Googleが提供するWi-Fiスポット「Google Station」をご存知でしょうか?
Googleは、インド、インドネシアに続いて、メキシコにも「Google Station」を設置します。
米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルは13日、メキシコ全土で無料の無線LAN「WiFi」に接続可能な「ホットスポット」網を設置すると発表した。新興市場国で無線LANの接続性を高め、顧客層を広げる取り組みの一環。
グーグルは人通りの多い場所に広告付きのWiFiホットスポット網を設けるプロジェクト、「グーグル・ステーション」を進めており、既にインドとインドネシアで計画を始めている。メキシコは3カ国目で、中南米では初めて。当初は56カ所に設置する。
今日のエントリーは、Googleが提供するWi-Fiスポット「Google Station」についてお話します。
「Google Station」とは?
「Google Station」とは、Googleが提供するWi-Fiスポットです。「誰でも高速のWi-Fiを利用できること」「高品質なネットワークで安全にユーザーが利用できること」を目指しています。
Wi-Fiエリアを広げるために、ネットワーク事業者・プロバイダ・システムインテグレーター・キャリア・その他パートナーなどに協力を求めています。固定回線をWi-Fiに変換するアプリケーションとアドバイスをGoogleが提供することで、公共の場所でのWi-Fiにも関わらずセキュリティが高い仕組みとなっています。
よくある無料Wi-Fiのように、安全が担保されていないネットワークではないので、誰でも安全に利用することができるのが特徴です。
「Google Station」を利用するユーザーのメリット
回線を利用するユーザーは、無料で高速で安全なWi-Fiが利用できます。
「Google Station」に回線を提供する事業者のメリット
「Google Station」に回線を提供する事業者やユーザーは、Wi-Fiを提供することで、広告を通じて収益化できるメリットがあります。「Google Station」に回線を提供することで、サービスを収益化する能力に基づいて収益を受け取ることが可能です。
「Google Station」を利用するユーザーからの使用料金が、「Google Station」に回線を提供する事業者に配分されるということなんだろうね。
Googleでは、「Google Station」のパートナーを募集しています。パートナーが増えれば、「Google Station」のエリアも広がりますからね。
どこの国で利用できるの?
インド・インドネシア・メキシコで利用可能です。
インドは人口が13億2000万人、インドネシアの人口は2億6000万人、メキシコの人口が1億2700万人ですので、人口の多い国からサービスが始まっています。
スケールする場所からサービスを開始するのは、Googleっぽいですね。
インターネットのインフラ整備が進んでいない国でサービスを開始しているのも特徴です。本来、インターネットのインフラ整備は、その国の政府が行う仕事ですが、Googleがインフラ整備を行っているのです。
インドの「Google Station」
2015年にインドで400ある鉄道駅にWi-Fiを設置すると発表し、インドで「Google Station」がスタートしました。RAILTEL、Indian Railways、PUNE SMART CITYがパートナーとして協力しています。サービスを開始して3年近く経過しているので、インドの広範囲なエリアで「Google Station」は利用できます。
インドネシアの「Google Station」
その後、インドネシアでもCBNとFIBERSTARの協力のもと、「Google Station」のサービスがスタートしました。この記事を書いている時点では、ジャワ島の一部で利用できます。
メキシコの「Google Station」
今回、メキシコにおいてsitwifiの協力のもと、「Google Station」が始まりました。
なぜ「Google Station」は無料なのか?
「Google Station」は、広告プラットフォームの上に乗っているサービスなので、ユーザーは無料で利用できます。
ただし、今後もずっと無料なのかは分かりません。
インドの「Google Station」は30分まで無料
広告でサポートされているため、インドの「Google Station」は30分まで高速のデータ通信が無料で利用できます。30分を超えると、速度が低下する仕組みとなっています。
高速のデータ通信を容量無制限で利用するには、有料プランに入る必要があり、1日19ルピー(日本円でおよそ31円)、1週間149ルピー(日本円でおよそ244円)をユーザーは負担しなければなりません。
今後、別の有料プランが出てくる可能性もあります。例えば、1ヶ月あたり3GBまでの高速のデータ通信は無料で、それ以上は有料とかね。あとはLTE通信の容量に応じて料金が変わる従量制の課金モデルも登場するかもしれません。
さいごに
以上、Googleが提供するWi-Fiスポット「Google Station」についてでした。
今の時点では、インド・インドネシア・メキシコの3ヶ国でサービスを展開していますが、今後、使える国はどんどん広がっていくことになりそうです。
日本で展開されたら携帯キャリアやMVNOにとっては脅威だろうね。
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