帰省や行楽地へ向かうお盆のラッシュがピークを迎え、高速道路の交通渋滞が激しくなってきました。本日14日からUターンラッシュが始まります。夕方には上りで45kmの渋滞が予想されています。
予報では、夕方になると東北自動車道の上河内SA付近で45km、関越自動車道の高坂SA付近で40kmの渋滞が予想されて、深夜まで渋滞が続く見込みです。高速道路のUターンラッシュは15日がピークを迎えるのです。
なぜ高速道路が渋滞するのか?
渋滞の定義
高速道路各社では、時速40キロ以下の状態が1キロ以上かつ15分続く状態を「渋滞」と定義しています。
30キロ以上の渋滞は28回
高速道路各社が発表した今年のお盆の渋滞予想は、10キロ以上の渋滞が419回、30キロ以上は28回ということです。例年と変わらずものすごい渋滞を迎えることになりますね。
渋滞の原因は?
NEXCO中日本のサイトを見ると、主な交通集中渋滞は3つあります。
- サグ及び上り坂
- トンネル入り口部
- IC・JCT合流部
サグ及び上り坂が原因での渋滞が約55%です。東名自動車道のように昔に作った高速道路ならば、道路の設計時に想定していた交通量と現在の交通量に乖離があるので理解できますが、最近の道路でこれが原因になっている箇所もあるそうです。設計ミス以外の何物でもありませんよね。
具体的に渋滞の原因を見てみましょう。
サグ及び上り坂部
「サグ」とは、下り坂から上り坂にさしかかる場所です。勾配が変わるので、気づかぬうちに速度が低下し、後続車との車間距離が縮まることが原因です。サグは英語で「たるみ」を意味します。
交通集中渋滞のうち約55%が、サグ及び上り坂が原因で発生する渋滞です。
サグ及び上り坂は、全国の高速道路には140箇所あるそうです。関東地方では、東名高速道路下り線の大和トンネル、中央自動車道上り線の小仏トンネル、関越自動車道上下線の花園インターチェンジ付近が有名です。3箇所ともいつも渋滞しています。
トンネル入り口部
トンネルに入る際、入り口が暗いことで周囲の視界が奪われる圧迫感からドライバーが速度を落とすことが原因です。
NEXCO中日本管内で発生する交通集中渋滞のうち約23%が、トンネル入口部が原因で発生する渋滞です。
IC・JCT合流部
車の合流のため速度を落とすことが原因です。
NEXCO中日本管内で発生する交通集中渋滞のうち約10%が、インターチェンジやジャンクション合流部が原因で発生する渋滞です。
その他の渋滞原因
- アクセス(接続する道路からの影響) インターチェンジの先に接続する道路から影響を受け、本線が渋滞となる場合があります。
- 交通集中
- 料金所
- 事故
サグ部とトンネルが重なる「中国道・宝塚トンネル」
中国自動車道「宝塚トンネル」の混み具合は、他の高速道路と比べると別格です。
上り線の宝塚西トンネルでは、トンネル入り口での速度低下に加えて、トンネル手前で下り坂が上り坂に転じるサグがあるので、二重に速度が低下します。2014年5月5日には、宝塚西トンネル付近を先頭に約30キロの渋滞で約2時間かかりました。
下り線の宝塚東トンネルは、トンネル手前の平らなところから勾配が上りに変化し、更に宝塚ICで合流があるため、こちらも二重に速度が低下します。2014年5月3日には、宝塚東トンネル付近を先頭に約40キロの渋滞が発生し、通過に約3時間かかりました。
主要なIC区間別の渋滞箇所
上り
- 東名、横浜町田~海老名JCT、サグ・上り坂
- 中央道、調布~高井戸、アクセス
- 東名阪、四日市~鈴鹿、サグ・上り坂
- 中央、相模湖~八王子JCT、サグ・上り坂
- 東名、東名川崎~東京、アクセス
- 東名、岡崎~音羽蒲郡、サグ・上り坂
- 名神、一宮JCT~一宮、サグ・上り坂
- 名二環(外回り)、引山~上社、アクセス
- 東名、日進JCT~東名三好、サグ・上り坂
- 圏央道(外回り)、海老名~海老名JCT、IC・JCT合流部
- 中央道上り、高井戸~調布、サグ・上り坂
下り
- 東名、横浜町田~海老名JCT、サグ・上り坂
- 東名、豊川~三ヶ日JCT、サグ・上り坂
- 東名、岡崎~音羽蒲郡、サグ・上り坂
- 東名阪、四日市~鈴鹿、サグ・上り坂
- 圏央道(内回り)、海老名~海老名JCT、IC・JCT合流部
- 中央、相模湖東~相模湖、サグ・上り坂
- 中国道下り、中国池田~宝塚、サグ・上り坂・トンネル
渋滞対策
国交省や高速道路各社での大差奥をご紹介します。道路整備、サグ部に速度回復を促す掲示板を設置、高度道路交通システム(ITS)を用いた渋滞回避を模索していますが、有効な対策とはなっていません。
中央道の小仏トンネル(東京都―神奈川県間)
上りに新しいトンネルを掘り、1車線を追加する計画が動き出しました。この区間は現在2車線で上り坂のため、年100回以上の渋滞が発生しています。国交省によると、完成すれば大幅な渋滞緩和が期待できるということですが、設計や用地買収はまだ始まっておらず、完成まで約10年かかるということです。総事業費は約300億円です。
グーグルカー
道路整備には時間がかかります。上記の例でも約10年かかるということですから、道路整備より先に「電気自動車 + 自動運転」のグーグルカーの登場のほうが早そうです。自動運転ならば、移動の時間に睡眠や仕事ができるので、今までのような無駄な時間はなくなります。
サービスエリアに温泉などの施設を導入
7月に広島から厚木まで高速道路を運転しました。休憩も入れて約16時間かかりました。中間地点である、愛知県の刈谷ハイウェイオアシスにある「天然温泉かきつばた」を目指して頑張りました。
現状、サービスエリアの温泉施設は少ないです。今以上にサービスエリア内に温泉施設を作って欲しいですよね。採算もあるでしょうから、一般道側にも駐車場を作って、高速道路を利用していない人にも入れるようにすればいいのです。
サービスエリアにある温泉情報!
東名高速道路にある温泉
名神高速道路にある温泉
中央自動車道にある温泉
秋田自動車道にある温泉
- 錦秋湖SA(上り)
※サービスエリアの外にあります。高速道路を渡る橋があるので、この橋を渡ってサービスエリアの外にでると3分くらいであります。サイトには営業時間が17時半となっていますが、21時頃までの営業時間で、20時半が最終受付です。電話で確認済みです。
東海北陸自動車道にある温泉
北陸自動車道にある温泉
東海環状自動車道路にある温泉
伊勢湾岸自動車道にある温泉
名神高速道路にある温泉
- 多賀SA(上り)- レストイン多賀
- 多賀SA(下り)- レストイン多賀
徳島自動車道にある温泉
- 吉野川SA(上り)- 美濃田の湯
- 吉野川SA(下り)- 美濃田の湯
温泉があれば体をゆっくり休めて、疲れた体に負担を少なくして渋滞を乗り切って下さい。
渋滞の事故にはくれぐれも気をつけましょう。
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