2022年7月14日に放送されたGoogle ポリシー オフィスアワーのまとめです。
Q&A
特定地域の情報を検索結果に表示させたい
【質問】
地域名のキーワードで地域名のページを検索結果に表示させたいが、地域名のページが表示されず、都道府県版のページが表示されてしまう。
次のような施策を実施しているがうまくいかない。
- クローラに認識されやすいように、内部リンクを地域名のアンカーテキストで、あらゆるページからリンクする
- タイトルタグに地域名を入れる
- サイト内をクロールされやすいように robots.txt で除外ディレクトリを設定する
ユーザーも特定の地域に絞り込んだ情報をほしいと思うので、対応方法があれば教えてほしい。
【回答】
クエリに対して、指定したページを検索結果に表示したいご質問をよく受けるが、なかなか良い形での回答は難しい。
いただいたURLを確認した。
検索結果を見ると、都道府県版のページが表示されるが、そのサイトリンクに、表示させたい地域名のページが入っている状況。
金谷さんの個人的な見解では、大きな地域である都道府県版のページのサイトリンクに、地域名のページが表示されている現状は、ユーザー視点で見ても特に違和感はない。もし、その地域に興味があるユーザーであれば、サイトリンクにある地域名のページをクリックすると思う。
今の状況の中で、ユーザーエクスペリエンスを上げることも検討しても良い。
例えば、次のようなことをアクセス解析ツールなどを使って調べてみてください。
- 初回ユーザーが、都道府県版のページから、どのようなページを辿っているのか?
- ユーザーは、都道府県版のページでは問題が解決せずに、地域名のページのリンクを見つけて遷移しているのか?
- 2回目以降は、検索結果からサイトリンクにある地域名のページをクリックして流れているのか
順位を上げるために施策はすでにやられていると思うので、その後のユーザー体験を改善するような施策を行なってください。
店舗公式ホームページが検索結果に表示されない
【質問】
お店のホームページが [店舗名] 検索で、検索結果に表示されない。
グルメサイト、SNS、お店を紹介するサイトなどは検索結果に表示される。
インデックス登録されており、手動による対策も受けておらず、品質の問題とも思えないので、何かアドバイスがあれば教えてほしい。
【回答】
いただいたURLを確認したところ、検索結果に表示されていたが、順位はついていなかった。
お店の公式サイトが上位表示された方がいいのは言うまでもないが、グルメサイト、SNS、お店を紹介するサイトがすでに表示されているので、公式サイトが検索結果に表示される必要がどこまであるのか考えてほしい。
金谷さんがサイトを確認したところ、
- お店の公式サイトには、公式サイトならではの情報が表示されていないように感じた。
- 公式サイト内で予約しようとすると、グルメサイトに遷移するので、それならば最初からグルメサイトでもいいのかなと感じた。
公式サイトが上位に表示されるべき理由を考えていくと良い。
例えば、お店の裏側にある情報 (キッチンなど) や、メニューの開発秘話など。
ユーザーが探してでもアクセスしたいような公式サイトになっていると良いとのこと(そういうものを検索エンジンは表示しようとする)。Googleもそのシグナルを掴んで上位に表示しようとする。
伊藤注)
オーガニック検索だけにこだわらず、Googleビジネスプロフィールに登録して情報を出すと良いです。
モバイルで検索すると、ローカルナレッジパネルの情報がファーストビューに表示されます(公式サイトよりも上)。
Search Console インデックスクローラの表記
【質問】
2019年7月1日以降に作成された複数のサイトで「インデックスクローラ」が「パソコン用Googlebot」となっている。
まだMFIに移行していないのか?
それとも、「パソコン用Googlebot」と書かれているが、実際には「スマートフォン用Googlebot」がクロールしているのか?
【回答】
URLをいただいていないので、実際のところを確認できない。
表記揺れのようなものを見たことがあるが、記載された表記を信じていいのでは。
別々のURLのMFI移行
【質問】
別々のURLのため、カバレッジレポートで有効なURLはデスクトップ版URLで、モバイル版URLは代替ページ(適切な canonical タグあり)としてインデックスに登録されていない。
クロールの統計情報のGooglebotタイプ別を確認すると、スマートフォンは6割ほど、デスクトップは1割で、スマートフォン用Googlebotが多い状況だった。
スマートフォン用Googlebotのクロールが多い状況でも、インデックスクローラがパソコン用Googlebotの場合、MFIに移行していないと考えるべきなのか?
【回答】
この情報だけだと何ともいえない。
URLも共有してくださいとのこと。
クローラの信頼性とMFI移行の確認方法
【質問】
Search Consoleのクローラの表記をどこまで信用していいのか?
- URL検査のユーザーエージェント
- 設定のインデックスクローラ
- カバレッジレポートのメインクローラ
また、MFI移行を確認する方法としてはどれが適切か?
