Googleマップがゼンリンから自社の地図データに移行したところ、かなり地図データが劣化した模様です。
Googleマップが自前の地図データに移行したことで、「バス停がなくなった」「私有地が道路になっている」「駐車場内に道路が無数にある」「山間部の未舗装道路が消えた」「アパートやマンション名が消えた」といった不具合が出ている模様です。
Twitterのタイムラインは賑わっています。
Googleマップが劣化したと聞いて実家の地図見たら、お隣さんの庭が道路になってたw確かに通れるように見えるけど「庭」ですwww pic.twitter.com/a4zyuED18s
— オオキ (@F5N33keV3C1Jnib) 2019年3月22日
ゼンリンが切られて新しくなったGoogleマップ、航空写真で山の陰になってる部分を誤認識して謎の湖ができてる。(5chスレより) https://t.co/uuBHrljkGk pic.twitter.com/ryJAlQt1FE
— Umeboshi (@UmeboshiGohan) 2019年3月22日
2012年にAppleマップが登場した時に、パチンコガンダム駅という謎の駅が出没して話題になったことを思い出しました。
でも、僕は意外と楽観視しています。Googleは仕組みを作って問題を解決していく会社なので、今回のような不具合があってもあの手この手で改善して、1年後には直ってるかなと予測します。
Googleマップの地図が変わると公式ブログで発表があった
Googleマップの地図が変わるという話は、16日前の3月6日にGoogleの公式ブログで発表がありました。
今振り返ってこの記事を読むと、「新しい地図を開発しました」と断言しているところに注目ですね。
日本における Google マップの次のステップは、より柔軟かつ包括的なマップを皆さまに提供することです。そのために、ストリートビュー画像、交通機関を含む信頼のおける第三者機関から提供される情報、最新の機械学習技術、地域のユーザーの方々からのフィードバックなどを活用し、新しい地図を開発しました。
新しい地図では、ユーザーの皆さまがより簡単にフィードバックを送れるようになり、いただいた情報を元に Google は地図を最新の情報にアップデートすることができます。情報の更新や修正が必要な場合、ぜひマップの 「フィードバックの送信」 ツールからお知らせください。
Googleマップの規約をみると、Googleとゼンリンの契約は残っている
インターネット上には、Googleマップがゼンリンと契約を終了したといった記事がいくつもありますが、実際はどうなんでしょうね?
Google公式の情報では見つけることはできませんでした。ゼンリンは意味深なツイートをしていますがw
おはようございます?界隈のTLが大変にぎやかですね…
今日も1日がんばっていきましょう?— 株式会社ゼンリン (@ZENRIN_official) 2019年3月22日
GoogleマップのクレジットからもZENRINの文字が消えましたので、ゼンリンの地図データからGoogle自前の地図データに移行した可能性は高いです。
とはいえ、Googleマップの規約をみると、Googleとゼンリンの契約は残っているようです。地図データを使っていないだけなのかもしれません。
Googleマップの規約
Googleマップの規約を見てみましょう。
この地図の作成にあたり、平凡社と平凡社地図出版からのライセンス提供を受けています。
インクリメントP(株)の提供する地図データに基づいています。この地図データは世界各国の著作権法および国際的な著作権協定によって保護されています。Googleの利用規約類およびポリシーにより認められている場合を除き、当該データを無断転載/複写又は加工することを禁じます。http://www.mapfan.com/houjin/service/aboutmap.html
㈱ゼンリンの提供する地図データに基づいています。この地図データは世界各国の著作権法および国際的な著作権協定によって保護されています。当該データを無断転載/複写又は加工することを禁じます。当該帰属通知は一部のPOIデータ及びトランジット関連データ等のみに関するものです。
(株)トヨタマップマスター: 本品に使用している交通規制データは、道路交通法および警察庁の指導に基づき全国交通安全活動推進センターが公開している交通規制情報を使用して、(株)トヨタマップマスターが作成したものを使用しています。
Legal Notices for Google Maps/Google Earth and Google Maps/Google Earth APIs
インクリメントPとは、MapFanを運営する会社です。今年に入ってからインクリメントPが加わったようです。
この規約を見る限り、Googleとゼンリンとの契約は切れていないようです。
新しいGoogleマップの地図データはどのデータを元に作られているのか?
新しいGoogleマップは、場所や施設などによって、以下のような異なる地図データを使っているようです。
- 道路データ: Google オリジナル(画像自動トレースとSteetViewログ、プローブデータの組み合わせ?)と一部DRM
- 道路規制属性: トヨタマップマスター
- 建物データ: iPCとGoogleオリジナルのハイブリッド?
- POIデータ: Google Local GuideとZenrinデータのハイブリッド?
- バス停: データ消えた?
施設情報 (POI) がだいぶ消えてしまい、Googleマップ上でアパートやマンション名は記載されていないものが多いです。バス停は消失してしまい、かなりユーザーは不便になります。
今後、Googleマップは、どんなデータを利用して改善されるのか?
今後、Googleマップは、どんなデータを利用して改善されるのでしょうか?
- ストリートビュー画像
- 衛星画像
- ユーザーからのフィードバック
- ユーザーからの投稿写真
- ローカルガイドからのフィードバック
- 機械学習の技術
- Android端末の位置情報
- ポケモンGO、Ingressからデータを取る
まぁグーグルマップが未完成の部分に、ちょっと多めにポケモン配置すれば来年にはなおってると思う。
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) 2019年3月22日
Googleはゼンリンを買収すべし
個人的には、Googleがゼンリンを買収すればよかったのにと思います。
ゼンリンの資本金は65億5764万円、売上高は連結535億円です。Googleからすれば、簡単に買収できる規模の会社のはずなんだけど。
ゼンリンの株価は暴落
3月20日は2958円でしたが、3月22日は2473円と1日で484円下がっています。
ゼンリンはMapboxと提携
3月20日にゼンリンはMapboxと提携した模様です。
About to be a revolution in mapping in Japan. Super excited to partner with @ZENRIN_official @ZENRINUSA to build a living map of Japan. https://t.co/EEYyMWqhNL#VernalEquinox pic.twitter.com/pIIrFfZUHM
— Dave Cole (@dhcole) 2019年3月22日
さいごに
以上、ゼンリン止めたらGoogleマップが劣化したけど、1年後には直ってると予測してみる件について書きました。
まあ予測なので外れるかもしれませんが、Googleが本気を出せば1年で修正できると思いませんか?
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