2020年7月2日に放送されたウェブマスター オフィスアワーのまとめです。
ブログ記事
2020年6月4日のウェブマスターオフィスアワー以降のブログ記事です。
良いコンテンツを作るということ
高品質なコンテンツを作る意味について、言葉が独り歩きしていることがあるので、その点を確認したい。
- Googleは良いコンテンツを作れば順位が上がるということを一言も言っていない
- 良いコンテンツを作ることは前提で、その上での施策が重要
初心者の方は、以下についても認識するとよいのでは。
- 良いコンテンツなしに、SEOだけでウェブから利益を上げようというのは、現代的ではない
- サイトも情報も溢れている現代において、人気のある検索クエリで上位に表示されるのは大変なこと
- ネットでビジネスを始めれば簡単に儲かるという時代ではない
Q&A
img loading=”lazy” でフォールバック
【質問】
JavaScriptでLazy Loadを実装した際、<noscript>でフォールバック出来るが、<img loading=”lazy”>もフォールバックが推奨されるのか?
【回答】
Googlebotにフォールバックする必要はない。
ディベロッパーガイドも参考にしてくださいとのこと。
https が検索順位に与える影響の大きさ
【質問】
httpsでないと検索順位が落ちると聞いたが本当か?
2020年現在、どの程度ランキングに影響するのか?
【回答】
httpsがランキング要素というのは正しい。
しかしhttpsを導入したことで、順位が目に見えて上がることはない。
ユーザーが安心してサイトを利用できる目的でhttpsを導入すると良い。
ブログ記事が Google 検索に出てこなくなった
【質問】
はてなブログProでブログを書いているが、100記事を超えたあたりからGoogle検索に表示されなくなった。
知識がないため解決方法を探っていたところ、あるサイトで日本語URLを使うとダメだと言及されていたので変更したが、それは良くないと別のサイトで知った。
以下についてもよく分からない。
- URLを変更した記事をSearch ConsoleのURL検査よりインデックス登録した
- サイトマップ sitemap_index.xml を送信したところ、「成功しました」と表示されているが検出されたURLはゼロのまま
【回答】
頂いたURLを確認したところ、最新記事も検索結果に表示されているので、すでに問題は解決していると思う。
今後、Google検索に表示されなくなった際のアドバイスをお伝えする。
- 表示されていない記事をURL検査ツールを使って、クロールやインデックスの状態を確認する
- インデックスも問題ないのであれば、コンテンツを見直す
同じドメインのブログばかり表示される
【質問】
同一ドメインにサービスサイトとブログがあるのだが、検索結果に同じドメインのブログばかり表示される。どうすれば良いかアドバイスを欲しい。
【回答】
サービス内容に沿ったブログだと思うので、同じような検索クエリで検索結果に表示される可能性がある。
ウェブマスター側でどちらを表示させるかを指定することはできない。
ブログを見た検索者に対して、サービスページを見に行く導線を作ると良いのでは。
ブログを読んで終わりではなく、サービスページを読みたくなるような記事があるかどうかも確認して欲しい。
URLを頂いていたのでサイトを確認したところ、サービスページもブログも両方表示されていた。
もう少し具体的に「この検索クエリで検索すると、ブログ記事が表示されるのだが、本当はサービスページを表示したい」というような内容も添えてくださいとのこと。
レシピのカルーセルマークアップの最大個数
【質問】
レシピの構造化データをマークアップしている。
デベロッパーサイトには、同じレシピテーマの場合、ListItemでまとめてカルーセル表示が可能と書かれており、実際にマークアップしたところ、カルーセル表示された。
以下について質問する。
- 一つのまとめページでItemは最大何個までマークアップできるのか?
- 現在30個近いItemをマークアップしているが正しいのか?
【回答】
仕様として上限は存在しない。
マークアップが正しいかどうかをお伝えすることは難しい。
現状、適切に表示されているとのことですので、改善する必要はないのでは。
URL 検査の参照元ページに AMP キャッシュ
【質問】
URL検査の参照元ページにAMPキャッシュのURLが表示される。
他のページでこのようなことはないのだが、何か考えられる原因はあるか?
