書籍「いちばんやさしいGoogleビジネスプロフィールの教本」

グーグルカーの実用化はいつ?

自動運転

Googleの自動運転車プロジェクトは2010年の開始から6年が経ち、約190万キロメートルの走行距離を突破しました。グーグルカーは日常の運転において、道路で発生するほとんどの問題に対応が可能です。

グーグルカーがどんな仕組みで自動運転しているのか簡単に説明します。

グーグルカーは、車両上部に搭載されたセンサーやカメラを使って制御しています。64個のビームレーザーを搭載し、車の周りの詳細な3Dマップを作ります。3DマップとGoogleの高解像度マップとを照らし合わせて、自動運転を制御するシステムになっているのです。

自動運転車のレベル

自動運転車は段階に応じて4つに分類されています。

レベル1

加速・操舵・制動の運転の3要素のどれかを自動運転システムが制御する状態を指します。

日産の自動ブレーキなどが該当します。

レベル2

加速・操舵・制動の運転の3要素のうち、複数の操作を自動運転システムが制御する状態を指します。ドライバーは常に運転状況を監視する必要があります。

テスラのオートパイロットがこれに該当します。メルセデスやボルボからもレベル2の市販車は発売されています。

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レベル3

加速・操舵・制動の運転の3要素の全てを自動運転システムが制御しますが、緊急時にシステムが要請した時にはドライバーが対応する状態です。通常時はドライバーは運転から開放されます。2016年時点でレベル3のシステムを搭載した自動車は発売されていません。

日本政府は2020年の東京オリンピックまでに、レベル3の自動運転車の実用化を目標としています。

レベル4

完全自動運転車です。

緊急時も含め、加速・操舵・制動の運転の3要素の全てを自動運転システムが制御します。
レベル4のシステムも、2016年の時点ではまだ実用化されていません。

日本政府は2020年の東京オリンピックまでに、レベル4の自動運転タクシーの運行開始を目標としています。これ早く実現して欲しいね。

自動運転車のメリット

グーグルカー

自動運転車が普及すれば、交通事故が大幅に減ることは間違いないです。世界中で毎年120万人が交通事故で死亡していますからね。

最近よくニュースで見る、高齢者のアクセルとブレーキを踏み間違えたといった事故もなくなります。

死亡事故の5割以上が高齢者…「ブレーキ踏み間違い」「線路走行」「高速逆走」

グーグルカーの開発

GoogleだけでなくAppleも自動運転車の開発に乗り出しているといいますが、両社ともに開発の速度を上げるために、開発とテストを行うための用地の確保に力を入れています。

報道によると、同氏は次のように述べたという。「自動運転車に関してすでに名前の挙がっている企業とそうでない企業による動きがはっきりと見られる。これまで言及してこなかったが、Googleは40万平方フィート(約3万7000平方メートル)の土地の購入を検討しており、Appleも同じく自動運転車のために80万平方フィート(約7万4000平方メートル)の土地の購入を考えている」

アップルとグーグル、自動運転車関連施設用地を購入か

自動運転車のルール

Googleは自動車メーカーと連携して、統一したルール策定に乗り出しました。米運輸省の道路交通安全局の元長官を顧問兼広報担当者として迎え入れたあたり、本気度が伺えますよね。

米グーグルや米フォードモーターなどの5社は4月26日、米国における自動運転車の実用化に向けて連携すると発表した。

統一したルール作りを促す

5社はこのため「Self-Driving Coalition for Safer Streets」と呼ぶ企業連合を設立。設立メンバーには、すでに自動運転車を開発しているグーグルやフォードのほか、アプリを使った配車サービスを手がける米ウーバーテクノロジーズと米リフト、そしてスウェーデンのボルボカーズが加わっている。

またこの企業連合は、米運輸省の道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration:NHTSA)で2010年から2014年まで長官を務めたデイビッド・ストリックランド氏を顧問兼広報担当者として迎えた。

グーグルなどの目的は、自動運転車を米国の公道で走らせるための統一したルールの策定や法整備を連邦政府に働きかけること。

米コンピューターワールドによると、各州政府のルールを寄せ集めて策定した基準では自動運転車の研究開発や実用化に遅れが生じると懸念されている。

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自動運転車の開発に有利なGoogle・Apple

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自動運転車は電気自動車とセットです。ガソリン車を自動運転で走らせるということは時代に逆行しますから。

となると自動運転車の根幹は、制御装置のOSということになりますよね。おそらくGoogeとAppleのOSが市場を席巻しそうです。AndroidとiOSで90%以上のシェア率ですもん。スマホのバッテリーマネジメントは、電気自動車の根幹部分に非常に役に立つはず。

自動車メーカーが開発したOSが標準になる可能性は0ではありませんが、かなり低いでしょう・・一応トヨタも人工知能の開発を始めました。↓

トヨタの人工知能研究会社TRI、新拠点を開設 自動運転の研究を加速

また、OSが自動運転の制御を行うようになると、セキュリティーソフトは必須になっていくでしょうね。

ハード面の開発

電気自動車は、ガソリン車と較べると大幅に部品点数が少ないです。ガソリン車においてエンジンが占める部品は1〜3万点あるのに対して、電気自動車のモーターの部品は30〜40点です。

となると、GoogleやAppleが自動車のハードを開発する可能性も出てます。実際はiPhoneのEMS(電子機器受託生産)のように外注で作らせるんだろうけど。

Google の自動運転車プロジェクトが拡大中だ。Google の持ち株会社であるAlphabetは、ウェブサイト上で製造業の専門知識を必要とする自動運転車プロジェクトの人材を募集している。

業界通の多くは、Googleは自動運転車のソフトウェアの供給に特化し、ハードウェアに関しては自動車メーカーと提携するだろうと信じてきた。だが、募集職リストを見る限りでは、Googleがハードウェアにも取り組もうとしていることを示唆している。

募集をしているのは、モーションコントロール、ディスプレイ、ロボティクス、センサーに取り組むエンジニアのほか、オペレーションやマーケティングのマネージャーなど。たとえば、製造工程エンジニアの職務内容には「工場の組み立てステーションを設計する、製造フロアのレイアウトを最適化する、主要な製造プロセスを自動化する、自動運転車の電子部品の組み立てに使用する設備設計を承認する」といった内容が含まれている。

Google 自動運転車プロジェクトが拡大中、メーカー人材を積極募集

自動運転車の実用化は?

日本政府は2020年のオリンピックまでに、レベル3の半自動運転車とレベル4の自動運転タクシーの運行開始を目標にしていますが、もっと早まる可能性は高いです。

あとは、法整備がテクノロジーの後追いになるだろうね。自動運転車が事故を起こした際、責任の所在について、明確なルールが作られてないから。自動運転車の任意保険の制度設計も一緒に進んでいくことでしょう。

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