Androidを2段階認証のセキュリティキーとして使用する方法を紹介します。
4月10日、GoogleはAndroidをGoogleアカウントの二段階認証キーとして利用できると発表しました。
ベータ版ですが、Android 7 以降の端末で利用可能です。
PCのChromeブラウザでGoogleアカウントにログインする際、Android端末が2段階認証のセキュリティキーとして利用できるようになります。
Androidを2段階認証のセキュリティキーとして使用するには、次のものが必要です。
- Android 7 以降のスマホ
- Bluetoothを搭載したPC (Windows 10、macOS、Chrome OS)
2段階認証にセキュリティキーを使用するメリット
2段階認証にセキュリティキーを使うことで、Googleアカウントをハッキングの被害から未然に防ぐことができます。
Googleアカウントに物理的なキーを追加するため、Googke認証システムやSMSを使った通常の2段階認証よりもセキュリティは高くなります。
物理キーを追加するには、次の2通りの方法があります。
- Androidをセキュリティキーとして使う
- 物理セキュリティキー「Titan Security Key」を使う
今回は、Androidを2段階認証のセキュリティキーとして使う方法を紹介します。
Androidを2段階認証のセキュリティキーにする手順
Androidを2段階認証のセキュリティキーにするには、以下の手順を行ってください。
- Googleアカウントの2段階認証を設定する
- Android 7 以降の端末を用意する
- Androidが2段階認証のセキュリティキーになるように設定
1. Googleアカウントの2段階認証を設定する
2段階認証を設定していない方は、Googleアカウントの2段階認証を設定してください。
手順は以前のエントリーに詳しく書いたので、参照してください。
すでに2段階認証を設定している方は次のステップに進みます。
2. Android 7 以降の端末を用意する
Android 7 以降の端末を用意します。
PCでログインするGoogleアカウントと、同じGoogleアカウントでログインしているAndroidを用意してください。
3. Android端末が2段階認証のセキュリティキーになるように設定
Android端末が2段階認証のセキュリティキーになるように設定します。以下の手順になります。
①AndroidのChromeで「Googleアカウントのセキュリティページ」にアクセスして、「2段階認証プロセス」をタップ
すでに2段階認証を設定しているので、「2段階認証プロセス」はオンだと思いますが、タップしてください。
②Googleアカウントにサインインが求められる
Googleアカウントにサインインが求められる場合があるので、サインインしてください。
③「セキュリティ キーを追加」をタップ
2段階認証プロセスの画面が表示されますので、下にスクロールして、「セキュリティ キーを追加」をタップします。
④セキュリティ キーの選択が表示されるので、「Android端末」を選択
セキュリティ キーの選択が表示されるので、「Android端末」を選択します。
今回は、Google Pixel 3 をタップします。
⑤Bluetoothと位置情報が有効になっていることを確認して、「追加」をタップ
Bluetoothと位置情報が有効になっていることを確認して、「追加」をタップします。
Bluetoothのペアリングは必要ありませんのでご安心ください。
⑥Androidがセキュリティキーとして追加される
お疲れさまでした。Androidがセキュリティキーとして追加されました。
今後、2段階認証でログインする際は、パスワードとAndroid端末 (今回は Pixel 3)を使います。
ログインの際は、PCとAndroidが近くにある必要があります。ChromeでGoogleアカウントにログインする場合のみ使えます。
今の時点では、SafariやFirefox、Edgeでは利用できませんのでご注意ください。
Googleによると、将来的には他のブラウザでも利用できるようになる可能性もあるとのこと。
SafariなどChrome以外のブラウザだとログインできない
SafariなどChrome以外のブラウザでログインすると、以下の画像のように「2 段階認証プロセス: セキュリティ キーを使ってログインしてください」と表示されて、Androidが近くにあってもログインできませんのでご注意ください。
Chrome以外のブラウザでは、FIDOプロトコル採用の物理セキュリティキー「Titan Security Key」が必要
Chrome以外のブラウザも利用するユーザーは、FIDOプロトコル採用の物理セキュリティキー「Titan Security Key」が必要です。物理セキュリティキー「Titan Security Key」がないと、SafariなどでGoogleアカウントがログインできなくなってしまいます。
現時点では、そこまで使い勝手がいいとは言えませんね。
セキュリティキーを紛失した場合は?
2段階認証の2つ目のプロセスが有効ならば、そちらを使ってログインし直せばOKです。
- 確認コード (Google認証アプリ)
- Googleからのメッセージ (SMS)
- バックアップ コード
- アカウントに追加した別のセキュリティキー
- 確認コードの入力を不要にした登録済みのパソコン
上記の設定をしていない場合は、Googleアカウント復旧の手順を行ってください。アカウントが本人のものかを確認する質問に答えてください。
さいごに
以上、AndroidをGoogleアカウントの二段階認証キーにする手順を紹介しました。
Chromeしか使わないユーザーならば便利な機能です。Chrome以外のSafariなどを利用するユーザーは、物理セキュリティキー「Titan Security Key」がないとGoogleアカウントにログインできなくなるのでご注意ください。
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