【回答】
信頼して良いのでは。
何か矛盾があると感じた場合、Search Consoleからフィードバックを送信してください。
フィードバックに書く内容は、以下のような内容があると良い。
- この表記に矛盾がある
- PCのクローラが来ていると書いてあるけど、別の場所にはスマートフォンのクローラがきているのはなぜか?
MFI移行を確認する方法を提示することは難しいが、次のような方法を試してみてください。
確認する方法として、モバイルにしかない文言、デスクトップにしかない文言があれば、検索してみて検索結果に表示されるかどうか確認すると、どちらのページが評価対象なのか確認できる。
XMLサイトマップ送信とWebSubを併用
【質問】
2022年7月14日現在、Googleにインデックスを促進する目的で、XMLサイトマップ送信とWebSubを併用することは有効なのか?
検索セントラルのドキュメントには、次のように書かれているので、併用する意味がないように感じる。
有効性の是非についてGoogleの見解を伺いたい。
サイトマップに Atom / RSS を使用しており、Google だけでなく他の検索エンジンにも変更をブロードキャストしたい場合は、WebSub を使用する。
【回答】
Google検索において、XMLサイトマップを送信しているのであれば、WebSubを併用する必要はない。
インデックス可能なページでnoindex検出
【質問】
インデックス可能なページにもかかわらず、noindexタグを検出する。なぜか?
【回答】
いただいたURLを確認して、現象を確認した。
原因を特定できなかったので、担当チームにエスカレートした。
本件とは直接関係ないが、サーバがタイムアウトするケースがあるので、その辺りを見直してみてください。
放送後の金谷さんのツイートです。
「インデックス可能なページで noindex 検出」についてその後わかったことがあります。それらのページが実際は何らかの理由でエラーページにリダイレクトされることがあって、エラーページに noindex が設定されていたため、結果 noindex と判定されているようです。
— Takeaki Kanaya ★ 金谷 武明 7/28 次回の #Googleポリシーオフィスアワー (@jumpingknee) July 14, 2022
インスタグラムでのSEO
【質問】
弊社が依頼しているコンサルより、集客のためのSEOとしてInstagaramで文章を画像でアップしてくださいと指示を受けた。
Instagram の robots.txt を見ると、Googlebotだけでなく全てのクロールをdisallowしている。この施策はSEOとして効果があるのか?
【回答】
SEOとしての効果の有無については言及しない。
Instagram の robots.txt を確認してほしい。一番下で全てのクローラにdisallowを出しているが、Googlebotに対して特定にディレクトリに対して指示を出している。
二箇所で指示を出している場合、限定的なところが適用される。
site検索で調べると、Google検索にインデックスされているページがある。
テキストを画像でアップすることについて、コンサルタントの方が何を意図しているのかわからない。
一般論として、SEOスターターガイドにあるとおり、SNSなどで、サイトのプロモーションを行うことは、SEOに直接効果があるかどうかに関わらず良いこと。
伊藤注)
本題とは関係なく、Twitterの短縮URL (t.co) の robots.txt のお話ですが、こちらのツイートが面白いので、興味のある方はぜひ。
アドセンスでの不正クリックの報告
【質問】
ここからはGoogle AdSenseについてのご質問です。
自己クリック以外の不正クリックによる広告停止やパブリッシャーアカウントが無効になるケースを目にする。異議申し立ても却下されることが多い。
Googleアナリティクスを使ってトラフィックを管理しており、異常なCTRがあった際に、IPアドレスを報告している。
広告停止されないために、日時を含むIPアドレスの記録を報告する以外に、有効なレポートがあれば教えてほしい。
【回答】
ショートアンサーは難しいので、いくつかリンクを紹介する。
同一のIPアドレスからの広告クリック
【質問】
PROXYサーバやゲートウェイからのアクセスの場合、IPアドレスが同一になることがある。
①このような環境から広告がクリックされると、1人のユーザーによるトラフィックと見なされるのか?
②広告トラフィック品質管理として、ポリシー違反となったり無効なトラフィック扱いになるのか?
【回答】
会社からのアクセスが全て同じIPアドレスとして記録されているケースで、広告がクリックされたようなケースを懸念しているのだと思う。
①参考になりそうなヘルプ記事を紹介する。
他のユーザーと同じパソコンや IP アドレスが使われる場合があることは Google でも認識しています。クリック操作を監視する方法について情報を公開することはできませんが、Google ではサイト運営者様と広告主様の双方の利益を保護するため、Google 広告のクリックとインプレッションを継続的に監視して、AdSense プログラムの不正使用を防いでおります。アカウントの状態は Google で詳細に監視されており、有効と見なされたすべてのクリックとインプレッションに対する収益がアカウントに適切に配分されておりますのでご安心ください。
②それだけが原因ではならないと思われるが、不正なトラフィックが含まれてしまうケースもあるので、普段からトラフィックをモニターすると良い。
Google ポリシー オフィスアワーに質問するには?
質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
次回は、2022年7月28日を予定しています。
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