一括0円はダメなのに、大手キャリアの横並びの料金プランが許される状況っておかしいと思いませんか?
総務省が介入すればするほど、料金プランは複雑になります。その結果、儲かるのは大手キャリア、損をするのはユーザという図式になるんだよね。
だって、2015年3月には、iPhone6の一括0円はどこの携帯ショップでもやっていました。MNPすれば月額3000円くらいで2年間iPhone6を使えましたからね。2年間の総額は72000円くらい。
総務省が「実質0円」「一括0円」の規制を頑張ってるけど、各社横並びの料金体系とか、メス入れるところはもっとある思いますよ。
総務省は、本日、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社及びソフトバンク株式会社に対し、「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」に沿って端末購入補助の適正化を図るよう総務大臣名で厳重注意を行い、電気通信事業法の規定に基づき、再発防止策等について報告することを求めました。また、沖縄セルラー電話株式会社に対し、総合通信基盤局長名で注意を行い、再発防止策等について報告することを求めました。
「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」に沿った 端末購入補助の適正化に係る携帯電話事業者への行政指導・報告徴求
総務省は10月7日、4月に運用を開始した「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」に違反したとして、携帯電話大手3社に行政処分を下した。
利益が出まくる大手キャリアの決算
2015年の各社の決算を見てみましょう。
総務省の介入で、一括0円がなくなれば、そりゃ、大手キャリアは儲かりますよ。
- docomo・・・営業利益 7839億円(前年度比 +22.5%)
- au・・・営業利益 8333.5億円(同25.2%増)
- ソフトバンク・・・営業利益 6884億円(前年度比 +7%)
何のために総務省は「実質0円」に目くじら立ててるの?
大手キャリアの利益を出すためとしか思えないです・・・
これで、総務省から大手キャリアへの天下りは当然やりやすくなってるわけだし。
もうね、総務省は大手キャリアに介入しなくていいと思います。
自社で販売する商品を、いくらで売ろうが、私企業の裁量でいいと思いませんか?
総務省の建前は、携帯電話の通話料を下げたいという願望があるのかもしれません。でもね、役人って、物を売った経験がないから、規制以外の方法を思いつかないのです。
わたくしが新卒で就職した会社は、「キーエンス」という営業バリバリの会社。ブラックとも言われてるけど、給料は良かったです。で、その後、転職した先が、逗子市役所。地方公務員でした。
この2つの組織は、コストの意識とか天と地ほどの差がありました。当時、市役所の上司を見て、物を売ったことない人の発想って、こんな感じなんだなって、びっくりしたの覚えています。
なので、総務省の介入が効果が出ないのは、皮膚感覚でわかります。
↓ジャーナリストの石川温氏の記事を紹介します。
26日に総務省で開催された「ICTサービス安心・安全研究会、利用者視点からのサービス検証タスクフォース合同会合」。一言でいうと、昨年秋に実施された「携帯電話料金値下げタスクフォース」の結論について、その後の状況を検証・評価するための会合だ。国内の主要携帯電話会社(キャリア)の担当者が集められ、この数カ月に実施した割引施策などを報告したが、会合のメンバーからはキャリアに対して不満の声が続出した。だが、混乱を引き起こしている原因はそもそも総務省のかじ取りにあり、このままではユーザーを含む全員が不幸になりかねない。
結局のところ、タスクフォースの議論を受けて出てきた高市総務相の要請に応じて、各キャリアがせっかく様々な施策を用意したのに、今回の会合で「複雑になってよくわからない」とダメ出しされてしまったということだ。「3社横並びはけしからん」と指摘しながら、3社で異なる施策が出してくると今度は「同じじゃないから比較しにくくてわかりにくい」と、また難癖をつける。
残念ながら、タスクフォースが始まった当初から指摘されていた危惧が現実的になりつつある。総務省がスマホ販売の現場をかき乱し、ニーズが決して高いとはいえないプランやコースが増えることで販売代理店の負担は増し、ユーザーもよくわからないまま納得せずに契約して使い続ける、という全員にとってさらに不幸な状況になるだけのように思える。
今回の会合は「選択肢が増えたが、もっと消費者にわかりやすくするように、努力すべきである」という言葉でまとめられた。だが、わかりにくくなったのは、そもそもこの会合が発端だ。結局、販売代理店と消費者がこのしわ寄せを受ける犠牲者となるだけに、なんとも後味の悪い会合となった。
大手キャリアは談合してるんじゃね?
docomo、au、ソフトバンクの料金プランって、横並びだと思いませんか?
かけ放題の通話プランも横並び
かけ放題プランは、3社横並びです。
- 3社とも、かけ放題プランが2700円、かけ放題ライトプランが1700円。
- docomoとソフトバンクは、通話はかけ放題しか選択できません。
- auのみ、LTEプランという、従量制の通話プランを持っています。誰でも割を適用すると月額934円。
データ定額20GBプランも横並び
先月ソフトバンクがリリースした料金プランですが、1週間も経たない内に、au・docomoも追従しました。
- 9/8 ソフトバンクが、月額6000円で、データ定額20GBの「ギガモンスター」をリリース
- 9/9 auも20GBの「スーパーデジラ」を発表
- 9/13 docomoも月額6000円で、データ定額20GBの「ウルトラデータLパック」をリリース
ガラケーかけ放題の料金値下げも横並び
今月docomoが発表した料金プランですが、その後、au・ソフトバンクも同様の料金プランを出しています。
↓10/5にdocomoがガラケーの料金を値下げするというニュースがありました。
NTTドコモは従来型の携帯電話の料金を月内に3割値下げする。月額1500円以下で通話し放題プランを新たに投入し、最低料金を700円以上引き下げる。KDDI(au)とソフトバンクを含む大手3社のかけ放題プランでは最安にする。
10/19にauもガラケーの新料金を出してきました。
auは19日、フィーチャーフォン向けの新料金プランを発表した。これにより、4G LTEフィーチャーフォンユーザーは月額1,500円から利用可能となる。
↓10/20にソフトバンクも同様のプランを出してきました。
ソフトバンクは20日、同社4G LTEフィーチャーフォン向けに、月額1,200 円で5分以内の国内音声通話が回数制限なく利用できるスマ放題ライト「通話定額ライト基本料(ケータイ)」を新設するとともに、月額0円から利用できる2段階データ定額の上限を4,200円に改訂すると発表した。
まとめ
大手キャリアは料金プランも横並びです。
1社が新しい料金プランを出せば、残りの2社も追従します。
こういうの取り締まるべきだよね。総務省が介入すればするほど、ユーザーの利益や利便性は無視されているという最悪の状況は、早く脱して欲しいです。
昨日のエントリーに詳しく書きましたが、ドコモから648円で発売される「MONO」というスマホも、2年間の総額は、なんと169,128円。iPhone 6sの2年間の総額184,032円との違いは、わずか14,904円っておかしいよね・・
おそらく、au、ソフトバンクでも同様の端末と料金プランを出してくると思うよ。
SIMフリースマホとMVNOを契約した方が、料金体系も分かりやすくておすすめです。
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