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2019年はiPhoneのシェアが落ちると予測してみる

iPhone

あけましておめでとうございます。
2019年もどうぞよろしくお願いします。

新年のニュースでAppleの売上が落ちているというニュースがありました。

ニューヨーク(CNN Business) 米アップルは2日、2018年10~12月期の売上高の予想を下方修正した。米中間の貿易戦争が続くなか、中国でのiPhone(アイフォーン)の売り上げが予想を下回ったことなどを理由に挙げている。
10~12月期の売上高予想は840億ドル(約9兆円)と、当初の890億~930億ドルから大幅に下方修正された。

参考 米アップル、業績予想を下方修正 中国減速が打撃に

2018年9月に登場したiPhone XS/XS MAX/XRの売れ行きが良くないことは言うまでもありません。
このことは、2018年11月の第4半期決算発表の場で、今後はiPhoneの販売台数を非公表にするとAppleの幹部が発言したことからも明らかです。

AppleはChine Mobileと提携した2013年12月以降、iPhoneの販路を中国で広げていきました。中国の好景気を背景に、iPhoneは中国で売れまくったのでしょうが、中国でも売れないとなると、2019年はAppleに厳しい1年になりそうです。日本やアメリカのiPhoneユーザーは頭打ちなので、今後爆発的に売れることは考えられません。となると、いよいよiPhoneのシェアは傾きそうですね。

お正月ですので、2019年はiPhoneのシェアが落ちると予測するエントリーを書きます。

なぜ、2019年はiPhoneのシェアが落ちていくのか?

2019年はiPhoneのシェアが落ちる理由は次の2つが考えられます。

  • iPhoneは2世代前のiPhone 7でも快適に動作する
  • 新型iPhoneが高価格帯にシフトした

iPhoneは2世代前のiPhone 7でも快適に動作する

iPhoneは2世代前のiPhone 7でも快適に動作するので、12万円以上払って最新のiPhoneに買い換える必要はありません。
実際も僕もiPhone 7Plusを使っていますが、購入して2年以上経ちますが快適に動作しています。

2016年のiPhone 7以降、2017年にiPhone 8、2018年にiPhone XSと登場しましたが、値段が高くなっただけで、実際の性能は大して変わらないのです。
もちろん、ベンチマークを測れば、iPhone 7よりもiPhone XSの方が数値が高いことは言うまでもありません。でもね、一般的なユーザーがアプリやネットやメールをする限り、体感速度の差を感じることはほとんどありません。

体感速度が変わらないのであれば、iPhone 7を使っているユーザーが、12万円以上するiPhone XSに買い換えるとは到底思えません。

新型iPhoneが高価格帯にシフトした

また、新型iPhoneが高価格帯にシフトしたことも、iPhoneのシェアが落ちていく理由の1つです。iPhone XSは税込み121,824円です。Androidならば4〜5万円出せば、かなりのスペックの端末を購入できます。
ちなみに、スペックの高いWindowsパソコンだって5〜6万円で購入できます…

実際、僕の周りでも、iPhoneからAndroidに乗り換えるユーザーが増え始めています。

Apple Storeで販売されているiPhoneの値段

現在Apple Storeで販売されているiPhoneの値段が、どのくらい高いのか見ていきましょう。すべて税込表示です。

以下3機種は最新のCPU A12を搭載したモデルです。

  • iPhone XS 64GB・・・121,824円
  • iPhone XS MAX 64GB・・・134,784円
  • iPhone XR 64GB・・・91,584円

以下2機種は、型落ちのiPhoneです。

  • iPhone 8 64GB・・・73,224円
  • iPhone 8 Plus 64GB・・・85,104円
  • iPhone 7 64GB・・・54,864円
  • iPhone 7 Plus 64GB・・・69,984円

Appleの売上の推移

Appleの売上の推移を見ていきます。データは決算発表の数字です。

Appleの10〜12月期の売上は約840億ドル (9兆円) となる模様で、当初の予想である890億~930億ドルと比較すると、大幅に下方修正されることになります。
この数字はAppleが予測しているものなので、実際はもっと少ない可能性もあることは頭に入れておきましょう。

要するに新型iPhoneであるiPhone XS、XS Max、XRが当初の予想ほど売れてないということは間違いありません。

Appleの売上の推移を見ていきましょう。

  • 2018年 第4四半期 (7月~9月)・・・629億ドル
  • 2018年 第3四半期 (4月~6月)・・・532.65億ドル
  • 2017年 第4四半期 (7月~9月)・・・525.79億ドル
  • 2017年 第3四半期 (4月~6月)・・・454.08億ドル
  • 2016年 第4四半期 (7月~9月)・・・468.52億ドル

Appleの利益はiPhoneが6割

ここ数年のAppleの売上は、iPhoneが売上全体の約6割を占めています。

Appleのプレスリリースに売上に占めるiPhoneの割合が発表されているので見ていきます。

決算期 全体の売上 iPhoneの売上 売上全体のiPhoneが占める割合
2018年 第4四半期 (7月~9月) 629億ドル 371.85億ドル 59.1%
2018年 第3四半期 (4月~6月) 532.65億ドル 299.06億ドル 56.1%
2017年 第4四半期 (7月~9月) 525.79億ドル 288.46億ドル 54.8%
2017年 第3四半期 (4月~6月) 454.08億ドル 248.46億ドル 54.7%
2016年 第4四半期 (7月~9月) 468.52億ドル 281.6億ドル 60.1%

参考 Q4 2018 Unaudited Summary Data
参考 Q4 2017 Unaudited Summary Data

売上の6割近くがiPhoneが占めていることが分かります。

台数が売れないから、iPhoneの値段を高価格帯にするAppleの戦略に、ユーザーが付いていくとは思えない

台数が売れないから、iPhoneの値段を高価格帯にするAppleの戦略に、ユーザーが付いていくとは思えません。

多くの一般ユーザーは、LINE、Twitter、Facebook、Messenger、ネット検索、メール、その他アプリをいくつか、といった用途でiPhoneを使います。iPhone 7のスペックで十分満足できるはずなんですよね。

ということは、以下のことが言えます。

  • iPhone 7ユーザーは、最新のiPhoneに買い換えるメリットはない
  • iPhone 6s、iPhone 6、iPhone 5sユーザーが買い換える場合も、iPhone 8かiPhone 7で十分満足できる

12万円以上払って最新のiPhone XSを購入するメリットは、一般ユーザーにないことは明白です。

さいごに

以上、2019年はiPhoneのシェアが落ちると予測してみました。

Appleは、自社の利益を最大化することばかりで、一般ユーザーのことを全く考えておりませんので、2019年以降、iPhoneのシェアは確実に下がっていくと予測します。