2023年2月22日に放送されたGoogle ポリシー オフィスアワーのまとめです。
Googleからのお知らせ
Q&A
クロールブロックしているページの評価
【質問】
robots.txt の disallow でクロールをブロックしているページは、Googleの評価対象になるのか?
元々、クロールをブロックしている時点で、Googleはページの中身を見れないので、評価対象にならない認識だった。
質問の背景として、英語版のオフィスアワーでJohn Muellerさんより、インデックスされていないページは評価対象にならないといったお話があり、クロールをブロックしていてもインデックスされた場合は、評価対象になるのではと考えた。
【回答】
クロールをブロックしている場合、外部からのリンクなどによりインデックスされたとしても、検索結果にタイトルやスニペットは生成されない。
ご質問にある評価対象の意味はいくつかあると思われるが、ページ上のリンクが有効かどうかといったお話だと仮定すると、クロールできないので、そのリンクの存在もわからないので、有効ではない。
またクロールをブロックしているページのテキストの中身も見ることはできないので、検索結果に影響を与えることはない。
ただし、一度クロールされてインデックスされたページを、robots.txt でクロールをブロックした場合、ページ上のリンクをGoogleが認識しているのであれば、そのリンクは有効。
robots.txt でクロールの制御
【質問】
サイト内に noindex が設置されているディレクトリへの内部リンクが存在している。そのため、noindex の除外の件数が多く、対策を講じている。
このような場合、robots.txt の disallow で該当のディレクトリを指定すれば、内部リンクが存在してもクロールされるのか?
それとも内部リンクが存在していると、クロールを100%防げないのか?
robots.txt と内部リンク削除の両方がベストプラクティスと考えており、見解を伺いたい。
【回答】
URLをいただいていないので、具体的なコメントはしにくいところがある。
noindex を入れていて、noindex のページが多かったとしても、当該ディレクトリに大量のクロールが発生することも考えにくいので、あまり現在の状況を気にしなくて良いのでは。
サイトの規模が大きいと仮定すると、クロールの絶対量は多いのかもしれないが、問題ないと思われる。
とはいえ、もしクロールをさせたくないのであれば、そのリンクに nofollow をつけてください。
nofollow をつけることで、その先のリンクを辿らなくなる。新しいページに関しては、外部からリンクされない限り Googlebot が辿ることもない。
加えて、robots.txt で disallow すれば良い。
ステージングのドメインの登録
【質問】
Search Consoleに、ステージングのドメインの登録をするべき理由として、設定ミスで間違えて登録されてしまったり、登録されてないことを確認するためにも、登録するべきだと思っているが、いかがでしょうか?
もし、誤って登録されてしまった後、なるべく早くインデックスから削除するためにも、登録したほうが良いですか?
【回答】
実際にそのようなURLがインデックスされていることを見たことがある。
ステージング (テストサーバー) のドメインを登録することで、ミスを発見することに役立つことはありうる。
ただし、別のミスを誘発する可能性もあるので、特におすすめはしない。
Search Consoleは検索結果のパフォーマンスを知るためのツールなので、本来の使い方とは違うような気もする。
運用上そのようなことをしていて、とても役立っているといったお話があれば、ハッシュタグをつけてツイートしていただけるとありがたい。
いくつかのサイトでやっておりました。
「過去に誤りからIndexされたトラブルがあって再発防止のために」「ステージングが『robots.txtによりブロックされましたが、インデックスに登録しました』になった際の対応」で登録して、2ヶ月に一度、非表示のリフレッシュ?とかをしていました。— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) February 23, 2023
Search Console 内インデックス数の激減
【質問】
Search Consoleにて、インデックス数が11月上旬から1月下旬にかけて3分の1以下に減っている理由を知りたい。
【回答】
いただいたURLを確認した。
結論からいうと、特に大きな問題はなさそうだった。
次の2通りの方法で原因を特定してみると良い。
- どのページのインデックスが減ったのか特定してください。
特定する方法として、インデックスが下がっているのであれば、インデックスカバレッジにて、「ページがインデックスに登録されなかった理由」のどこかの項目が増えていると思われる。
設定ミスなのか、コンテンツなのか、特定のディレクトリなのか、調べてみると良い。 - 検索パフォーマンスレポートで、インデックスされていた期間とされなかった期間で、インデックスされているURLを抽出して、パフォーマンスを比較してください。
Search Console と実際の検索結果の乖離
【質問】
求人サイトを運営している。
Search Consoleの「求人情報」項目に表示されている「有効」インデックス数と、実際にGoogleしごと検索上に表示されているインデックス数にかなり乖離がある。
どちらの数字が正しいのか?
【回答】
いただいたURLを確認して、担当チームに報告した。
大量ドメインからの覚えのない被リンクの影響
【質問】
大量のドメインから覚えのない被リンクを受けている。
参照元ドメインを確認すると、ほとんどがコンテンツのない低品質ページからのリンクだった。
これらの被リンクがサイトに悪影響を与えるかどうか知りたい。
また、放置したり、第三者に通報された場合、手動による対策を受ける可能性はあるか?
