ドコモから648円のスマホがリリースされました。
ドコモは19日、2016年冬モデルのスマートフォンを発表。新しいラインナップに含まれるオリジナル端末の「MONO/MO-01J」に注目したい。発売予定時期は12月上旬。端末価格は648円(税込み)で、格安スマホやMVNOの対抗モデルとして投入する。
同機は入門層にターゲットを当てて開発されたAndroid 6.0搭載のスマートフォン。“必要十分”なベーシック機能を一通り揃えながら、シンプルな使い勝手と上質なデザインを追求したバランスの良い端末に仕上がっている。シリーズ名の「MONO」は“もの・ひとつの・ドコモの”に由来。手に取るユーザーにとって「大切なもの」になれるよう、細かい所まで丁寧に作り込んだという意味が込められているという。製造メーカーはZTE。価格は税込648円(12ヵ月以内に解約の場合、違約金が発生する)。
「MONO」のスペックは?
ディスってやろうと思ってたのですが、スペックは意外に悪くないです・・・
スペックだけで見ると、Nexus 5Xくらいはあるんじゃないの?Felicaや指紋認証は搭載しません。ちなみに「MONO」は、中国の深圳に本社があるZTEが製造しています。
-
-
- CPU:オクタコアの8コア
- メモリ:2GB
- 内部ストレージ:16GB
- 外部ストレージ:microSDカードの搭載が可能
- カメラ:リア1330万画、フロント490万画素素
- 液晶サイズ:4.7インチ
- 解像度:1280×720と低め・・
- OS:android 6.0 Marshmallow
- 136(H) × 69(W) × 8.8(D)mm
-
通信費で端末代を回収するビジネスモデル
「MONO」は、648円以下では絶対に採算が取れません。
実質負担金648円というのは、あくまで、端末購入サポートを受けた場合なのです。端末購入サポートを受けなければ、3万円弱とのこと。
端末購入サポートを受けてしまうと、毎月の通信料金の割引である月々サポートが受けられないので、通信費はMVNOに較べると割高です。今のdocomoの料金プランって、「かけ放題」と「データ通信」をセットにしないといけないからね。正直微妙ですわ・・
端末購入サポートって何?
かけ放題とデータ通信をセットにした料金プランを12ヶ月以上、継続して利用するなら、端末代金の大部分をdocomoが肩代わりしてくれるというもの。
なので、12ヶ月以内に解約や通信プランを変更すると、違約金が発生します。
iPhone 6sの端末購入サポートは?
iPhone 6s(16GB)の端末購入サポートは、MNPすると77,760円つきます。なので、本体価格93,312円から77,760円を割引してくれるので、実質15552円ということになります。
で、あの手この手で、携帯ショップが、実質15,552円→0円になるように頑張っているのです。
総務省がガイドラインまで作って問題にしてるのは、実質15552円→0円となる部分です。
「MONO」の2年間の支払総額(端末サポート)
「MONO」の2年間の支払総額を見ていきましょう。
169,128円
-
-
- 内訳:機種代金648円 + かけ放題プラン69,984円(2,916円/月)+ データSパック2GB 90,720円(3,780円/月) + spモード7,776円(324円/月)
-
端末サポートで機種代金は648円になっていますが、めちゃ高いですよね?
iPhone 6sの2年間の支払総額
iPhone 6sの2年間の支払総額を見ていきましょう。
184,032円
-
-
- 内訳:機種代金15,552円 + かけ放題プラン69,984円(2,916円/月)+ データSパック2GB 90,720円(3,780円/月) + spモード7,776円(324円/月)
-
「MONO」と2年間の総額の差は、わずか14,904円です・・・
iPhone6sが、実質15552円→0円になれば、iPhone6sの方が安くなるという・・・
「MONO」の2年間の支払総額(一括0円)
もし、端末購入サポートなしで、月々サポート付きの一括0円が登場した場合の、「MONO」の2年間の支払総額を算出してみます。
月々サポートは、3,000円/月と仮定しましょう。
docomoの料金プランはめちゃ複雑です。端末購入サポートなしの契約の場合、月々サポートが利用できるので、毎月の通信費の割引が適用されるのです。
97,128円
-
-
- 内訳:機種代金0円 + かけ放題プラン69,984円(2,916円/月)+ データSパック2GB 90,720円(3,780円/月) + spモード7,776円(324円/月)+ 月々サポート -72000円(-3000円/月)
-
だいぶ安くなった感じがしますが、これでもSIMフリースマホ + MVNOの料金プランより高いんですよ。
総務省の端末料金ガイドラインに抵触しないの?
「MONO」が648円と低価格ですが、総務省の端末料金ガイドラインに抵触しないのか気になりますよね?
10/19の発表会でのdocomo代表取締役社長の吉沢和弘氏のインタビューを見てみましょう。
ルールに則ってるんだから、利益を出すためなら何をやってもいいという姿勢は、非常に残念です。
— MONOは相当安値だが、総務省による端末料金のガイドラインには触れないのか。
吉澤氏:総務省の端末販売のガイドラインの中には廉価端末の扱いについても記載がある。卸値が3万円以下の端末についてはガイドラインの適用外になるので、ルールに抵触する心配はないと考えている。廉価端末のルール内に入っていると考えているし、実際にそうである。
— ここまで安値にしてしまうとドコモに儲けはあるのか。
吉澤氏:調達から卸売まで計算して、適切な価格に設定している。トータルで利益は出せている。
まとめ
docomoの吉澤氏のインタビューにあるとおり、トータルで利益は出せているということは、端末費を通信費で賄っているということなのでしょう。
こういう端末は、買わないのが正解。
「MONO」はどんな人が買うの?
お年寄りなどの情弱をターゲットにしていることは明らかです。
「MONO」の2年間の支払総額は決して安くないので、ご両親が契約しないように、気をつけてくださいね。だってiPhone 6sと14,904円しか変わらないんだもん・・
ご両親がガラケーならば、「SIMフリースマホ + MVNO」をプレゼントしてあげると、親孝行できます!
ナレッジ