書籍「いちばんやさしいGoogleビジネスプロフィールの教本」

今後、リビングでのIoTデバイスが普及しそうな件

音声認識

Amazon、Googleが先行する、音声アシスタントを使った「リビングに設置するIoTデバイス」に、とうとうMicrosoftが参戦してきました。

マイクロソフト(MS)が、グーグルとアマゾンが先行するホーム市場に参入した。2016年12月、このテック界の巨人は、中国で行われたイヴェント「WinHEC Shenzhen」で、Google HomeやAmazon Echoのように動作するハードウェアデヴァイスを手がける「Project Evo」を発表した。

グーグル、アマゾン、MSは、人が話すように自然言語を認識するシステムを構築すべく競い合っている。もしこのテクノロジーをリヴィングルームだけでなくポケットなどのあらゆる場所にも適用できれば、彼らのシステムはオンラインで行うすべてのことのハブになれる。グーグルは人々の生活における中心的役割を果たし続けたいと願っている。アマゾンはオンラインショッピングを超えて進化したいと考えている。そして、MSはその競争に取り残されたくないのである。

グーグル、アマゾン、MSの次なる主戦場は「居間」だという、いくつかの理由

先行するAmazon Alexa

今の時点ではAmazon Alexaがぶっちぎりで先行しています。

Amazon Alexaとは、Amazonのクラウドベースの音声認識サービスです。Alexaは対応したデバイスである「Amazon Echo」に実装されています。Alexaが認識した音声はクラウドに送信されます。その後、クラウド上で音声がテキストに変換されて、処理した結果を「Amazon Echo」に戻します。その結果、「Amazon Echo」が音声を再生するのです。

Amazon Echo

「Amazon Echo」は2014年11月に登場したので、もう2年以上、Alexaは動いていることになりますね。

↓CES2017では、会場のどこへ行ってもAmazon Alexaだったようです。

大手メディアが書かない、CES2017の実態(出展者目線)

追いかけるGoogle Assistant

Amazon Alexaに相当するのが、Google Assistantになります。

Google Assistantは、Googleの機械学習やAIを搭載した音声アシスタントサービスです。

Google Assistantを実装したIoTデバイスが、Google Homeです。「Amazon Echo」と同様にリビングに設置するIoTデバイスです。「Amazon Echo」に遅れること2年、2016年10月4日に、Google Homeがリリースされました。

Google Home

元々、Googleは検索エンジンでの膨大なデータを持っています。なので、GoogleはAmazon Alexaに対抗できることは間違いないです。

ITプラットフォームが、リビングでのIoTデバイスを開発する理由

AmazonやGoogleだけでなくMicrosoftが、リビングに設置するIoTデバイスに力を入れるには理由があります。

リビングでの音声を拾うということは、リビングでの生活音をすべて認識することができるので、ユーザーの行動履歴を完全に把握することができます。

ITプラットフォームは、リビングでのユーザーの行動履歴のビッグデータが欲しいのです。

リビングでのユーザーの行動履歴のビッグデータは、そりゃあ喉から手が出るほど欲しいよね。マーケティングや商品開発だけでなく、いろんなことに使えますから。

IoTデバイスの停電対策は?

アメリカ・日本・ヨーロッパなどの先進国では、停電ってあまりありません。が、アジア・中南米・アフリカでは停電は日常茶飯事です。

リビングに繋がったIoTデバイスの最大の弱点は、停電ですからね。

家庭用のバッテリーが普及

IoTデバイスの停電問題を克服するには、テスラのパワーウォール2のような、家庭用のバッテリーが普及するだろうね。

パワーウォール2

IoTデバイスの価値は、プラットフォームであるOS

IoTはプラットフォームであるOSを制した者の一人勝ちになります。

  • PC時代は、OSを制したMicrosoftが覇者だったし。
  • 今のスマホだって、OSを制したAppleとGoogleが勝者でしょ?

AmazonのAlexaがAPIを公開していることからも明らかなんだけど、IoTのOSに関して、日本勢はもうAmazonやGoogleにはかなわないと予測します。

Amazon Echoを持っていなくてもAmazon Alexaの音声認識技術を試す方法

Alexa Voice Service v20160207

存在感のない日本の家電メーカー

IoTデバイスに関しては、日本勢は全く存在感がありません。

2002年なので今から15年前の話ですが、Sonyや松下が「ユビキタス構想」をぶち上げました。
当時はかなり画期的だったとは思いますが、当時考えていたようなことは、全部スマホに持っていかれてますね。

2002年にソニーが「ユビキタス“バリュー”ネットワーク構想」を立ち上げましたが、プロジェクト自体なくなってるんだろうね。

ソニーが掲げる「ユビキタス“バリュー”ネットワーク構想」

2003年末に開始される地上波デジタル放送では、端末が標準的にTCP/IPベースのBMLブラウザを備える。これをHTML/BMLの共用ブラウザに変更することで、追加コストを抑えながらインターネットを利用できるようにする。さらに、イーサネットポートの採用によって、他社との差別化を図る。これが松下の戦略だ。

「(地上波デジタルTVでは)イーサネットの搭載が標準的になる可能性もある。しかし、松下は他社に先駆けて市場投入するつもりだ」。

常時接続に対応すれば、ユーザーは電話料金を気にすることなく利用できる。専用ポータルサイト「ネットワークタウ・ポータルサービス」には、TV番組の関連情報をはじめ、「地域情報」「交通情報」「時刻表」「天気予報」など生活に密着した情報をそろえ、さらに「全国の地図」や「百科事典」「辞書」といったコンテンツも提供。「PCを立ち上げなくてもインターネットの検索性を利用できる」。

「AVCサーバー」が示す松下電器のユビキタス戦略

日本の家電メーカーは、部品屋になりそう

パナソニックのユビキタス戦略は何の戦略もなかったので、全然普及しませんでした。だって、テレビ・AV機器・エアコン・家電(炊飯器、冷蔵庫)を単にネットで繋ぐだけですから・・
家庭内のWi-Fiに繋いでスマホをリモコン代わりに使うだけですから、全くのイミフ。

「ユビキタス」という単語は死語になっています。

「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークにつながる「ユビキタスネットワーク社会」は2000年代前半から構想されてきたが1、後述するような要素技術の進展等を背景として、近年、急速に現実化が進んでいる。パソコンやスマートフォン、タブレットといった従来型のICT端末だけでなく、様々な「モノ」がセンサーと無線通信を介してインターネットの一部を構成するという意味で、現在進みつつあるユビキタスネットワークの構築は「モノのインターネット」(IoT: Internet of Things)というキーワードで表現されるようになっている。

ユビキタスからIoTへ

リビングがインターネットのポータルになる日は近い

インターネットのポータルは、「PC」→「スマホ」→「リビングに設置したIoTデバイス」と移り変わっていきます。

2017年は間違いなく、IoTデバイス元年になりますね。音声認識がこれだけ進んでくると、リビングがインターネットのポータルになる日は近いはずです。

今後のIoTデバイスには期待できますね!

Amazon Dash Button の登場で、今後のIoTデバイスはどうなる?
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