書籍を検索して予約し、任意の図書館で受け取れるシステムになっています。最近の図書館はみんな同じようなシステムだと思います。
しかし、電子書籍の貸出があれば利用したいというユーザーは多いはずです。
この記事では、日本で全然流行ってない、図書館向けの電子書籍サービス「OverDrive」についてお話します。
楽天による「OverDrive」の子会社化と「メディアドゥ」の関係
楽天による「OverDrive」の子会社化と「メディアドゥ」の関係を見ていきましょう。
「OverDrive」と「OverDrive JAPAN」と「メディアドゥ」について詳しく言及します。
「OverDrive」とは
「OverDrive」とは、元々アメリカの企業で、電子図書館のプラットフォームを展開していました。
1986年に創業し、およそ5000近くある出版社から提供されている250万タイトルの電子書籍を揃えています。
アメリカにある18000以上の図書館では、「OverDrive」を導入しています。
2015年、楽天が「OverDrive」を買収し完全子会社化を行いました。
楽天株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)は、米国OverDrive Holdings, Inc.(本社:米国 オハイオ州クリーブランド)の発行済み全株式を約4.1億米ドルで取得し、完全子会社化することになりましたのでお知らせします。
ユーザーは、図書館や教育機関の貸出IDを使って、パソコンやモバイル端末からアプリ(注)経由で「OverDrive」にアクセスし、電子書籍などのデジタルコンテンツを借りることができます。コンテンツはパソコンやモバイル端末で楽しむことができ、貸出期間終了後は利用できなくなるため、返却する必要がありません。また、希望するタイトルが貸出中の場合は、貸出予約をするか、同タイトルの電子書籍を購入するかを選ぶことも可能です。
「OverDrive JAPAN」とは
「OverDrive JAPAN」とは、「OverDrive」と「メディアドゥ」による共同事業です。日本で事業を展開しています。
「OverDrive」の親会社が楽天なので、実質、「楽天」と「メディアドゥ」による事業と言っても過言ではありません。
メディアドゥと楽天が展開する「OverDrive Japan」の電子図書館事業
「メディアドゥ」とは
Wikipediaによる説明を見てみましょう。
メディアドゥの電子書籍事業は、紀伊國屋書店などの電子書店へのシステム提供をしないファイルベースでの取次販売、LINEマンガなどのシステム提供をベースとした取次販売とパートナー企業との電子書店の共同運営、コミなびなどの自社電子書店の3つにサービス形態に分れる。
で、楽天と共同で、電子図書館事業「OverDrive Japan」を展開しています。
メディアドゥは現在、OverDrive Japanのブランドのもと、公共図書館や大学、法人に向け、電子図書館サービスをご提案しております。専用ウェブサイトでは、電子図書館の導入を考えている図書館関係者や、電子図書館へのコンテンツ配信を検討している出版社に向けて、「OverDrive Japan」が提供する電子図書館サービスの説明や導入事例の紹介、各種の講演会で発表した電子図書館に関する動画などを掲載しております。
メディアドゥ、OverDriveとともに国内で展開する電子図書館事業「OverDrive Japan」の専用ウェブサイトを開設
「OverDrive Japan」が利用できる図書館の一覧
「OverDrive Japan」のサイトで、電子書籍を貸出している「導入館の紹介」のページを見てみましょう。
「導入館の紹介」のページから、該当の図書館のリンクを踏むと、System Errorが表示され、ページ自体が開けない時もあるのでご注意ください。
- 岩手県 矢巾町 やはぱーく 図書センター
- 埼玉県 熊谷市立図書館
- 香川県 まんのう町立図書館
- 近畿大学中央図書館
- 福井大学附属図書館
- 北海道 天塩町社会福祉会館図書室
- 茨城県 潮来市立図書館
- 茨城県 龍ケ崎市立中央図書館
- 清泉インターナショナルスクール
- Rakuten Digital Library
- VIAX Digital Library
まとめ
埼玉県にある熊谷市立図書館に問い合わせしたところ、市外の方でも熊谷市立図書館の利用カードを持っていれば、「OverDrive Japan」で電子書籍の貸出が可能とのこと。
ユーザーにとっては、「OverDrive Japan」で電子書籍の貸出ができれば、便利ですよね。また、身体が不自由な方にとっても、電子書籍の貸出ならば、図書館に行く必要はありません。また返却する必要もありません。
図書館向けの電子書籍サービス「OverDrive」が、もっと普及するような仕組みを構築されることを望みます。
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