AppleがAirMacシリーズの販売を終了します。
現在の在庫がなくなり次第、販売終了とのこと。
AirMacシリーズは、macOSやiOSからのWi-Fi設定やTimeMachine設定が非常に簡単なので重宝しているユーザーは多いと思います。格安Wi-Fiルーターより値段は高いのですが、「設定の簡単さ」「Apple製品との相性の良さ」「Appleの電話サポートで接続のサポートが受けられること」を考えれば、ユーザーの満足度は非常に高かったはずです。
この記事では、AppleがAirMacシリーズの販売をやめる2つの理由についてお伝えします。主に次の理由が考えられます。
- クラウドの普及で、TimeMachineが時代のニーズに合わなくなってきた
- Appleのビジネスモデルの変化
クラウドの普及で、TimeMachineが時代のニーズに合わなくなってきた
AppleがAirMacシリーズの販売を終了する1つ目の理由は、TimeMachineが時代のニーズに合わなくなってきたからです。
TimeMachineは2007年にリリースされたMac OS X 10.5 Leopardから搭載されており、macOSを丸ごとバックアップできることが特徴でした。
11年前の2007年は、クラウドに写真や書類のデータを預けることは一般的ではなかったので、Macが故障したときのために、macOSを丸ごと別のハードディスクにバックアップを自動で取るニーズは高かったはずです。
それに対して、この記事を書いている2018年5月15日現在、データはクラウドでバックアップするのが一般的になっています。
クラウドにデータを置くのが一般的になってきた
クラウドにデータを置くのが一般的になってきたので、TimeMacineを取る必要がなくなって来ました。
クラウドの普及でTimeMachineが時代のニーズに合わなくなってきたことは間違いありません。
元々TimeMacineは、誤って削除してしまったデータを復元させる目的で開発されています。
これが、iCloudやGoogleドライブ、Dropboxなどのオンラインストレージを使ってクラウドにデータを置くことが普及してきたので、わざわざTimeMacineを使う必要がなくなってきました。
TimeMachineから復元すると不具合が起きることも
TimeMachineからの復元によって、クリーンインストールしたにも関わらず、OSが重くなってしまいまうこともよく聞きます。
僕の周りでもTimeMachineから復元するユーザーは減っている印象です。
実際、僕もTimeMachineから復元したことはここ数年一度もありません。クリーンインストールするときも、TimeMachineから復元しませんので。
これもクラウドからデータを簡単に復元できるようになったため、TimeMachineを使う必要がなくなったことが要因の一つです。
Appleのビジネスモデルの変化
AppleがAirMacシリーズの発売を中止する2つ目の理由は、Appleのビジネスモデルの変化です。
Appleは、iPhoneの成長が伸び悩んでいるため、①iPhone Xの価格を上げて利益を生み、②デジタルコンテンツへの課金から利益を生むビジネスモデルへ切り替えたことをご存知ですか?
Appleが公表した2018年第1四半期の業績を見てみましょう。
参考 Apple、第1四半期の業績を発表 – Apple (日本)
1年前の数字と比べると、iPhoneの利益は13.2%増加、iPadが5.9%増加、Macが5%減少、Servicesが18.1%増加です。
Servicesに含まれる業績は、デジタルコンテンツ(App StoreやiCloudなど)、AppleCare、Apple Payなどです。
内訳の数字は公表されていませんが、2017年6月にiCloudストレージプランの料金体系が変わりGoogleドライブよりも安い価格設定になったので、おそらく加入者は増えたと思われます。月額2500円で提供していた2TBプランと月額1300円で提供していた1TBプランを廃止し、月額1300円で2TBプランとなったのです。
Macユーザーならば、写真や書類はiCloudのストレージに保存してくださいと言わんばかりの料金体系です。iCloudの2TBのプランは、年間で15600円なので、ちょっと高いけどバックアップが確実にできるのであれば、そこまで高い金額ではないと思います。家族でストレージも共有できますので。
macOSのバックアップもiCloudで可能になる可能性が高い
僕は、macOSのバックアップも、自動でiCloudにバックアップが可能になる日も近いと予想します。
ネットに繋がっている時に自動的にmacOSもiCloudにバックアップされれば、いざという時に安心ですからね。
Time Capsuleを定期的に買い換えるコストを考えると、iCloudにmacOSを丸ごとバックアップする選択肢もありです。
Time Capsuleのバックアップは、Macの台数にもよりますが、ストレージは2〜3TB位あると、余裕を持ってバックアップが可能です。
Time Capsule 2TBが29800円で、3TBが39800円ですが、中には入っているハードディスクには寿命があります。寿命は5年くらいだと思います。
さいごに
AppleがAirMacシリーズの販売を中止する2つの理由をお伝えしました。
クラウドの普及で、TimeMachineが時代のニーズに合わなくなって来たことに加え、Appleのビジネスモデルの変化によって、今後はmacOSもiCloudストレージへバックアップできるようになる日が来るかもしれません。
Appleは、Appleユーザーに対してiCloudを使ってデータをクラウドにバックアップを取ることを推奨していくことになると思われます。
※この記事を読んでいる方は、こちらの記事も参考にしています。
ナレッジ