この記事では、別々のURLがモバイルファーストインデックス (以下、MFI) に移行すると、正規URLはモバイル版URLへ変更される件についてお伝えします。
世の中に存在する別々のURLで構成されたサイトは、MFIが登場する前に作られたものがほとんどです。
別々のURLで構成されたサイトは、デスクトップ版URLに「alternate タグ」、モバイル版URLに「canonical タグ」を含むアノテーションを追加することで、デスクトップ版URLがGooglebotに正規URLとして認識されます。
- デスクトップ版URL (正規URL)・・・https://example.com
- モバイル版URL・・・https://m.example.com
ところがMFIに移行すると、アノテーションの変更は必要ありませんが、正規URLはデスクトップ版URLからモバイル版URLに入れ替わります。
別々のURLがMFIに移行すると、正規URLはモバイル版URLへ移行する
別々のURLがMFIに移行すると、正規URLはデスクトップ版URLからモバイル版URLへ移行します。以下のようになります。
- デスクトップ版URL・・・https://example.com
- モバイル版URL (正規URL)・・・https://m.example.com
要するに検索エンジンにインデックスされるURLが、モバイル版URL (https://m.example.com) になります。
この記事を書いている2019年9月4日現在、別々のURLで構成されたサイトを運営している方で、ご自身のサイトがMFIに移行していない方もいらっしゃると思います。
どのようなサイトがMFIに移行するかというと、デスクトップ版URLとモバイル版URLに、コンテンツ・構造化データ・メタデータに差異がない場合、MFIへ移行する可能性が高くなります。理由は、GoogleはMFIに移行しても影響の出ないサイトから、MFIに移行しているためです。
正規URLはモバイル版URLに移行しても、アノテーションを入れ替える必要はない
別々のURLで構成されたサイトがMFIに移行すると、正規URLはモバイル版URLへ移行しますが、アノテーションを入れ替える必要はありません。アノテーションを変更することなく、自動で正規URLがモバイル版URLになります。
asking people to switch these would take decades, so we’re trying to be a bit smarty about them
— Gary “鯨理/경리” Illyes (@methode) November 5, 2016
MFIへ移行前及び移行後も以下のようなアノテーションの設定になります。
- デスクトップ版URL (https://example.com)・・・モバイルページに向けて alternate タグを含める
- モバイル版URL (https://m.example.com)・・・デスクトップページに向けて canonical タグを含める
正規URLがモバイル版URLに移行した際の注意点
正規URLがモバイル版URLに移行した際の注意点もお伝えします。次のようなサイトの変更を行う場合、301リダイレクトの設定が必要になります。
- ドメインを変更してサイト移転
- レスポンシブサイトへ移行
ドメインを変更してサイト移転
別URLのままドメインを変更してサイト移転する場合、正規URLがモバイル版URL (https://m.example.com) になるので、旧サイト (https://m.example.com) → 新サイト (https://m.example1.com) へ301リダイレクトをします。
つまり旧サイトのモバイル版URLから新サイトのモバイル版URLヘ301リダイレクトをします。このようにすることで、以前のサイトの評価をきちんと引き継ぐことが可能です。
レスポンシブサイトへ移行
レスポンシブサイトに移行する場合、旧サイトのモバイル版URL (https://m.example.com) → 新サイトのデスクトップ版 (https://example.com) へ301リダイレクトします。
MFI移行後、インデックスされている正規URLがモバイル版URL (https://m.example.com) になるので、モバイル版URLからデスクトップ版URLへ301リダイレクトしないと、サイトの評価を引き継ぐことができなくなるのでご注意ください。
さいごに
以上、別々のURLがMFIに移行すると、正規URLはモバイル版URLへ変更される件についてお伝えしました。
正規URLがモバイル版ページに変更されるので、次のような状況が発生する際には、評価を引き継ぐ意味でも301リダイレクトの対応が必要になります。
- ドメインを変更してサイト移転
- レスポンシブサイトへ移行
ナレッジ