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電気自動車が普及したら、電気自動車の充電に税金がかかりそうな件

電気自動車

ガソリン車と比べると、電気自動車はランニングコストが安いというメリットがあります。

自宅にEV充電器を設置すれば、充電コストはタダみたいなもんだし、高速道路や街中に設置されたEVステーションを使えば、基本無料で充電できますからね。

実際、ガソリン車から電気自動車に乗り換えれば、かなりのガソリン代を節約することが可能です。

総務省の調査によると、1ヶ月のガソリン代の平均は43.3リットルです。1リットル120円計算だと5196円になります。年間およそ6万円になります。

ガソリン購入量

この内、税金が2万7000円を占めるのをご存知ですか?

1リットルのガソリンにかかる税金

1リットルにかかるガソリン税を見ていきましょう。

現在、ガソリンは1リットルあたり53.8円の税金が課せられます。
内訳は、ガソリン税が28.7円、暫定税率が25.1円です。

今、レギュラーガソリンが、1リットル120円くらいなので、約45%が税金ということになります。

ガソリン税

正式名称は、「揮発油税及び地方揮発油税」と呼ばれています。
揮発油税が24.3円、地方揮発油税が4.4円なので、ガソリン税として28.7円の税金がかかるのです。

暫定税率

ガソリン1リットルに対して、暫定税率として、別途25.1円が税金として徴収されています。

本来、暫定税率とは、一定の期間だけ暫定的に決められた税金を指します。
1973年に起きたオイルショックの際、石油の消費量を抑えることを狙って、ガソリン税に暫定税率分を上乗せする事になりました。これが、現在まで継続しています。なんで??

ガソリン税の税収を見てみる

財務省のサイトより、過去2年間のガソリン税の税収を見てみましょう。

財務省に電話で確認したところ、以下の数字には、暫定税率分の税金も含まれている数字という話でした。年間、およそ2兆6000億円の税収が、ガソリンから徴収されているのです。

平成29年度のガソリン税収

  • 揮発油税・・・2兆3940億円
  • 地方揮発油税・・・2562億円

自動車関係諸税・エネルギー関係諸税に関する資料(平成29年度)

平成28年度のガソリン税収

  • 揮発油税・・・2兆3860億円
  • 地方揮発油税・・・2553億円

電気自動車の世の中になると?

世の中の自動車が、全て電気自動車になると、2兆6000億円の税金が入ってこなくなります。
この部分を補填するために、電気自動車の電気に税金をかけるという話になっていくはずです。

元々、ガソリン税は、道路特定財源として道路の整備に充てられていました。が、現在は、一般財源化したので、道路以外の福祉や教育などにも使われています。なので、ガソリン税が徴収できなくなると、他から税金を取るということになるはず。

道路特定財源の一般財源化について

日本における電気自動車のシェアは?

以前のエントリーに詳しく書きましたが、2016年の電気自動車のシェアはわずか0.1%です。

このシェアならば、電気自動車の充電には、税金はかかってこないですよね。

日本における電気自動車のシェア!
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電気自動車の保有台数の推移

2012年から増えていますが、まだまだ自動車全体から見ると、シェアは少ないです。

  • 2007年・・・234台
  • 2008年・・・204台
  • 2009年・・・186台
  • 2010年・・・141台
  • 2011年・・・4,637台
  • 2012年・・・13,267台
  • 2013年・・・24,984台
  • 2014年・・・38,796台
  • 2015年・・・52,641台
  • 2016年・・・62,136台

ノルウェーは新車販売の37.5%がプラグインハイブリッドと電気自動車

ノルウェーにおける新車販売を見てみると、プラグインハイブリッドと電気自動車のシェアが拡大しています。
プラグインハイブリッドが20%、電気自動車が17.5%を占めており、合計37.5%に達しているのです。

また、ノルウェー議会は、2025年までにガソリン車の比率を0%にする目標を掲げています。さすが環境大国だよね。

↓ドイツでも同様の動きがあります。

先日、ドイツ連邦議会は、2030年までに発火燃焼エンジン(ディーゼル・ガソリン自動車)を禁止するという決議案を採択した。

ドイツ連邦議会で、2030年までにガソリン車などを禁止する決議案が採択される

まとめ

日本の電気自動車の割合は0.1%なので、電気自動車の世の中になるには、まだまだ時間がかかると思っている方も多いかもしれません。

でもね、ノルウェーやドイツなどの環境大国は、ガソリン車の廃止に向けて、国の政策も大きく変わりつつあります。
日本においては、今の時点でガソリン車が主流とはいえ、2030年頃には、電気自動車の割合がほとんどを占めるようになっていてもおかしくありません。

電気自動車の割合が10%を超えたら、自動車に使う電気に対して税金がかかるようになってくると思います。

結局、電気自動車はランニングコストが安いと飛びついても、10年後には、ガソリン代とほとんど同額の税金が、充電にかかるようになりそうですね。

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