【回答】
参照元ページということであれば、特に違和感もないので問題はないのでは。
深読みしなくても大丈夫とのこと。
URL検査ツールの参照元ページの説明はヘルプ記事をご覧ください。
参照元ページ
Google が検索対象の URL を見つけるのに使用した可能性のあるページの URL が表示されます。参照元ページは、このページに直接リンクしているページや、この URL にリンクしているページの 2 つまたは 3 つ上の階層にある親ページである場合があります。公式 URL 検査ツール
サービス終了後もインデックスされている
【質問】
すでにサービスが終了したウェブサービスがあり、全てのページが削除され、アクセスすると「サービス終了のお知らせ」にリダイレクトされる。site:検索で調べると約208000件のページがインデックスされている。
このサービスにサイトを持っていたので、1昨年に独自ドメインにサイトを再構築した。
少し前まで404が返っていたので「古いページの削除ツール」で非表示にしていたが、削除してしばらくすると復活した。
現在は404が返らないようで、「古いページの削除ツール」を申請しても拒否される。
ちなみにインデックスされているURLは、新URLとなっている。
注) 「古いページの削除ツール」とありますが、「古いコンテンツの削除」だと思います。
【回答】
新旧URLを確認したところ、大きな問題は発生していない。
site:検索は正規URLだけを表示するわけではないので、表示される件数を深く気にすることはない。
新ドメインでのページをURL検査ツールにかけて、正規URLを確認してください。
ソフト 404 エラーを修正したい
【質問】
Search Consoleで除外の数があまりにも多く確認したところ、ソフト404が発生していた。
削除したページは404でなく200が返っているのだが、既に削除済みのページに404を返す方法が分からないのでやり方を教えて欲しい。
また、放置するとサイト全体の評価が下がるのか?
【回答】
通常、削除したページは404を返すのだが、200が返るとソフト404エラーになる。
Googleは該当のページが削除されたことを検出しにくくなるので、あまり良い状態ではなく修正した方が良い。
サーバの設定を変更してくださいとのこと。
サイト全体の評価が下がるのかについてのご質問は、全体的な状況が分からないので何とも言えない部分もあるが、ソフト404がサイト全体に影響を与えることは考えなくてもよいのでは。
クローラがパソコン用 Googlebot
【質問】
昨年12月にサイトを立ち上げた。
Search Consoleを確認すると、クローラが次のように表示され矛盾している。
- URL検査ツール・・・スマートフォン用 Googlebot
- Search Consoleの設定 (インデックス クローラ)・・・メインクローラ:PC
画像で状況を見たい方はこちら。
さっきの、こういうことですよね?
(自分のサイトにあったw#ウェブマスターオフィスアワー pic.twitter.com/RPUZso0I6i— FG? (@fuguti) July 2, 2020
ちなみにサイト構成は別URLなので以下のようにアノテーションの記述をしている。
- パソコン用ページ・・・rel=”alternate” タグ
- モバイル用ページ・・・rel=”canonical” タグ
【回答】
サイトを確認したところ、既にモバイルファーストインデックスに移行しているので、スマートフォン用 Googlebotがクロールしていた。
Search Consoleの設定 (インデックス クローラ)の表示が、何らかの理由で「メインクローラ:PC」となっているケースが多いと思われるので、社内にフィードバックしたとのこと。
トップページのみ表示されない
【質問】
サイトマップも送信しているが、トップページだけインデックスされないのはなぜか?
【回答】
頂いたURLを確認したところ、「/」と「/index.html」で終わるものが存在していたが、ウェブマスター側で正規化されていなかった。
Googleが選択した正規URLは後者だった。
URL検査ツールで、正規URLを確認して欲しい。
否認ツールの使い方
【質問】
ネガティブリンクはGoogleにより自動的に処理されているとのことだが、どんな時に否認ツールを使えばよいのか?
【回答】
否認ツールが登場したのは7年くらい前。
リンクの違反で手動による対策を受けた際、どうしても削除できないリンクがあり、その結果、再審査リクエストが解除できないことがあった。
否認ツールはネガティブリンクを外すために使うものではなく、リンクを取り除くためにあらゆる努力をしたけれど、削除できなかった時に使うためにもの。
ちなみに、Googleが自動的に処理しているというのと、リンクの否認ツールを使わなくてよいかというのは全く別の話。
スパムリンクがあるのであれば、サイトのブランドイメージを損なうこともあるので、リンクを取り除く努力をして欲しい。
Canonical のクラスターの挙動確認
【質問】
Canonical のクラスターで、地域などの条件で正規URLが変わることはあるのか?
