みなさま、GWはいかがお過ごしですか?
わたくし、5月3日から5日まで妻の実家がある広島で過ごしました。広島空港はJAL、ANAしか就航してないと思ってたら、LCCが1社「成田空港 ⇔ 広島空港」を就航しているんですね。知りませんでした。
- SPRING JAPAN(春秋航空日本)
同じ区間を「IBEXエアラインズ」という中小都市間を小型ジェット機で結ぶリージョナルエアラインも就航しています。こちらはLCCと比べるとかなり割高です。
LCCでインバウンドを取り込む!
訪日外国人旅行者を呼び込みたい地方自治体の知事さん、地元の空港にLCCを誘致しましょう。
わたくし前職は、逗子市役所観光課で観光客誘致の仕事だったので、こういう企画はすごく得意なのです。
空港のある都道府県
47都道府県のうち36都道府県に空港があります。
空港のない都道府県
以下11府県には空港がありません。
- 栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県、山梨県、岐阜県、三重県、滋賀県、奈良県、京都府、福井県
※厳密に言うと、福井県に空港はありますが1976年以降は定期旅客便がありません。
国内線LCCが就航している空港
空港がある36都道府県のうち国内線LCCが就航している空港は、いくつかご存知ですか?
わずか15都道府県で17空港にしか就航していません。
- 千葉県、大阪府、北海道、宮城県、広島県、愛媛県、香川県、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
国内線LCCが就航している空港が2つある府県
- 鹿児島県(奄美空港、鹿児島空港)、沖縄県(那覇空港、石垣空港)
地元空港にLCCを誘致
海外からの旅行者は、成田空港か関西空港に到着するケースほとんどです。
東京を観光するなら羽田空港の方が近くて便利ですが、今のところ深夜早朝便ばかりなのでビジネスマン向けなのです。また、航空券も成田着よりも羽田着の方が高いこともあるから、ビジネスマン以外は成田空港を利用している観光客が断然多いんだよね。
LCCがなぜ安い航空券を販売できるのかというと、着陸料の安い成田空港や関西空港をハブにしているためです。
例えば、B777-200型の機材を例に取ると、羽田空港の着陸料が66.2万円に対して、成田空港の着陸料は42.8万円と約三分の二だもん。
今後、LCCが羽田空港を利用するとは思えないんですよね。価格競争で太刀打ちできなくなるからね。
国際線に限って言えば LCCでも羽田空港発着の便がありますが、LCC国内線の羽田発着便は当分ないはず。JALとANAがドル箱である国内線の離発着の枠を手放すとは思えないしね。
なので、インバウンドを取り込みたい地方自治体はLCC誘致をするなら、戦略を持って取り組みましょう。
地元空港にLCCを誘致して、成田空港や関西空港とダイレクトに結べば、海外旅行者にとって乗り継ぎも楽なので利便性が高い。成田空港から羽田空港に移動して国内線に乗る場合、リムジンバスの移動だけで60分〜85分かかります。待ち時間や移動の時間を入れたら2時間近くかかるかもね。
海外からのインバウンドの観光客を取り込みたい地方自治体は、LCC各社へアプローチするべきです。LCCを誘致して、魅力的な日本の文化を海外旅行者へ発信していきましょう。
今日のエントリーは、発着空港別、LCCの発着状況を詳しく紹介します。
国内路線があるLCC
- ジェットスター
- ピーチ
- バニラ・エア
- エアアジア・ジャパン
- SPRING JAPAN(春秋航空日本)
ジェットスター
JALが資本を出しているため、全便がJALとのコードシェア便です。
ピーチ
ANAが筆頭株主です。
バニラ・エア
ANAが100%の株式を保有しています。
エアアジア・ジャパン
マレーシアのエアアジアが親会社です。2015年10月6日に航空輸送事業が許可され、2016年10月に就航を予定しています。
SPRING JAPAN(春秋航空日本)
親会社は中国の春秋航空ですが、なぜか日本の会社・・
航空法の外資規制があるため、春秋航空の出資は33%に抑えられています。JAL・ANAの出資は受けておらず業務提携も行っていません。
LCCが就航している国内の空港のリスト
2016年5月6日現在のLCCの就航している空港のリストです。このリストを元に、地方自治体の観光課の職員の方は、LCC誘致に励んでください!
