日本時間の10月5日午前1時にサンフランシスコで開催された「Made by Google」で、Googleが開発する新スマホ「Pixel」の発表がありました。
先月発表があったiPhone7は、正直iPhone 6sと何が違うのって感じで全然盛り上がりませんでした・・
それに対して、今回の「Pixel」は、最新テクノロジーの塊って感じがして、すごくワクワクします。
モバイルファーストからAIファーストへ
今回の発表会で、Googleが強調していたのは、「モバイルファーストからAIファーストへ」というメッセージです。
「Pixel」は、音声認識に優れた人工知能を利用する「Googleアシスタント」を標準装備しています。AIの分野は、Googleの独壇場でAppleは全然ダメな分野ですからね。iPhone7のSiriだって今までとあまり変わらないでしょ?
AIファーストを実現するハードウェアとソフトウェアの同時開発
今回の「Pixel」は、Googleによってハードウェアとソフトウェアが同時開発されました。このことで、iPhoneのように入力に対する最適な出力を行うことができ、インタラクションを最大限に高めることが可能です。ユーザにとって満足度の高い「AIファースト」が実現されるのです。
ハードウェアとソフトウェアの同時開発は、Appleでは創業以来行われているし、最近ではMicrosoftのSurfaceも採用している戦略です。
Nexus 5Xには製造元のLGのロゴが本体に入っていましたが、「Pixel」には製造元の「HTC」のロゴはありません。あるのは「G」のロゴのみ。なんだかGoogleの本気度が伝わってきますよね。
Google Pixel の特徴
以下の機能がGoogle Pixel に搭載されています。今までのNexusシリーズには搭載されなかった機能が満載です。
- Googleアシスタントを内蔵
- 全ての写真と動画を、無圧縮・無制限にGoogle photoへ保存
- 高性能なカメラ
- 15分で7時間使えるだけの高速充電が可能
- 24時間の電話・チャットサポート
- Allo や Duo などコミュニケーション機能
- バーチャルリアリティ
Googleアシスタントを内蔵
Googleアシスタントとは、Googleが提唱する「モバイルファーストからAIファーストへ」を実現するAIのアシスタント機能です。
「Pixel」が世界で初めて、Googleアシスタントを内蔵したスマホです。
ホームボタンを長押しすると、Googleアシスタントが起動して、話し言葉のような自然言語で、AIボットと会話することが可能です。道路案内や、交通案内、レストランの予約ができるのです。
全ての写真と動画を、無圧縮・無制限にGoogle photoへ保存
Pixelユーザーは、全ての写真と動画を圧縮することなく、Google photoへ保存することができます。
Googleフォトに無制限で画像を保存できるのは素晴らしい。
プライム会員向けのプライムフォトも無制限でAmazonクラウドに写真を保存することができますが、UIがイマイチで使いにくいんだよね。
高性能なカメラ
カメラは、iPhone7と同じ1230万画素ですが、「DxOMark」で89点を獲得しているので、スペックはiPhone7以上です。
本体の裏にカメラの出っ張りもないようです。
15分で7時間使えるだけの高速充電が可能
急速充電に対応していて、15分の充電で7時間使えるようです。
24時間の電話・チャットサポート
24時間の電話サポートがあるというのは便利ですね。
「Pixel」のスペック
「Pixel」のスペックを見ていきましょう。
液晶サイズとバッテリー容量以外は、「Pixel」と「Pixel XL」共に共通です。
- CPU:Snapdragon 821 (クアッドコアCPU:2.15Ghz+1.6Ghz)
- メモリー:4GB
- ストレージ:32GB、128GB
- 背面カメラ:12.3MP
- 前面カメラ:8MP
- ワイヤレス:Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2、NFC
- ポート:USB-C、Nano SIMスロット、3.5ミリヘッドフォンジャック
- 色:Very Silver、Quite Black、Really Blue(限定版)
- OS:Android 7.1 Nougat
Pixel
- 液晶サイズ:5.0インチ(1920×1080、441ppi)
- サイズ:143.84 × 69.54 × 7.31~8.58mm
- 重量:143g
- バッテリー:2,770mAh
