5月11日と12日の2日間、東京の八芳園で開催されたGoogle Street View Summit 2017 Tokyo (Google ストリートビューサミット) に参加しました。
Google Street View Summitは、2016年12月にオランダで開催されたのが第1回目で、今回は第2回目となります。
サミットには、世界中から参加しており、参加者は200人くらい居ました。半分くらいは外国人だったかな。
ストリートビューの代理店、360°写真を撮影するカメラマン、Street View Trusted Photographer、Googleマップのレベル5のローカルガイドが招待されていたようです。
わたくしは、Googleマップのレベル5のローカルガイドとして、Googleから招待されました。
Google Street View Summit 2017 Tokyoの概要
今回のStreet View Summitでは、4つの題目に沿って、カメラなどのハードウェアを作っているメーカー、ソフトウェアベンダーの方々が登壇しました。
何と言っても一番の目玉は、2016年にGoogleが提供していたStreet View Editorが公開を終了した後、どうなるかということだったと思います。
Street View Editorは公開終了しましたが、代わりにGoogleからAPIが公開されました。その結果、サードパーティ製のエディターがたくさん登場することになったのです。
今回のStreet View Summitでは、今後4つのテーマに沿って、プレゼンテーションが行われました。
- Street View workflow ready
- Street View mobile ready
- Street View auto ready
- Street View vr ready
Street View Summitで驚いたこと
様々なカメラメーカーやソフトウェアベンダーが登壇しましたが、わたくしが一番驚いたのは、「matterport」というメーカーです。専用のカメラで撮影することで、360°写真だけでなく、空間の3Dモデリングまでできるという優れものです。
matterport
matterportのデモには本当に驚きました。
matterportは、不動産の物件やホテルに特化している模様です。
専用のカメラで撮影すると、空間の3Dモデリングが作れるので、物件情報を掲載するのに最適なんだよね。
撮影はリコー Thetaのようにボタン一つで簡単に360°パノラマ画像が撮影できるにも関わらず、Thetaとは比較にならないほどの高解像度の360°写真が撮影可能です。
しかも、カメラから、クラウドに360°写真がアップロードされて、360°写真の編集からマッピングまで全て自動でやってくれるのです。
アメリカでは、ストリートビューの撮影の知識がない、不動産の営業マンが、機材を使ってストリートビューに掲載しているようです。
↓是非、matterportのデモをお試しください。
↓以下のリンクからでも、デモをお試しいただけます。
ビジネスで使える解像度の高い360°写真を撮影するには
現時点では、解像度の高い360°写真を撮影するには、「デジタル一眼」「魚眼レンズ」「パノラマヘッド」などの機材が必要です。廉価版で揃えたとしても、最低でも15万円以上の初期投資が必要です。
それに対して、リコー Thetaのようにボタン一つで簡単に360°画像が撮影できるカメラもあります。しかも3〜4万円で購入できます。でも、デジタル一眼と比較すると解像度が低いから、ビジネスでは、クオリティが低くて使えないのが残念です。
オシャレな飲食店のストリートビューを撮影するという用途だと、Thetaは役不足なんだよね。
今後、ストリートビューはどうなるの?
今回のサミットのプレゼンを見る限り、今後、誰でも簡単に高解像度の360°パノラマ画像が撮影できるようになり、編集もクラウド上で全自動でやってくれるアプリケーションが登場することになりそうです。
ストリートビューを撮影するカメラ
誰でも簡単に撮影でき、かつ、高解像度のカメラが登場します。
値段も安いものならば2000ドルくらいで購入できるという話でした。
こういう技術は、どんどん陳腐化していくので、ストリートビューを撮影する需要がもっと増えれば、安くなることは間違いないよね。デジカメだって昔は数万円したのが、今は数千円で購入できるでしょ?
ストリートビューの編集アプリケーションはどうなる?
GoogleがAPIを公開したことで、様々なサードパーティのソフトウェアベンダーが、ストリートビューの編集アプリケーションを開発しています。
今回のサミットで強く感じたことは、アプリケーションはクラウドで提供されるのが今度のトレンドだなということでした。
売り切りのアプリケーションではなく、クラウド上で360°写真が自動で編集されるので、ストリートビューを公開するのに画像編集の技術は必要なくなります。
まとめ
Google Street View Summit 2017 Tokyo に参加して確信したことは、1〜2年以内に、ビジネスで使える高解像度の360°写真が、誰でも簡単に撮影できるようになるということです。
しかもクラウド上で全自動で編集するので、ストリートビューの写真はクオリティの高いものが増えていくことは間違いなさそうです。
これはね、ウェブサイト制作がどうなったかを振り返れば一目瞭然です。今から20年前、ウェブサイト制作は、技術力を持った、ごく一部の制作会社でしか作ることができませんでしたよね?
でも、テクノロジーが陳腐化した結果、WordPressなどのCMSが登場し、誰でも簡単に、見栄えのするウェブサイトを作ることができるようになりました。
同じことが、ストリートビューでも起こるはずです。

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