成田空港 ⇔ 新千歳空港
- ジェットスター
- ピーチ
- バニラ・エア
成田空港 ⇔ 関西空港
- ジェットスター
- ピーチ
成田空港 ⇔ 広島空港
- SPRING JAPAN(春秋航空日本)
成田空港 ⇔ 松山空港
- ジェットスター
成田空港 ⇔ 高松空港
- ジェットスター
成田空港 ⇔ 福岡空港
- ジェットスター
- ピーチ
成田空港 ⇔ 佐賀空港
- SPRING JAPAN(春秋航空日本)
成田空港 ⇔ 熊本空港
- ジェットスター
成田空港 ⇔ 大分空港
- ジェットスター
成田空港 ⇔ 鹿児島空港
- ジェットスター
成田空港 ⇔ 奄美空港
- バニラ・エア
成田空港 ⇔ 那覇空港
- ジェットスター
- ピーチ
- バニラ・エア
関西空港 ⇔ 新千歳空港
- ジェットスター
- ピーチ
関西空港 ⇔ 仙台空港
- ピーチ
関西空港 ⇔ 松山空港
- ピーチ
関西空港 ⇔ 福岡空港
- ジェットスター
- ピーチ
関西空港 ⇔ 長崎空港
- ピーチ
関西空港 ⇔ 宮崎空港
- ピーチ
関西空港 ⇔ 鹿児島空港
- ピーチ
関西空港 ⇔ 那覇空港
- ジェットスター
- ピーチ
関西空港 ⇔ 石垣空港
- ピーチ
中部国際空港(名古屋) ⇔ 福岡空港
- ジェットスター
中部国際空港(名古屋) → 鹿児島空港
- ジェットスター
中部国際空港(名古屋) ⇔ 那覇空港
- ジェットスター
福岡空港 ⇔ 那覇空港
- ピーチ
奄美大島 ⇔ 那覇空港
- バニラ・エア
新千歳空港 ⇔ 奄美空港
- バニラ・エア
新千歳空港 ⇔ 那覇空港
- バニラ・エア
IBEXエアラインズ
ここからは、番外編です。
IBEXエアラインズは、地方経済の維持・活性化を目的として設立されたリージョナルエアラインです。LCCではありません。
JALやANAが就航していない、中小都市間を就航しています。
運賃はLCCと較べると割高です。
地方再生には、中小都市間の路線の運賃を下げる仕組みが必要なんですけどね。人も物も活性化しますから。今後に期待したいですね。
運行路線を調べたところ、毎年のように運休する路線が出ています。採算が取れない路線はすぐ運休していますね。
- 2012年「伊丹空港 ⇔ 大分空港」運休、「仙台空港 ⇔ 新千歳空港」運休。
- 2013年「成田空港 ⇔ 仙台空港」運休。
- 2014年「伊丹空港 ⇔ 宮崎空港」運休。「仙台空港 ⇔ 新千歳空港」再開。
- 2015年「伊丹空港 ⇔ 新千歳空港」運休、「仙台空港 ⇔ 新千歳空港」運休。
↓2016年5月6日現在のIBEXエアラインズが就航している路線のリスト
- 成田空港 ⇔ 小松空港
- 成田空港 ⇔ 広島空港
- 伊丹空港 ⇔ 仙台空港
- 伊丹空港 ⇔ 福島空港
- 伊丹空港 ⇔ 新潟空港
- 伊丹空港 ⇔ 福岡空港
- 伊丹空港 ⇔ 大分空港
- 名古屋空港 ⇔ 仙台空港
- 名古屋空港 ⇔ 福岡空港
- 名古屋空港 ⇔ 大分空港
- 名古屋空港 ⇔ 宮崎空港
- 福岡空港 ⇔ 仙台空港
- 福岡空港 ⇔ 小松空港
- 福岡空港 ⇔ 宮崎空港
- 仙台空港 ⇔ 小松空港
- 仙台空港 ⇔ 広島空港
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