最近、利用者をスコアリングするサービスが流行っています。
LINEは、6月27日に開催された LINE CONFERENCE 2019 で、LINEユーザーの信用度を点数化する「LINEスコア」を始めると発表しました。
「LINE Score」の操作はとっても簡単です。
利用前に規約に同意いただき、あなたのライフスタイルに関する15の質問に回答するだけ。AIがライフスタイル情報とLINEサービスの利用状況をもとに100~1,000点のスコアを算出。
スコアに応じたキャンペーンや特典をご提示しあなたの日常をちょっと豊かにするサービスです。
ヤフーも、2019年7月1日よりYahoo!スコアを開始しています。ヤフーの場合は、デフォルトでスコアが作成され、ユーザー側でオプトアウトしない限りスコア作成に同意したことになります。
LINEスコアは、ユーザーが同意しない限りスコアの算出やパートナー企業への情報提供はされませんが、スコア診断するとオプトインになるので注意してください。
LINEスコアとは?
LINEユーザーの信用度を点数化するものです。
LINEのサービス利用状況に応じて、100点〜1000点のスコアがユーザーに付けられます。スコアに応じて、ユーザーは特典や融資などを受けられます。
サービス紹介の動画があるのでぜひご覧ください。
動画の冒頭部分で「あなたの生活を今よりちょっと豊かにするものです」とありますが、この動画を見てLINEスコアを利用したいと思う方はどのくらいいるのでしょうか?
少なくとも、僕はLINEスコアを利用して、自分の信用度を点数化されたくないと思いました。
LINEスコアはどのように算出されるのか?
LINEスコアの算出方法は、完全にブラックボックスです。
スコア算出の際、LINEアプリのトークや通話の内容は対象外とのことですが、具体的にどのサービスでスコアが算出されるかについてLINEは公表しておりません。
公表できないような抽象的なデータでスコアを付けているわけではないはずなので、公表した方がユーザーからの信頼度は上がると思います。
ちなみに、Yahoo!スコアが利用しているデータは、ヤフーへの支払い実績、Yahoo!カードの利用金額、ヤフオクやYahoo!ショピングの利用実績などが対象としてスコアを算出しているとヤフーのヘルプページに明確に記載があります。
参考 ヤフーが保有するビッグデータから開発した「Yahoo!スコア」 7月1日よりビジネスソリューションサービスの提供を開始
不透明さという点では、どっちもどっちですがw
- オプトアウトしなければデフォルトでスコアを算出するけど、算出方法は公表しているYahoo!スコア
- オプトインしなければスコアは算出しないけど、算出方法は非公表なLINEスコア
ネット上でYahoo!スコアは大バッシングを受けた模様で、以前のエントリーがものすごく読まれました。この記事にYahoo!スコアをオフにする方法も記載しています。
LINEスコアはミッションをこなすと点数が上がる
例えば、週に1回以上LINE家計簿を入力すると、スコアが20点追加されます。
LINEスコアは金融サービスとの相性は抜群なので、LINE家計簿のデータが欲しいのはよく分かりますが、露骨ですね。
スコア診断するとオプトインで規約に同意したことになる
スコア診断を行うと、オプトインで規約に同意したことになるのでご注意ください。
「スコアを診断する(無料)」とあるので、ついつい診断してしまう方もいるかも知れません。でもスコア診断をするには、「LINE Score利用規約」「LINE Credit プライバシーポリシー」「LINEプライバシーポリシー追加項目」に同意する必要があります。LINEスコアに嫌悪感を持っている方は、スコア診断を止めてください。
LINEスコアの規約をみてみます。
3 前二項に加えて、利用者は、本サービスを実際に利用することによって、本規約に有効かつ取消不能な同意をしたものとみなされます。
LINEスコアで収集される個人情報
LINEスコアで収集される個人情報については、LINE Credit プライバシーポリシーに記載されています。
(1)本サービスの利用にあたってお客様から直接ご提供いただく方法
・お客様の登録情報
生年月日、性別、婚姻の有無、家族構成、同居の有無、住居の種類、住居の所有状況、居住時期、勤務形態、職種、勤務先業種、入社時期、勤務先規模、年収、健康保険証種別等・その他の情報
本サービスの提供等に付随してお客様から当社に提供される個人情報を含む一切の情報
(2)本サービスの利用に関連して収集する方法
・お客様の取引に関する情報
LINEグループ(LINE株式会社およびLINE株式会社子会社または関連会社をいい、定義は「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」に従い、外国にある子会社、関連会社も含まれます)が提供するお客様のサービス利用情報に関する情報・Cookie情報、お客様による本サービスの利用状況(アクセスログ等を含みます)、ご利用の端末情報、位置情報、お客様の通信に関する情報(IPアドレス、プラウザ情報、ブラウザ言語等を含みます)
(3)業務提携先等から間接的に収集する方法
お客様への本サービスの提供等に付随して業務提携先等から当社に提供される個人情報を含む一切の情報
かなりの個人情報が収集された上で、ユーザーのスコアが算出されることが分かります。
LINEスコアは何に使われるのか?
規約を読むと利用目的がいくつも掲載されていますが、おそらく今回LINEで最も力を入れて利用するのは与信審査だと思われます。
LINE Credit プライバシーポリシーの「2.お客様情報の利用目的」に詳しく載っています。
・お客様が別途ご希望の場合、貸金業法に基づく与信審査・与信後の管理のその他の貸金業に係る事務を行うため
LINEは今夏より「LINE Pocket Money」をリリースします。個人が少額借り入れできる個人ユーザー向けの無担保ローンサービスです。LINEが消費者金融を始めるようなイメージですね。消費者金融との違いは、借りたお金がLINE Payにチャージされる点です。
「LINE Pocket Money」は、LINEスコアに応じて利息と利用可能額が決まる仕組みです。
さいごに
この記事でお伝えしたとおり、LINEスコアでは多くの個人情報が収集された上に、ユーザーのスコアが算出されることになります。
LINEスコアはオプトイン方式なのでユーザーが同意しなければユーザーの点数は付けられないという前提です。
でも、LINEスコアはスコア診断でオプトインになるので注意してください。LINEスコアを利用したくない方は、スコア診断しないことを強くオススメします。
※この記事を読んでいる方は、こちらの記事も参考にしています。
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