- 価格:32GBモデルが649ドル、128GBモデルが749ドル
Pixel XL
- 液晶サイズ:5.5インチ(2560×1440、534ppi)
- サイズ:154.72×75.74×7.31~8.58mm
- 重量:168g
- バッテリー:3,450mAh
- 価格:32GBモデルが769ドル、128GBモデルが869ドル
Android端末はGoogle純正が一番
Android端末を購入するなら、絶対にGoogle純正をオススメします。
XiaomiやASUSのような独自のUIって、使いにくいもんね。あと、Google純正のメリットは、Androidのアップデートもすぐに降りてくることです。
日本で「Pixel」ユーザーを増やすには
今までのNexusシリーズは、日本で使う場合、iPhoneと較べると、不便な点が2つありました。
- 日本で購入すると為替レートよりも高いNexusシリーズ
- グローバルモデルなのにサポートがイマイチ
日本で購入すると為替レートよりも高いNexusシリーズ
日本でNexusシリーズなどのGoogle純正スマホを購入する場合、GooglePlayストアから購入することになります。
この際、一番の問題点は、海外のGoogle Play Storeと較べて、為替以上に高いということです。
Nexus 5X 16GBの価格を比較してみます。
- 日本のGoogle Playストアで購入すると、46250円
- アメリカのGoogle Playストアで購入すると、349ドル(約36000円)
わたくしも今年の3月にNexus 5Xを購入しましたが、EXPANSYSから並行輸入で購入しました。送料と関税入れても34000円だったもん。
グローバルモデルなのにサポートがイマイチ
海外旅行の際に現地で購入したNexus端末や、EXPANSYSから並行輸入モデルのNexusシリーズを購入した場合、日本で壊れた時はかなり面倒です。
日本のLGに、海外で購入したNexus 5Xが、保証期間内で壊れた際、修理してくれるのか確認したら、「修理は国毎に対応しているので、海外で購入した端末の修理は日本でできません」と言われましたからね・・シリアル番号で管理しているようです。
Googleヘルプにも記載がありました。
Nexus 5X を Google ストアでお買い求めになった場合、保証については Google にお問い合わせください。お客様に満足していただけることを第一に、鋭意対応させていただきます。
Nexus 5X を Google ストア以外で購入された場合は、LG – www.lg.com. にお問い合わせいただきますようお願いいたします. LG によるメーカーの限定保証が適用される場合があります。
海外で購入したモデルが壊れた場合、「日本のLG」「日本のGoogle Playストア」で修理をしてくれません。海外で購入したNexus 5Xならば、日本から海外のLGに配送して修理してもらう必要があります。
EXPANSYSで購入した場合、EXPANSYS保証が1年間付きますので、香港へ配送すれば、修理対応してくれます。でもかなり面倒だよね。
Appleのサポートはグローバルで対応してる
iPhoneだったら、世界中のどこで購入した端末でも、Apple銀座やApple表参道などの実店舗で、交換や修理の対応をしてくれますからね。
Googleは日本でNexusシリーズを売り込むなら、サポートをもっと充実させるべきです。
日本はiPhoneユーザーが60%を超えているので、データ移行が簡単で、サポートをしっかりすれば、iPhoneから「Pixel」へ移行するユーザーはかなりの数で出てくるはず。
iPhoneからの移行はかんたん
Googleは、iPhoneからの移行アシスタンスにも力を入れています。
Quick Switch AdapterでiPhoneとPixelを接続すれば、簡単にできる模様。
まとめ
iPhone7の発表会は既定路線で全く面白くなかったのですが、今回の「Pixel」はすごくワクワクしました。
Googleアシスタントは早く試してみたいですね。でも、日本語でのサポートはまだのようです。
「Pixel」は、アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、オーストラリアで予約が始まっています。今の段階では、日本での発売は未定です。
日本でのサポートを充実させたら、iPhoneから「Pixel」へ乗り換えるユーザーがたくさん出てくると思いますよ。
発売されたらすぐにでも購入したいですね。
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