昨日のエントリーで、「キャリア決済」が「iPhone」へ導入されることで、「コンプガチャ」の復活になるという話をしました。
iPhoneでキャリア決済が導入されたのは、ポケモンGOの爆発的なヒットは無関係じゃないと思います。
世界中でブームを巻き起こしているスマートフォン(スマホ)ゲーム「ポケモンGO」がギネス世界記録を打ち立てた。「(配信が始まった)最初の1カ月でダウンロード数が最多」など5つの項目について世界一の記録を達成したと英ギネス・ワールド・レコーズが16日までに発表した。
ポケモンGOがApp Storeにもたらした利益
みなさまご存知のとおり、ユーザーがアプリ内課金をすると、Appleに30%の手数料が入ってきます。
なんと、この1ヶ月でポケモンGOのアプリ内課金の総額は200億円です。Appleには60億円が入った計算になります。
App Storeからの収益
2015年にAppleが手にしたApp Storeからの販売手数料による収益は、およそ5億ドル(約594億円)にも及びます。
年始にはスマートフォンで「いつもの無料アプリではなく有料アプリを楽しんだ」という人も多いと思いますが、Appleは2015年1月初週にApp Storeのアプリおよびアプリ内課金の売上が、過去最高記録となる5億ドル(約594億円)近くに達したことや、2014年の年間総売上高が前年比で50%増となったことを発表しました。
App Storeの手数料の変更
Appleは、2016年6月にApp Storeの手数料の変更をアナウンスしました。
AppleにとってApp Storeからの収益はドル箱なので、サブスクリプションなどの新しいテクノロジーに対応して、課金方法は変更しているのです。
主な変更は、月額制アプリの手数料の変更です。ユーザーへの課金1年目は30%の手数料となりますが、2年目以降は15%となるようです。
ちなみに、ポケモンGOのような通常の有料アイテムの購入は、今までどおり30%となります。
ユーザーが「iPhone」や「iPad」のアプリをApp Storeからダウンロードする際のAppleのビジネス方法が少し変わることになりそうだ。The Vergeが米国時間6月8日に報じた。
まず、アプリ開発者らには、サブスクリプションでさらに収益を上げる機会が与えられるようだ。Appleは現在、アプリサブスクリプションの売上高の30%を手数料として得ている。しかし、The Vergeが報じたところによると、ユーザーがサブスクリプションを1年以上継続した場合は手数料が15%に引き下げられるという。変更は6月13日に導入されると報じられている。
ポケモンGOのユーザー層は?
ポケモンGOを実際にプレイしている層を見てみると、大人もやっているとはいえ、10-20歳代の若年層のプレイヤーが55.4%と過半数以上を占めます。
「ポケモンGO」利用実態調査!~「ファミ通 powered by eb-i」マーケティング速報~
この若年層は、クレジットカードを持っていませんよね?
クレジットカードを持たない層
ポケモンGOのメインユーザーと、クレジットカードを持たない層って、もろ被りです。
ほとんどの10代はクレジットカードを持てないし、日本の場合、20代もクレジットカード持ってな層が多いです。
Apple IDにクレジットカードを登録できない場合、App Storeで課金するには、コンビニでiTunesカードを購入しなければなりません。
iTunesカードのようなプリペイドカードは、いつも残高があるわけじゃないから使い勝手が非常に悪いです。残高が100円しかなくて、有料アイテムが購入できなければ、あきらめるしかありませんからね。
ゲームを効率よく進めていくには、有料アイテムを購入するのが一番の近道です。Appleは、この若年層に快適にポケモンGOで遊べる環境を整えたと言ってもいいでしょう。
今後、ポケモンGOのブームは続くはずなので、Appleはそれを計算した上で、iPhoneでキャリア決済を導入するということなのです。
コンプガチャ問題の再来
ガラケーのゲームとコンプガチャって相性良かったですよね。
ガラケー時代に問題となった、未成年のガチャ問題と同様のことが、iPhoneのキャリア決済とポケモンGOで再来するはずです。
DeNA、グリーがガラケー時代に、ガチャとキャリア決済で荒稼ぎしたことを、Appleはよく学んでますね。
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