【回答】
URLをいただいていないので具体的なコメントは難しい。
また、一般論としての回答でも、なんとも言えないところもある。
おそらくだが、日本語キーワードハッキングのようなケースのパターンの可能性が考えられる。
この場合、特に問題はない。
対応方法としては、スパムレポートを送ってください。
別のケースとして、最近あまり聞かないが、担当者が複数いるサイトで、別の部署の担当者が、有料リンクを発注してしまったというようなこともありうる。
「見つかりませんでした(404)」ページ急増
【質問】
1月下旬から「見つかりませんでした(404」)の件数が2倍以上増えている。
内訳は、フリーワードの一覧が該当している。
いずれも0件の一覧だが、0件の一覧には内部リンクが存在しないため、なぜクロールするのか原因の特定ができなかった。
考えられる原因を教えてほしい。
【回答】
いただいたURLを確認した。
現在は2倍以上どころか、もっとたくさん増えていると思われる。
フリーワードの一覧を確認できなかったので、ご質問されているページかどうかわからないが、原因についてはお伝えしたい。
URL検査にて、インデックスの状況を詳しく確認できる。
また、そのページのリンク元も確認できる。
今回のケースでは、サイト下部にあるテンプレートの内部リンクの記述をミスされていると思われる。404ページへのリンクがあるようなので見直してください。
フリーワード検索ページに大量の無関係 URL
【質問】
Search Consoleの「クロール済み – インデックス未登録」の項目を見ると、フリーワード検索ページのURLに自社サイトと関係のない文字がついたURLが大量に検出されている。
悪用されていると怖いので、何か対策が必要かどうか教えてほしい。
【回答】
サイト内検索に、メインコンテンツとは無関係だが、スパマーにとっては関連性の高いキーワードを入れて検索し、Googleにクロールされて、検索に対してプラスの効果を狙う手法があることは聞いたことがある。
外部サイトからリンクされることもあり、止めることは難しいと思うので、サイト内検索にnoindexを入れると、スパマーからターゲットにされることを防げる。
【注意喚起】急増する他社サイトを利用するサイト内検索スパム内容と対策
HTTPS URL として認識するページ数の乱高下
【質問】
サイト内にHTTPSページが170ページほどあるが、
Search Consoleの「HTTPS」項目にて、HTTPSのURLとして認識するページが、1か月間隔で乱高下を繰り返している。
それに連動するように、「ウェブに関する主な指標」「すべての送信済みページのインデックス未登録」でも同様の減少が続いている。
「すべての送信済みページのインデックス未登録」で検証をかけると、検証に2週間ほどかかり、一時的に認識ページ数が上がるが、検証が終わってしばらく立つと、また低下する。
(「すべての送信済みページ」でフィルターをかけていると思われる。)
これだけ乱高下があると、検索結果に表示されたり、消えたりするページがかなりあると思っている。解決の糸口があれば教えてほしい。
【回答】
いただいたURLを確認した。
結論からいうと、HTTPSが原因ではないように思われる。
実際にHTTPSの数字が凹んでいるところは、インデックスカバレッジでも数字が凹んでいる。
なので、インデックスに登録されなかったものは何かを調べると良い。
調べられる範囲で確認したところ、「クロール済み – インデックス未登録」で表示されているURLをURL検査で確認すると、インデックスされているようだった。
タイムラグかどうかわからないが、今見た時点では問題がなさそうだった。
また同じ状況が発生したら、Search Consoleよりフィードバックを送信してください。
ショート動画枠に表示させる方法
【質問】
(投稿型サイトではない) 自社サイトにて動画配信をしているが、ショート動画枠に表示させる方法を教えてほしい。
【回答】
ショート動画枠に関しては、現在一般公開されていない。
公開の目処がついたら改めてアナウンスします。
動画の SEO ベストプラクティス
【質問】
当サイトでは5万件の動画を配信しており、動画掲載ページは、
- 動画に関する構造化データを実装
- ウェブサイトマップを送信
で動画検索にもインデックスされている。
この状況で、新たに動画サイトマップを送信する必要があるか?
ベストプラクティスの記事の中に「動画サイトマップを作成しておくと、Googleが動画をさらに見つけやすくなります。」とあり、メリットがあるのであれば実装を検討したい。
【回答】
あくまでベストプラクティスのお話なので、問題なくインデックスされているのであれば、現状のままでも良いのでは、
強いていえば、動画サイトマップの基本的なガイドラインに、「動画だけのサイトマップを別に作成することも、既存のウェブサイトマップに動画サイトマップを埋め込むこともできる」と書かれている。
なので、既存のウェブサイトマップをお送りいただいているのであれば、動画サイトマップを送る必要はないと思われる。
ただし、実際に動画のマークアップを拝見したところ、様々な項目でエラーや警告が表示されていた。
特にcontentUrl プロパティなど、今後いくつかの機能の実装のために必要な属性なので、マークアップの見直しをしてください。
sitemap.xml の置き場所
【質問】
公式ドキュメントに次のような記述がある。
サイトの任意の場所にサイトマップを配置できますが、サイトマップは親ディレクトリの子孫にのみ影響します。
例えば、
- https://example.com/sitemap/sitemap_index.xml ← サイトマップインデックス
- https://example.com/sitemap/bucket/sitemap_1.xml ← サイトマップ①
と置いた場合、サイトマップ①の親ディレクトリは/sitemap/になる。
サイトマップ①に入っている各個別ページのURLは、/sitemap/配下ではないので、このケースではサイトマップ①は機能しないのか?
