「水素自動車」の登録台数が、わずか1500台ってご存知ですか?
現状、水素自動車は全く普及していない模様です。
補助金ばらまいても、水素自動車が普及しない現実
MIRAIを購入すると、合計で2,252,900円の補助金が支給されます。
内訳は↓
- エコカー減税(自動車重量税)・・・約30,000円減税
- エコカー減税(自動車取得税)・・・約180,900円減税
- グリーン化特例(翌年の自動車税)・・・約22,000円
- CEV補助金・・・約2,020,000円
MIRAIの車両本体価格は7,236,000円ですので、補助金が支給されると、5,216,000円で購入することができます。
だけど、全然普及していないのが現状なのです。
水素ステーションも全く普及していない
トヨタのウェブサイトによると、現在の水素ステーションの設置数は、全国で僅か92ヶ所。22都道府県にしか、水素ステーションはありません。
平成29年4月1日現在、トヨタのお膝元である愛知県には、水素ステーションが16ヶ所あるようですが、それ以外の都道府県では、全然普及していないのが現状です。
- 宮城県・・・1ヶ所
- 茨城県・・・1ヶ所
- 埼玉県・・・8ヶ所
- 千葉県・・・3ヶ所
- 東京都・・・13ヶ所
- 神奈川県・・・13ヶ所
- 山梨県・・・1ヶ所
- 静岡県・・・2ヶ所
- 愛知県・・・16ヶ所
- 岐阜県・・・2ヶ所
- 三重県・・・2ヶ所
- 滋賀県・・・1ヶ所
- 京都府・・・2ヶ所
- 大阪府・・・7ヶ所
- 兵庫県・・・2ヶ所
- 広島県・・・3ヶ所
- 山口県・・・1ヶ所
- 徳島県・・・2ヶ所
- 香川県・・・1ヶ所
- 福岡県・・・9ヶ所
- 佐賀県・・・1ヶ所
- 大分県・・・1ヶ所
水素ステーションが存在しない都道府県
- 北海道
- 青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県
- 栃木県、群馬県
- 新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県
- 奈良県、和歌山県
- 鳥取県、島根県、岡山県
- 愛媛県、高知県
- 長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県
- 沖縄県
今後、水素ステーションは増えるのか?
結論を先にいうと、全く増えない模様です。
経済産業省が策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ改正のポイント」を見てみましょう。
水素自動車の普及は、2020年までに4万台、2025年までに20万台、2030年までに80万台を目標にしている模様。
で、水素ステーションは、2020年までに160ヶ所、2025年までに320ヶ所の設置を目標としているようです。
このデータを見る限り、水素自動車は絶対に普及しません。
水素自動車が普及しない理由
水素自動車が普及しない理由は、水素自動車を増やそうとしているのに、水素ステーションの絶対数が足りないからです。
↓詳しく説明します。
現状、1500台の水素自動車に対して、92ヶ所の水素ステーションがあります。
で、2020年に水素自動車の目標台数4万台に対して、水素ステーションの設置目標は僅か160ヶ所しかありません。水素自動車を26倍増やそうとしているのに、水素ステーションは1.73倍しか増えません。全然足りないと思いませんか?
さらに2025年を見てみると、水素自動車の目標台数20万台に対して、水素ステーションの設置目標は僅か320ヶ所です。2020年から5年間で水素自動車が5倍増やそうとしているのに対して、水素ステーションの設置目標は2倍です。
↓一昨日のニュースです。水素ステーションの数は、上記の経済産業省が策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ改正のポイント」に基づいているようです。ってか、日本を代表する大企業が11社も集まって新会社を設立するのに、2020年までに160ヶ所の水素ステーションしかできないのはおかしくないですか?
燃料自動車(FCV)の普及に向け、官民一体となった取組みが本格化する。政府が描く「水素社会」の実現を目指し、トヨタ自動車など11社が水素ステーションの整備を目的とする新会社設立に向けた覚書を交わした。まずは2020年度までに水素ステーション160箇所の整備、FCV4万台の普及を目標にオールジャパン体制を築く。
水素ステーションを設置するコストは?
水素ステーションを1ヶ所設置するのに、小さなものでも約1億円かかると言われています。
中規模になると4億6000万円かかるようです。
水素ステーションの設置にも補助金をばらまいてる
水素ステーション設置に関しても、補助金をばらまいています。
↓補助金上限額は、1基当たり1.2億円ですって・・・
補助対象となる再生可能エネルギー由来の水素ステーションの設置費用の3/4(補助金交付額の上限は1基当たり1.2億円(ただし、水素製造能力が1日あたり30立方メートル以上であり、かつ、構内で使用する産業用車両の水素供給設備に限り2億円))
まとめ
政府が大盤振る舞いで補助金をだしているのに、「水素自動車」も「水素ステーション」も増える見込みがありません。
そもそも経済産業省の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」がダメダメなんだよね。
2025年に320ヶ所の水素ステーションができたら、水素自動車が普及していると思いますか?
わたくしは全く普及してるとは思えません。
2017年5月現在で、EVステーションは19,000ヶ所以上あります。1箇所あたりの設置コストも100万円程度だから、今後、「電気自動車」も「EVステーション」も爆発的に増えていくことが予測されます。
なんだか、「水素自動車」も「水素ステーション」も普及しないのは目に見えていますね。日本政府も自動車メーカーも、水素自動車を普及させることは諦めるべきなんだよね。
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