【回答】
Canonical のクラスターが何を指しているのか分からないが、正規URLが別の条件で変わることはないのでは。
Google サイトの HP がインデックスされない
【質問】
Googleサイトを作成して3ヶ月が経過するが、検索結果に出てこない。
URL検査ツールで何度もインデックス登録をしているがインデックスされない。解決方法を教えて欲しい。
【回答】
同様のご質問を何件かいただいていたので、エンジニアへフィードバックを行った。
Googleは全てのページをインデックスすることを約束していないので、そのようなことも考えられる。
以下のページをご覧いただき、ユーザーに見てもらえるサイト運営を心がけてください。
Discover 最適化に効果的な方法
【質問】
メディアを運営しており、以下のようなDiscover最適化に取り組んでいるが、Discover流入に変化は見られなかった。
- 高画質でサイズの大きい画像 (幅1200ピクセル以上) を使用
- Googleオプトインプログラムへの参入
- ページ表示品質の担保
Discover最適化に対して、どんな改善を行っていけば良いのか教えて欲しい。
【回答】
他にも方法がある。
max-image-previewを”large”で指定すると、Discoverで大きな画像が表示されるようになるので試して欲しい。
公式 Google 検索におけるコンテンツのプレビューをもっと制御できるようになります
メタタグ記述とリダイレクトのプラクティス
【質問】
- titleタグなどmetaタグの記述をソースを表示でデコードされた状態となっている場合、正しく認識されない可能性はあるか?
URL検査ツールやリッチリザルトツールではエンコードされた状態でレンダリングされていた。 - リニューアルの際、リダイレクトを設定したが、一部のURLでリダイレクト先に誤りがあった。数日経過後、正しいリダイレクト先に修正した場合、評価は正しく引き継がれるのか?
【回答】
- ご質問で言及されているデコードとエンコードが何を指しているのか分からないが、URL検査ツールの状態が望ましい状態ならば特に問題ないのでは。
- 修正すれば評価は正しく引き継がれるので安心して欲しい。
rel=”canonical” の使用方法
【質問】
ユーザーによって同じ文章でも異なる見た目のサイトを作成したい。
正規URLは以下のどれにするのが良いか?
- オリジナルのURL
- 1と全く同じ文章内容・文章の配置順番だが、見た目が異なるURL
- 1と全く同じ文章内容・文章の配置順番だが、見た目・配置画像が異なるURL
- 1と文章の配置順番・見た目ともに異なるURL
【回答】
ユーザーによって変える目的や分け方がよく分からない。以下のようなものが考えられる。
- ABテスト
- ユーザビリティやアクセシビリティを考慮したもの
- 時間帯によって分ける
- cookieで分かる
- 流入経路で分ける
ご質問にお答えすると、1に正規化するか、何もしないかどちらでも良いのでは。
注意点としては、ユーザーとクローラには同じコンテンツを見せてください。
ウェブサイトをテストするのであれば、以下の記事もご覧ください。
狙ったクエリで一覧ページを表示させたい
【質問】
[地域名 × 〇〇] の掛け合わせクエリでエリア一覧ページを表示したいが、現状は詳細ページが検索結果に表示される。
内部リンクなどの問題もないと思うが、内容が薄い詳細ページが評価されており、原因が分からない。
一覧ページを表示する方法があれば教えて欲しい。
【回答】
Googleから言えることはあまりない。
同じクエリに対して、望まないページが表示されることはある。
その場合、狙ったページに導線を作ることも大事なのでは。
なぜエリア一覧ページが表示されないのかについて、再考してみると良い。エリア一覧ページを表示することがGoogleに重要だということが伝わっていない可能性があるので、その点を見直してください。
エリア一覧ページをより有益なコンテンツに見直したり、競合と違う見せ方を研究するなど。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド にあることを一通りやってみると良い。
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質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
次回は、2020年8月上旬を予定しています。
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