【回答】
そうなる。
一般的なサイトマップのガイドラインに沿って実装してください。
構造化データのガイドライン
【質問】
公式ドキュメントに次のような一文がある。
ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないでください。
また、別のドキュメントには次のような記述もある。
適切な画像が選択されるように、アスペクト比が 16×9、4×3、1×1 の高解像度画像(幅と高さをかけて 50,000 ピクセル以上になる画像)を指定してください。
ということは、Article構造化データ内にアスペクト比が異なる同じ内容の画像を複数指定した場合、それらすべての画像を読者に向けて表示させる必要があるのか?(bodyタグ内にimgタグを複数記述する)
それとも代表的なアスペクト比の画像を1つだけ読者に向けて表示させればいいのか?
【回答】
代表的なアスペクト比の画像を1つだけで大丈夫。
ガイドラインでは、ユーザーを惑わせるようなものを想定している。
ホスト貸しのサイトを通報する
【質問】
Google社員の方が、次のようにコメントされたという情報を見た。
- Host Lendingはスパムである
- 見つけたら通報してほしい
Host Lendingにおける通報について、2点質問する。
- 通報の窓口はどちらが適切か
- 通報対象は、共同運営などと明記されているもの (証拠があるもの) に限るべきか
【回答】
スパムに関しては2か所、通報というより、報告の窓口がある。
- スパムレポート
- 検索結果下の「フィードバックを送信」
ただし、1件1件にGoogleから返信するものではなく、統計的な処理、傾向を掴んで、大きな形でのスパム対策に利用する。
ちなみに、ご質問の冒頭にあるGoogle社員によるコメントとあるが、金谷さんのコメントではないので、特に肯定もしない。
金谷さんの個人的な見解では、もし金谷さんがウェブ担当者ならば、Host Lendingはやらないとのこと。
専門性の評価
【質問】
Expertise (専門性) に関して質問する。
専門性の評価は、ドメイン単位なのか、ディレクトリ単位なのか?
【回答】
検索品質評価ガイドライン (General Guidelines) にある E-E-A-Tのことだと思われるが、オフィスアワーのサポートの対象外なので、お伝えすることはない。
検索品質評価ガイドラインを改めてご覧ください。
サイトが検索結果に表示されない
【質問】
Googleサイトを使ってウェブサイトを作成して公開したが、検索結果に表示されない。
【回答】
担当チームに報告した。
MFI 移行が進む中での SEO 対策
【質問】
MFIへの移行が進む中、今後、PCサイトのSEOは必要なのか?
モバイルだけの対応でいいのかどうか、見解を教えてほしい、
【回答】
前提として、良いコンテンツを作り、検索フレンドリーなサイトを作成し、ユーザーに素晴らしい体験を提供し、Search Consoleを使って改善いただくのが良い。
モバイルに力を入れることは重要だが、PCユーザーの検索体験が損なわれるようなことは、しない方が良い。
もしデータ集計のような作業ならば、PCサイトの集計は不要になることはあるかもしれない。
この手のお話は、サイト運営者の方々と、話をしていただくと良いのでは。
Google ポリシー オフィスアワーに質問するには?
質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
次回は、オフィスアワーを継続できる場合、2023年3月23日 (木) 12時を予定しています。
さいごに
金谷さんより
もしかしたら、今回の放送が最終回になる可能性がある。
何も決まっていないが、あくまで可能性のお話。
オフィスアワーは10年続いているが、まだまだやり切れていないところもある。
日本は検索コミュニティが素晴らしく、とてもありがたい。
見守ってください。
あんなさんより
日本の検索コミュニティは、みなさん良い方ばかりで、学び続けていて心強いなと思っている。
今後ともよろしくお願いします。
#Googleポリシーオフィスアワー みました。https://t.co/UowtD7Fy7l
昨今の事情で今回が最終回になるかもとの事。多くの人には謎だらけのGoogle検索について直接質問できて、これで解消された誤解も多いと思います。貴重な検索エンジンとのコミュニケーションの場所、続けて欲しいなあ……— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) February 23, 2023
#Googleポリシーオフィスアワー の今後が不明でも、検索に関わる人間の一人として、引き続き出来ることをしていきます!(録画で観ました)
— 🅃🄰🄺🄰🄽🄾 (@takano_seo) February 24, 2023
ナレッジ