Joomla 3.7に「SQLインジェクション」の脆弱性があることが判明し、脆弱性を修正したJoomla 3.7.1のアップデートがリリースされました。
Joomla! 3.7.1は出たようですが、アナウンスはどこだ?
— 徳丸 浩 (@ockeghem) 2017年5月17日
Joomla 3.7.1で修正された脆弱性
Joomla3.7.1では、「SQLインジェクション」と9つのバグが修正されました。
今度のJoomlaの脆弱性は深刻です。放置しておくと、ウェブサイトに深刻な被害をもたらす可能性が高いので、Joomlaでサイトを構築している方は、早急にJoomla 3.7.1へアップデートをしてください。
Security Issues Fixed
High Priority – Core – SQL Injection (affecting Joomla! 3.7.0)
Bug Fixes
- Fixed attribute checks in the new calendar
- Inject the JInput dependency into the session handler
- Fix b/c break in JMenuItem
- Fix article ordering in the backend
- Fix milliseconds handling in for PHP Versions lower to 7.1.0
- Fixing JFilterInput adding byte offsets to character offset
- Redirection fails on multiple status values produced by old FOF2
- Extensions
- Remove empty locked cache file if callback function terminate process
- Visit GitHub for the full list of bug fixes.
「SQLインジェクション」とは?
「SQLインジェクション」についてはWikipediaに詳しい説明があります。
SQLインジェクションとは、アプリケーションのセキュリティ上の不備を意図的に利用し、アプリケーションが想定しないSQL文を実行させることにより、データベースシステムを不正に操作する攻撃方法のこと。また、その攻撃を可能とする脆弱性のことである。
「SQLインジェクション」の脆弱性を放置すると、どんな被害があるのか?
「SQLインジェクション」を放置すると、ウェブサイトにどんな被害があるのか見ていきましょう。
- 第三者によって、CMSに勝手にログインされる
- データベースのデータをダウンロードされる
- ウェブサイトを改ざんされる
- Iframeタグで埋め込まれた別のサイトからウィルスを感染させられる
Joomlaの脆弱性を狙った攻撃は増えている
過去1年半を振り返ってみると、Joomlaの脆弱性を狙った攻撃は頻繁に起こっています。
被害の大きかった脆弱性を狙った攻撃は、過去1年半の間に3件もありましたからね。
2015年12月、Joomla3.6.4以前の脆弱性を狙った攻撃が行われ、Joomla3.4.6以前が軒並みバックドアを仕組まれるなどの被害がありました。
2016年3月にも、Joomlaの脆弱性を狙った攻撃がありました。
2016年10月にも、Joomlaの脆弱性を狙った攻撃があり、Joomla3.6.4がリリースされましたからね。
Joomlaで脆弱性に対処するには
Joomlaで脆弱性に対処するには、次の2つのことを必ず行ってください。
- 最新版のJoomlaへアップデートする
- プラグインも最新版へアップデートする
Joomlaのサイトがハッキングされたかどうかを確認する方法
自社で管理しているJoomlaのサイトがハッキングされたかどうかは、以下のサービスを利用すれば確認することが可能です。
HOW TO CLEAN A HACKED JOOMLA! SITE
CMSのシェアは?
W3TechsによるCMSのシェアを見てみます。
海外のCMSのシェアは、WordPressのシェアは59%に対して、Joomlaのシェアは6.9%です。
日本のCMSのシェアは、WordPressのシェアが82.7%と圧倒的です。おそらくJoomlaは1%未満だろうね。
WordPressと比較すると、Joomlaのシェアは圧倒的に少ないです。
でもね、Joomlaの脆弱性を狙った攻撃は、WordPressと同様に深刻です。
まとめ
JoomlaだけでなくWordPressなどのCMSを使う場合、脆弱性を狙った攻撃に対して、しっかりと対策をすることが重要です。
2017年2月には、WordPressの脆弱性を狙った攻撃もで、6万以上のウェブサイトが改ざんされていますからね。
WordPressは日本語の情報が多いですが、Joomlaは日本語の情報がほとんどありません。
なので、Joomlaを使ってサイトを構築している場合、セキュリティや脆弱性に関する情報収集を、必ず行うようにしてくださいね。
当サイトでも、可能な限りJoomlaやWordPressの脆弱性の情報を提供していきます。
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