Amazonの利便性は、ヤマト運輸のドライバーの負担で成り立っています。
2013年にAmazonと契約して以降、ヤマト運輸の宅配便の荷物の取扱量は過去最高です。
ヤマト運輸が、宅配便の扱い量を抑えることを検討する見通しとなった。宅配量の急増にドライバーの確保が追いつかなくなっており、同社の労働組合が2月上旬、春闘で会社側に要求した。
ヤマト運輸によると、ネット通販の拡大などにより、宅配便の量は毎年増加傾向にある。2016年度の配達量は、15年度と比べて8%増え、過去最高の18億7000万個を見込んでいる。同社には約6万人のドライバーが所属しているが、配達量の増加にドライバーの確保が追いつかず、長時間労働に繋がっているという。
取扱量が増えているにも関わらず、今までと同じサービスをユーザーに提供するのであれば、ヤマト運輸の経営陣は、ドライバーの給料を増やす、ドライバーを増やす、宅急便の料金を上げる、荷物の量を減らす、のどれかの選択肢を選ぶべきなんだよね。
こういうことを今まで放置してきた、ヤマト運輸の経営陣の責任は重いと思います。
ヤマト運輸のドライバーの立場になれば、1日に配達する荷物の数は増えているのに、今までと同じサービスをユーザーに提供しろと言っても、無理だもん。
ドライバーからすれば、給料が増えるか、人員が増えて荷物の数が減らない限り、モチベーションを維持することは不可能です。
ヤマト運輸はAmazonの荷物を安くしすぎ・・
ヤマト運輸は、Amazonの荷物を1個200円ほどで請け負っている模様。この値段じゃ、利益なんて微々たるもんだよね。
佐川急便がアマゾンから撤退したとき、荷物の宅配料金は一個200円程度であったようだ(参照:CAKES)。佐川急便は一割の値上げ打診で交渉決裂したとのことなので、恐らく、現在のヤマト運輸も一個200円程度と思われる。
1個200円で宅急便が遅れること自体おかしいよね?ヤマト運輸の利益なんて、ほとんどないはず。
Amazonの荷物を1個200円程度の料金で宅急便を送るということは、Amazonの激安の送料を負担しているのは、Amazonの利用者ではなく、宅急便の個人ユーザーが負担してる感あると思いませんか?
個人ユーザー向けの宅急便の料金を値上げする意味
個人ユーザー向けの宅急便の料金を値上げするのに、わたくしは違和感があります。
ヤマト運輸は7日、宅配便の運送料金を値上げする方針を明らかにした。同社は宅配ドライバーの過重労働が問題になっており、値上げで収入が増えた分を処遇改善などに活用する考えだ。
大口顧客であるネット通販大手アマゾンなどとは、すでに実質値上げ交渉に入っている。
ヤマト運輸は、Amazonへの値上げもするようですが、おそらく個人ユーザーに対する値上げ料金より、値上げ幅は小さいはず。
個人ユーザーへの宅急便の料金の値上げは、今後もヤマト運輸がAmazonの荷物を運ぶための費用になっている感じがします。もっとヤマト運輸は、Amazonへの値上げ幅を上げるべきです。
Amazonの当日配送から撤退
ヤマト運輸は、Amazonの当日配送(Prime Now)から撤退します。これはまともな選択です。
宅配便最大手のヤマト運輸は、主要取引先であるインターネット通販大手アマゾンの「当日配送サービス」の引き受けから撤退する検討に入った。人手不足の中で夜間配達が増える原因ともなっており、サービスを維持するのは難しいと判断。当日配送の引き受けを徐々に減らす方針だ。
ヤマトが2016年度に取り扱った荷物は前年度比7・9%増の約18億7000万個と過去最高を更新。特にアマゾンと契約した13年以降は宅配便の利用が拡大傾向にあり、当日配送による夜間配達も増えた。
荷物の取扱量の増加に伴い、ヤマトでは荷物をさばく人手の不足が深刻化している。このため、今年度は運賃の値上げやサービス縮小で荷物量や労働時間を抑制する方向。6月以降、正午から午後2時までの時間帯の指定配達をとりやめることなどは既に決めている。
ヤマト運輸のサービスは、他の宅配便を凌駕してる
佐川急便のサービスは全然良くないし、日本郵便は比較的まともだけど再配達の融通がきかない。で、ヤマト運輸のサービスは本当に素晴らしいです。日本郵便よりも頭ひとつ飛び出て素晴らしいですから。
例えば、再配達の融通が一番効くのはヤマト運輸です。不在票が入ってても当日の20時までにドライバーの電話すれば、当日の21時までに持ってきてくれますからね。
日本郵便や佐川急便では、夕方までに依頼しないと当日配送は無理だもん。
サービスのよい順に並べると、
- ヤマト運輸>日本郵便>佐川急便
あと、最短で荷物を発送したければ、確実なのは間違いなくヤマト運輸です。佐川急便は,、ヤマト運輸の1日遅れって感じだもん。
不在時は玄関前に置いていくでもいいやん
不在時は玄関前に置いていくでもいいと思いませんか?
シリコンバレーの中心、パロアルトの目抜き通りで宅配ロボットベンチャー、スターシップが先月、路上試験を始めた。6つの車輪が付いた運送用ロボットが時速約6キロメートルで目的地を目指す。都市部の配達を置き換える構想で、同社幹部は「人よりコストは安くなる」と語る。
米国で即日配送が可能なのは都市部のみ。時間指定は限られた地域だけで基本的に再配達はしない。米アマゾン・ドット・コムで生鮮食品を含む即日の時間指定サービスを使うには年間3万円ほどかかる。これをロボットやドローンに置き換える計画が進む。
米国のネット通販の売上高は前年比15%のペースで増えるが米郵便公社(USPS)の宅配件数の直近5年の年増加率は約8%。運送業者の業務効率化のほかアマゾンは都市部で自社配送して対応している。配送網に過度の負担はかけない。無理をすれば離職者が増えるとの読みもある。
パロアルト周辺の運送員は一度ベルを鳴らすと箱を置いて立ち去る。受取人がいるかを確認はしない。盗難されても報告すれば新しい製品が送られてくる。家具など大型製品だけでなく数万円の家電製品も野ざらしにされる。盗難補償より再配達の時間の方がコストがかかるという思想で運営されている。国土が広いため、きめ細かなサービスはどだい無理な話で、消費者もそれを容認しているから宅配危機は起こりえない。
まとめ
Amazonがヤマト運輸と契約をして、ヤマト運輸で荷物を配送したのは大正解でした。
東京都内に住んでる人は、Amazonプライム会員なら、注文した当日に荷物が届きます。
私が住んでいる神奈川県も、遅くとも翌日には荷物が届きます。
Amazonのユーザーは、Amazonで注文したら、すぐに荷物が届くというイメージが定着しましたからね。
でもね、ヤマト運輸のドライバーの負担は限界にまで来てると思います。
今後Amazonは、ヤマト運輸のインフラにタダ乗りするのは、難しいだろうね。だってAmazon Freshは自社便ですから。
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