最近、音声検索ができるデバイスが次々と登場しています。
5月にAndroidのGoogleアシスタントが日本語に対応しました。8月にLINEから音声アシスタントスピーカー「Clova WAVE」がリリースされ、10月にGoogle Homeが日本で発売されています。
また、音声アシスタントスピーカーで先頭を走っているAmazon Echoが、11月8日に日本で発表される予定です。
Siriの性能はイマイチですが、Appleからも、12月にHomePodと呼ばれる音声アシスタントスピーカーが登場する予定です。
音声検索をするデバイスが次々と登場されると、音声検索はどのように進化していくのでしょうか?
今日のエントリーは、今後、音声検索はどうなるのかについて予測してみます。
「Google Home」と「Android Googleアシスタント」の音声検索の結果は異なる
「Google Home」と「AndroidのGoogleアシスタント」は、同じGoogleアシスタントを搭載しています。
でもね、音声クエリによって、Google Homeでは答えてくれないものもあるのです。
例えば、「SSL化」「HTTPS化」「サイトの暗号化」の3つの音声クエリを音声入力すると、「Google Home」は答えられません。でも「AndroidのGoogleアシスタント」は答えてくれます。
同じGoogleアシスタントを搭載していても、デバイスによって音声検索の結果は異なるのです。
Googleアプリでは、検索の20%が音声入力
Googleアプリでは20%の検索が音声で行われているのです。
すでに Google のアプリでは、すべての検索のうち 20% が音声入力で行われています。
Googleアシスタントが今よりも普及したら、音声入力の比率はもっと上がっていくことになります。
検索エンジンは、話し言葉の意図を正確に理解できるようになる
音声検索だろうと、テキスト検索だろうと、検索ユーザーが求める答えを提供するという、検索エンジンの役割は変わりません。
音声検索が進むと、話し言葉が中心になるので、検索エンジンは、話し言葉の意図を正確に理解できるようになっていくはずです。
今後、音声検索はどうなるのか?
今後、音声検索による検索結果は、デバイスによって違う結果になるはずです。
理由は、デバイスによって、検索する場所や、検索する目的が違うからです。デバイスごとに見ていきましょう。
- PCで音声検索
- スマホで音声検索
- 音声アシスタントスピーカーで音声検索
PCで音声検索
今の段階では、PCで音声検索を行う場合、検索結果は、音声ではなく画面に表示されます。PCは一度にたくさんの検索結果を表示できるので、ユーザーは様々な検索結果を比較することが可能です。
今後、音声で検索の答えが返ってくるようになるかもしれません。
PCで検索する音声クエリ
PCで音声検索をする場合、「ウェブサイトの効果的な集客方法が知りたい」というように、話し言葉で入力することになります。
テキスト検索の場合は、「ウェブサイト 集客方法 効果的」で検索することになります。話し言葉で検索したときと、同じ検索結果になるのが理想です。
スマホで音声検索
スマホで音声検索を行う場合、音声で答えが返ってくる場合と、検索結果が画面に表示される場合があります。
天気や乗換案内についての音声クエリの答えには、音声で答えが返ってきます。
それに対して、「ウェブ集客」「HTTPS化」といった音声クエリに対しては、音声ではなく、検索結果が画面表示されます。
スマホは画面は小さいので、ユーザーは一度にたくさんの検索結果を見ることができません。でも、外出先で膨大な検索結果が表示されても、ユーザーは全てのページを見ることはできませんよね?
検索結果は、ユーザー別にカスタマイズされたページが表示されると、ユーザービリティが高い検索結果になります。
スマホで検索する音声クエリ
スマホの音声クエリは、「地名 + 店舗」ってのが、圧倒的に多いはず。Googleの発表では、Google検索のおよそ5分の1は、場所や現在地に紐づいているようです。
スマホにはGPSがあるので、「近くのOO」という音声クエリも多いです。あと、乗換案内も多いだろうね。
- 地名 居酒屋
- 地名 ラーメン屋
- 地名 美容室
- 近くのOO
- 乗換案内
それ以外にも、PCで検索するようなことも、スマホの音声入力に入れますよね?この場合話し言葉になるので、以下のように長い音声クエリになります。
- 「ウェブサイトの効果的な集客方法が知りたい」
音声アシスタントスピーカーで音声検索
音声アシスタントスピーカーは、家に置いて使うので、スマホのように現在地が変わることはありません。
また、音声クエリに対する答えも、必ず音声で返すことになります。スマホのように画面に検索結果を表示する訳にはいきませんからね。
「ねえ Google 近くのラーメン屋」とGoogle Homeに話しかけると、「10件以上見つかりました。1番目は藤沢市のOOOOにあるOOO (ラーメン屋の店名) です」とGoogle Homeは答えます。
2番目以降は教えてくれません。知りたい場合は「ねえ Google 2番目は?」と聞くと教えてくれます。この作業を1件1件やるのは面倒ですね。
でも、一度にたくさんのラーメン屋がでてくるのも微妙な感じがします。この辺は、パーソナライズドされた検索結果になると、ユーザーにとっての使い勝手が上がります。
音声アシスタントスピーカーで検索する音声クエリ
音声アシスタントスピーカーで検索する音声クエリがどんなものがあるか見ていきます。
- 天気
- レシピ
- ニュース
- YouTubeを検索してテレビで見る
- Googleカレンダーの予定
- 音楽検索
さいごに
以上、今後、音声検索はどうなるのかについてお話しました。
今の時点で音声入力できるデバイスは、PC・スマホ・音声アシスタントスピーカーですが、使う場所や用途は異なります。
また、ユーザーの音声クエリも、デバイスの種類やデバイスを使う場所によって異なります。今後、音声入力に対する検索結果は、デバイスによって違う答えになると予測します。
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