楽天がフリルを買収したのは2016年9月です。
それ以降、楽天はラクマとフリルを並行して展開していたのですが、2月26日にフリルとラクマが統合されます。
このたびのサービス統合により、両サービスは、より多くの人が集まり、より充実した品揃えを提供する、ひとつの新たなプラットフォームとして生まれ変わります。また、経営資源を集中させることで、運営やマーケティングの効率化を図るほか、これまで培ってきた不正出品物検知の技術や、ユーザーとのコミュニケーションに関するノウハウも融合させ、より安心・安全なプラットフォームを構築します。さらに、楽天グループのサービスとの連携強化を通じて、会員数約9,300万の顧客基盤を活かし、フリマアプリ業界No.1を目指します。
現状、フリル・ラクマは、直近の月間流通金額が80億円を突破した模様です。メルカリのウェブサイトには、月間流通金額は100億円以上と記載されてます。あと少しでフリルとラクマはメルカリを抜くことが出来ます。
今日のエントリーでは、統合したフリルとラクマがメルカリに勝てる方法を考えてみます。
フリルとラクマはどんなふうに統合するの?
統合後のシステムは、ユーザー数の多いフリルを使います。
フリルユーザーはそのままのアプリでOK。ラクマユーザーには「ラクラクお引っ越しツール」が提供されるので、フリルへ移行します。このツールを利用すれば、フリルへの登録と楽天IDを連携させることで、今までのラクマでの評価や出品データを引き継ぐことが可能です。
統合の仕方が微妙
はっきり言って統合の仕方は微妙です。統合の順序を見ていきましょう。
- フリルにラクマの会員を誘導
- フリルの名称をラクマに変更
1. フリルにラクマの会員を誘導
2月26日までにフリルにラクマの会員を誘導します。要するに、フリルのユーザー数のほうがラクマのユーザー数よりも多いので、一度フリルに統合するのです。
ここまではまともな戦略です。
2. フリルの名称をラクマに変更
で、フリルの名称をラクマに変更するんだって。名称を変えるとかアホすぎる・・・
フリルの方がユーザー数が多いんですよ。ならばラクマの会員をフリルに誘導したら、そのままフリルの名称でいいやん。
フリルユーザーもラクマユーザーも混乱しますわ。。親会社である楽天が開発したラクマの名称を残すとか、こういうの大企業病って言いますw
フリマアプリの利用率
フリマアプリの利用率をご存知ですか?
2018年2月6日にMM総研が発表した「フリマアプリ・オークションサイトの利用動向調査」を見てみましょう。
- 1位 メルカリ 49%
- 2位 ヤフオク 20.6%
- 3位 フリル 17.4%
- 4位 ラクマ 14.3%
フリルとラクマを合計すると31.7%となり、1位のメルカリ49%に迫ってきています。
メルカリがぶっちぎりだと思っていたラ、フリマ・ラクマもかなり頑張っていますよね。
なぜフリルとラクマのシェアが上がっているのか?
以下2つの施策によって、フリル・ラクマの出品数や月間流通金額が増えてきました。
フリルもラクマも出品手数料が無料
出品手数料無料なのは、シェアを拡大する上で大きく貢献しています。出品者はメルカリだけでなく、フリマやラクマにも出品しますからね。
フリルがテレビCMをオンエア
2017年9月7日からテレビCMをオンエアしたことで、一気に知名度が上がりました。
メルカリに勝つにはどうする?
メルカリユーザーをラクマに引き込むには、出品者にとってメルカリより出品手数料が安く、購入者にとってはメルカリよりも商品が安くて豊富という状況を作る必要があります。
- メルカリの月間流通金額を抜くまでは、販売手数料を無料に
- 出金手数料は無料にして、振込申請期限は1年に
- 楽天ポイントをバラ撒く
メルカリの月間流通金額を抜くまでは、販売手数料を無料に
出品者にとって販売手数料が無料というのは魅力的です。メルカリに勝つまでは販売手数料を無料にします。
出金手数料は無料にして、振込申請期限は1年に
ライバルのメルカリは1万円未満の出金手数料が250円、1万円以上だと無料です。また、2017年11月に、メルカリは売上金の振込申請期限を1年間から3ヶ月間に短縮しました。メルカリが上場するにあたって、金融庁から指示があった模様です。
出品者は商品が売れた場合、売上金は3ヶ月以内にメルカリで何かを購入するか、振込申請をするか、どちらかになります。3ヶ月で1万円以上の売上があるユーザーなら無料で出金できますが、そうじゃないユーザーもいるはずです。3ヶ月で500円しか売れなかったら、出金手数料が250円なので、手元に250円しか残らないというw
現状、ラクマは、楽天銀行に売上金を出金する場合、1万円以上なら出金手数料は無料です。出金する銀行は楽天銀行限定でもいいから、1万円未満でも出金手数料を無料にすべき。で、メルカリが振込申請期限を90日に設定しているので、ラクマは振込申請期限を1年間にするのです。
ラクマが出金手数料は無料、振込申請期限も1年間になれば、1年間に数回しかラクマで販売しないユーザーにとっても、魅力的なプラットフォームになるはず。
楽天ポイントをバラ撒く
ラクマの購入者を増やすために、楽天ポイントをバラ撒きます。
楽天経済圏をフル活用すべきです。楽天ポイントは期間限定でもいいし、ラクマでしか利用できないポイントでも構いません。
同じ商品がメルカリよりも安く購入できるとなれば、多くの購入者がラクマに訪れるようになります。
さいごに
以上、統合したフリルとラクマがメルカリに勝てる方法についてでした。
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