AppleはWWDC2018で、macOS Mojaveが32bitアプリをサポートする最後のOSになると発表しました。
2019年9月に登場するOSからは64bitのアプリしかサポートされなくなります。
なので32bitアプリを使っている方は、早めに64bitアプリへ移行しておくことをオススメします。猶予はあと1年3ヶ月です。
macOS Mojaveが32bitアプリをサポートする最後のOS
macOS Mojaveが32bitアプリをサポートする最後のOSとなります。
といっても32bitアプリがサポートされなくなるまで、あと1年3ヶ月あります。実は今年に入ってからAppleは、macOSが32bitアプリのサポート終了に向けてアナウンスを始めています。
macOSが32bitaアプリのサポートを終了するためのアナウンスを時系列でまとめてみる
- 2018年1月・・・Mac版のApp Storeでは32bitアプリの登録ができなくなりました。
- 2018年4月12日・・・macOSで32bitアプリを起動すると「アプリケーションが最適化されていません」と警告が表示が出るようになりました。
- 2018年6月・・・既存アプリや既存アプリのアップデートは、64bitaアプリでないとMac版のApp Storeに提出できなくなります。
- 2018年9月・・・同月にリリース予定のmacOS Mojaveが32bitアプリをサポートする最後のOSとなります。
- 2019年9月・・・2019年9月にリリースされるmacOSより32bitアプリのサポートは終了。
32bitアプリかどうかを確認する方法
32bitアプリは起動がめちゃ遅いので、アプリを立ち上げれば大体分かります。
目視で確認したい方は、次の方法でお使いのアプリが32bitなのか64bitなのか確認することが可能です。
- 画面左上のリンゴマークをクリック→「このMacについて」をクリック
- システムレポートをクリック
- 左にあるメニューの中の「アプリケーション」をクリック
macOS High Sierraで32bitアプリはあるのか?
macOS High Sierraで32bitアプリは何があるのか見ていきます。
Apple純正 アプリ
- DVDプレーヤー・・・AppleがメディアのDVDをmacOSで再生することに力を入れるとは思えないので、2019年9月にリリース予定のmacOSでは、DVDプレーヤーは廃止されるだろうね。
- QuickTime Player 7・・・これも廃止されるはず。
僕の環境でインストールしていた32bitアプリ
- FileMaker Pro Advanced 13・・・簡単にデータベースを構築できるアプリケーションでよく使っているんだけど、2013年のアプリなので買い替えが必要になりそう。
- Adobe Illustrator CS5・・・Adobe公式ではとっくにサポートが終了していますが、あの手この手で最新のmacOSにインストールして使っていましたが、使えなくなりそうですね。これに対してPhotoshop CS5は64bitなんだけど、2019年9月以降のmacOSで使えるのかどうかは謎。
なぜ、Appleは32bitaアプリから64bitaアプリへ移行するのか?
最新のmacOSが動作するMacには、64bitプロセッサが搭載されているためです。
要するにプロセッサであるCPUが64bitの環境で32bitのアプリを動かすには、32bitライブラリをmacOSに用意しなければなりませんからね。これはムダ以外の何物でもありません。
あと、AppleはハードウェアにMetalを導入していることも大きく影響しているだろうね。
Metalが動作するのは、64bit環境のハードウェアのみ
Metalとは、Appleによって開発されたグラフィックステクノロジーです。CPU (プロセッサ) とGPU (グラフィックス) がともに連動することで、グラフィックスのスペックが上がります。
Metalが動作するのは、64bit環境のハードウェアだけとなります。AppleはMetalを推奨しているので、macOSに32bitアプリが混在する状況を改善したかったんだろうね。
ちなみに、以下のMacではMetalやMetal2が動作します。
- iMac Pro モデル
- iMac (2012以降)
- MacBook (2015以降)
- MacBook Pro (2012以降)
- MacBook Air (2012以降)
- Mac mini (2012以降)
- Mac Pro (2013以降)
64bitは有利なの?
高負荷な処理、複雑な処理を行う場合、64bitアプリの方が圧倒的に有利です。
一度に扱うことのできる情報量が32bitアプリと64bitアプリでは異なるためです。
3DアプリやVR・ARアプリなどで64bitが有利なことは明白ですよね。
32bitアプリと64bitアプリの違いは?
32bitアプリと64bitアプリの違いについて説明します。
32bitアプリと64bitアプリでは、一度に扱うことのできる情報量が違います。
32bitアプリは約43億 (2の32乗=4294967296) の数字を扱うことができるのに対して、64bitアプリは約1844京 (2の64乗=18446744073709551616) の数字を扱うことができます。64bitアプリが扱うことのできる情報量は、桁が全く異なることが分かります。
すでにiOSは64bitアプリしか動かない
すでにiOSは、2017年9月にリリースされたiOS11より64bitアプリしか動作しなくなっています。
このとき話題になったのは、iOSに提供されていた32bitアプリの多くがゲームアプリだったことです。例えばタイトーでは、32bitアプリとして配信していた「アルカノイド」「キャメルトライ」「スペースインベーダー インフィニティジーン」「パズルボブル」「バブルボブル ダブル」の配信を2017年9月30日で終了しました。
課金していたユーザーにとっては、たまったものではありませんが、iOSにおいて32bitアプリは切り捨てられてしまったのです。
さいごに
以上、Appleが32bitアプリをサポートしなくなる件についてでした。
今年の9月にリリースされるmacOS Mojaveが32bitアプリをサポートする最後のOSになります。32bitアプリが使えるのは、2019年9月までになりますので、32bitアプリをお使いの方は代替アプリを探す必要がありますね。
iOS11ではすでに32bitアプリは利用できませんので、当然の流れと言えそうです。
Appleは古い技術はかんたんに切り捨てますので、32bitアプリをお使いのユーザーは、今から準備しておいた方が良さそうです。
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