以前からDeNAによる「自動運転バス」の実験はスタートしていましたが、ようやく公道での実験が始まりました。今までは商業施設といった私道での実験でしたからね。
ハンドルなど運転席のない無人運転車両の、国内では初めてとなる公道での走行実験が13日、秋田県仙北市の田沢湖畔で行われた。国家戦略特区における内閣府のプロジェクトで、一般公募で集まった市民らが、県道で片道約400メートルの湖畔を試乗。「不思議な感じがした」「移動手段として早く実用化してほしい」などの声が聞かれた。
走行実験はインターネット関連事業大手のディー・エヌ・エー(DeNA、東京都渋谷区)が委託を受けて実施。同社が保有する仏ベンチャー企業イージーマイル社製の無人運転車両「ロボットシャトル」(定員12人)2台を使用した。8月に千葉市の公園敷地内で試験走行しており、公道は今回が初となる。
今回の「自動運転バス」の実験は、内閣府と仙北市によるDeNAへの委託事業です。
データ収集しながら、「自動運転バス」が安全に運行できるかどうかの検証を進めていくのです。
「自動運転バス」の仕組み
DeNAが開発する「自動運転バス」がどんな仕組みで走行するのか見ていきましょう。
車載されたGPS、カメラ、センサーを使って、自動運転するという点では、グーグルカーと同じです。
「走行予定ルート」が決まっている「自動運転バス」
グーグルカーと違う点もあります。
何が違うのかというと、あらかじめ「走行予定ルート」が決まっているということ。グーグルカーのように、臨機応変に、行きたい場所へ行くというわけではないのです。
なので、自動運転のスペックは、だいぶグーグルカーより低いものとみて間違いないでしょう。
DeNAによる「自動運転バス」の軌跡
DeNAによる自動運転がどのような軌跡を辿ってきたのか見ていきます。
高速通信技術はdocomoと提携し、バス車体は仏ベンチャーのイージーマイルと提携しています。
自動運転タクシーは、ZMPとの合弁会社の「ロボットタクシー」で実験を行っています。ZMPは12月に上場が決まっており、かなり大きなIPOになる模様です。
2016年2月 藤沢市で「自動運転タクシー」の実験
ディー・エヌ・エー(DeNA)と自動運転ベンチャーのZMPが合弁で設立したロボットタクシー(東京)は29日、自動運転車両の実証実験を神奈川県藤沢市で始めた。イオンリテールの協力を得て、イオン藤沢店と、モニターとなった買い物客の自宅の間を自動運転車両で送迎する。平成32年に都内で3千台の走行を目指しており、実験で自動走行技術の向上やサービスのノウハウ蓄積を目指す。
2016年6月 自動運転に関してドコモと連携
NTTドコモは自動運転技術の開発に乗り出す。次世代の高速通信技術の開発で先行する強みを生かし、即座に膨大な情報をやり取りする路車間(道路と車の間)通信や車車間(車同士の間)通信の精度を高める。ディー・エヌ・エー(DeNA)と提携し、まず路線バスでの実用化を狙った実証試験を年内にも始める。確立した技術を自動車メーカーなどに売り込む。
2016年8月 イオンモール幕張新都心(千葉市)で「自動運転バス」の実験開始
「ロボットシャトル」と名付けたバスは仏ベンチャー、イージーマイルが開発した。3人ずつ対面で座る小型の電気自動車バスで最大時速は40キロ。第1弾としてイオンモール幕張新都心(千葉市)でサービスを始める。
2016年9月 お台場で自動運転タクシーの実験を開始
2016年2月に藤沢で実験を行った「自動運転タクシー」の公道試験が始まります。
ディー・エヌ・エー(DeNA)とロボット開発ベンチャーのZMP(東京・文京)は年内にも、都内で自動運転車の公道試験を始める。共同で設立した自動運転タクシーの開発会社、ロボットタクシー(東京・江東)がお台場地区で体験サービスを実施する。
2016年11月 docomoの5G回線を使って自動運転車を遠隔操作
DeNA(ディー・エヌ・エー)とNTTドコモは11月11日、自動運転車両の遠隔管制における第5世代移動通信方式(5G)の活用に向け、実証実験を共同で進めることに合意したと発表した。
この取り組みでは、運転手が乗っていない自動運転中の車両を遠隔管制するために、遠隔地にいるオペレーターと車両を超高速、大容量の5G無線で接続する技術について実証実験を行なう。まずは走行中の自動運転車両の周辺状況を、車両に設置したカメラで高精細映像として取得。5G無線技術で伝送する実験を開始する。
2016年11月 秋田県仙北市で「自動運転バス」の実験
ハンドルなど運転席のない無人運転車両の、国内では初めてとなる公道での走行実験が13日、秋田県仙北市の田沢湖畔で行われた。国家戦略特区における内閣府のプロジェクトで、一般公募で集まった市民らが、県道で片道約400メートルの湖畔を試乗。「不思議な感じがした」「移動手段として早く実用化してほしい」などの声が聞かれた。
自動運転バスは過疎地で役に立つ
公共交通機関が通っていない過疎地でこそ、自動運転バスは役に立ちます。
人口が少ない山間部では、バスが走っているとはいえ、1日に2〜3本しか走っていないエリアも結構あります。わたくしは、毎年冬にスノーボードで北海道に行きますが、路線バスは、数時間に1本という不便さです。
過疎地で自動運転バスが走れば、住民だけでなく旅行者にも役に立つことは間違いないです。
自動運転に関する過去の記事のまとめ
以前のエントリーでも自動運転の記事がありますので、是非参照してみて下さい。
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