キャリアが5Gを導入すると、スマホの主導権をGoogleやAppleから取り返すことができるのか?

次世代移動通信5G

先月スペインのバルセロナで開催された「GSMA Mobile World Congress 2018」で、docomoの吉澤社長が日本での5GやRCSついて言及しました。

「GSMA Mobile World Congress 2018」とは、世界最大の携帯電話の見本市で、通信キャリア・端末メーカーなどが出席するイベントです。

docomoの吉澤社長の話を要約すると、東京オリンピック会場には5Gの電話を飛ばし、RCSについてもGSMAやGoogleと協力しながら進めていくとのこと。

う〜ん。。。これでは、docomoは土管屋への道をまっしぐらに進んでいるようにしか見えません。
せっかく5Gのインフラを握っているんだから、5Gを活用したプラットフォームでも作って主導権を握れるようにするべきなのに、全然できてない。

iPhoneやAndroidが日本に来る前は、iモードやガラケーの開発で、端末メーカーやiモードのコンテンツを制作するコンテンツホルダーに対して、docomoは絶大な主導権を握っていました。が、今は何も主導しておりません。このままいくと、携帯キャリアは土管屋に成り下がってしまうと思うんだよね。

ということで、今日のエントリーは、キャリアが5Gを導入すると、スマホの主導権をGoogleやAppleから取り返すことができるのかについて考えてみます。

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次世代移動通信5Gとは?

docomo・au・ソフトバンクが実証実験を行っている次世代移動通信5Gについて説明します。

5Gとは、現在使われているLTEやLTE-Advancedの次の世代の通信規格で、IoTの普及に必ず必要な通信技術です。

5Gは、下りで20Gbpsの速度が出ると言われており、LTE-Advancedの最大速度である1Gbpsの20倍の速度でデータ通信が可能です。光回線より高速です。

また、エンドツーエンドで1ms(1ミリ秒)の低遅延、99.999%の信頼性を目指しています。

現在使われているLTEやLTE-Advancedと比較すると、通信速度が向上することは言うまでもなく、同時他接続・低遅延などの要素も組み込まれており、あらゆるものがインターネットと接続するIoT時代には必要不可欠な無線通信システムなのです。

docomoのサイトを見ると、2020年の東京オリンピックに5Gのサービス提供を目指している模様です。

5Gで世の中はどう変わる?

5Gが導入されると、具体的に世の中がどのようになるのか見ていきましょう。

自動運転車

5Gの恩恵を最も受けるのは自動運転車と言われています。

5Gでは、ゼロに限りなく近い低遅延の技術を使うことで、自動運転車が障害物に接近している状態でも、回避することが可能です。

自動運転に5Gが導入されたら、携帯キャリアは土管屋から脱出できるのか?

時速100キロメートルで走る自動車が通信制御しているケースを見てみます。
前を走る自動車が急ブレーキをかけた場合で4Gと5Gでどのくらい違うのか比較してみます。

4Gの場合、遅延は50ミリ秒なので、指示から停止までの間に14メートル進みます。
5Gの場合、遅延は1ミリ秒となり、指示から停止までの間は僅か2.8センチメートルしか進みません。

数台先を走る自動車が急停止したとしても、急ブレーキをする情報の伝達時間はものすごく短いので、玉突き事故を防ぐことができるのです。2.8センチですからね。

8K映像の伝送

5GはLTE-Advancedの20倍高速で、かつ帯域も広いので、映像の伝送には最適です。8K映像の伝送も現実味を帯びています。

8K映像の伝送が実現すれば、スポーツ観戦のような躍動感が求められる映像を、データ通信で伝送することが可能です。

遠隔医療

5Gは周波数の帯域が広いので、一斉にデータを送信することができるので、遠隔医療も現実味を帯びてきます。

GoogleとAppleのテクノロジーは通信キャリアを土管屋にする

GoogleとAppleのテクノロジーは通信キャリアを土管屋にします。具体的に見ていきましょう。

Google Station

昨日のエントリーで詳しく書きましたが、Google Stationが世界中に広がったら、携帯の基地局を使わずに、街中のWi-Fiを利用してユーザーはスマホのデータ通信が行えるようになります。通信会社にとって脅威です。。特に通信ネットワークのインフラが整っていない途上国での需要は高いはず。

Googleが提供するWi-Fiスポット「Google Station」をご存知でしょうか? Googleは、インド、インドネ...

AppleのiMessage と FaceTime

AppleのiMessage と FaceTime の仕組みだって、通信会社には1円も入ってこない仕組みです。iMessageは電話番号を使って無料でメッセージをやり取りできるし、FaceTimeは無料で通話が可能です。

iMessage と FaceTime の仕組みは、通信キャリアにとって脅威だと思いませんか? 今日のエントリーは、iMessage ...

RCS

RCSはGoogle主導なので、docomo・au・ソフトバンクがどんなに頑張っても主導権を握れる話ではないんだよね。 RCSは、メッセージのやりとりが有料なのか無料なのか、今の時点ではまだ決まっていません。が、Googleが主導しているので、docomoに発言権はなさそうです・・

Googleは公式ブログで、次世代メッセージサービス「RCS」の普及を拡大していくと発表しました。推進にあたっては、通信キャリア43...

さいごに

今見てきたように、キャリアが5Gを導入しても、スマホの主導権をGoogleやAppleから取り返すことができるとは思えません。

キャリアは通信のインフラを押さえているのに、もったいないですよね?

自動運転に5Gが導入されたら、携帯キャリアは土管屋から脱出できるのか?

スマホの登場以前は、docomoはiモードというコンテンツを提供するプラットフォームを持っていました。
また、ガラケー端末の製造元に対しても、iモードが動くハードウェアを開発するための技術力を持っているdocomoが開発の主導権を握っていました。
これがiPhoneの登場によって一変します。
iモードはAppStoreに取って代わり、端末はiOSやAndroidになるので主導権は全く握れなくなりました。auもソフトバンクも同様の道をたどっています。土管屋と言われる所以です。
5Gの技術によって、自動運転の安全性は格段に上がるはずなので、上手くパッケージにしてGoogleやテスラに売り込んで下さい!

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