Google Dance Tokyo に参加しました。
参加できるウェブマスターは限定50人ということで、運良く抽選にあたってラッキーでした。
Google+の「Google Dance Tokyo 開催 & 参加者募集のお知らせ」を見ると、
Google Dance は、2002 年から 2008 年まで米国の Google 本社で毎年開催されていた、検索などオンラインマーケティングの担当者を対象としたソーシャルイベントです。今年 3 月、8 年ぶりに Google 本社で開催されたことをきっかけに、今回東京で、より深く検索について語り合う機会を持ちたいと思い、Google Dance Tokyo を開催することになりました。
米国外では初めての開催だったようです。参加者にTシャツのプレゼントがあり嬉しかったです。
Google Dance Tokyoは、19時からスタートして、最初にGoogleエンジニアによるお話がありました。このセッションは、面白い話がたくさんあったのですが、録音や写真撮影が禁止だったので、ブログに書くのはやめておきます。
その後、Google社員の方々が、事前に参加者から集めた質問に答えるというQ&Aセッションがありました。
写真撮影やソーシャルもOKという話でしたので、Q&Aセッションをレポートします。参加した方はもちろん、参加できなかった方や、SEOに興味のある方に見て頂ければと思っています。
Q&Aセッション
Q&Aセッションでは、検索やSEOに関して、様々な質問があり、私自身、もやもやしてたことが、クリアになって、すっきりしました。
検索結果のランキングで、Googleが重視していること
Googleが重視していることは、以下3点です。
- ユーザーに適切な検索結果は何か?
- ユーザーが何を求めているのか?
- 質問に対して、どういう答えが、ユーザーを満足させるのか?
ユーザーの疑問や悩みを解決できるコンテンツを、Googleでは高い評価を与えて重視しています。どのようなコンテンツを制作すればいいのかについては、Googleのガイドラインが参考になります。
企業サイトのAMP対応が、SEOに与える影響
Googleでは、サイトのスピードを重視している。ユーザーはページをロードする時間を待ってくれないので、タップした瞬間にロードしてくれるAMPをGoogleでは推奨しているとのこと。
AMPに対応しているコンテンツは、今のところ「ニュースサイト」「レシピサイト」の2つだけです。これ以外ならば、今すぐに対応する必要はないのかもしれません。
追加質問
Q:中長期的に見て、企業サイトが「モバイルサイト」と「AMPサイト」の両方を持つ意味は?
A:ウェブサイトのスピード・パフォーマンスは重要。GoogleではAMPはそれを解決してくれるものだと認識しているとのこと。3年後も同様にAMPの役割は重要だと認識しているが、10年後どうなってるかまでは分からない。今後AMPがどうなるかについては、AMPはオープンソースのプロジェクトなので、他のエコシステムがどのように適用していくかにもよるとのこと。
ちなみに、このブログもAMP対応していますが、「SmartNews」「はてブ」からのアクセスは、AMPページに飛びます。「ニュースサイト」「レシピサイト」以外でも全く役に立たないということはなさそうです。
SEO対策へのGoogleの対策は?
SEO対策へのGoogleの対策とは、ペイドリンク、クローキングを行っているウェブサイトに対して、Googleがどのような対策を行っているかについてです。
ペイドリンク、クローキングしないということは当然で、ウェブマスターガイドライン を順守してくださいという話でした。
GoogleはAjaxコンテンツを評価するのか?
Googleでは認識されるページはすべてレンダリングしているということです。Google botが認識できるのであれば、Ajaxコンテンツでも問題ないとのこと。
注意点は、robots.txt でブロックしていると認識できないとのこと。まあ当たり前だけどね。
あと、マウスが動くと表示されるコンテンツはNG。マウスオーバー、インフィニティスクロールは、Googleが発見できるように、URLを用意すればOKとのこと。
Googleがどのように認識しているのかを知るには、Search ConsoleのFetch as Googleでレンダリングすれば確認できます。
RankBrainって何?
RankBrainとは、機械学習の技術を使った人工知能です。
RankBrainは検索アルゴリズムを、3番目に重要な指標に位置づけています。1番目と2番目の話はありませんでした・・
低品質サイトからのリンクが及ぼす影響について知りたい
低品質サイトからのリンクについては、基本的に気にしなくていいということ。Googleでは、低品質サイトからのリンクを、ページリンク計算には入れないようにしているようです。
どうしても気になるなら、Search Consoleからバックリンクの否認をしましょう。
無料ブログから独自ドメインのブログへ移転する際の、ベストプラクティスを教えて欲しい
サイトを移転した場合、301リダイレクトするのがベスト。もし、301リダイレクトできないなら、canonicalタグを使います。
Googleの見解では、同じコンテンツだとしてもガイドライン違反ではないとのこと。このような技術上の制約であればOKとのことでした。
ガイドライン違反となるのは、悪意を持って検索結果を歪める場合です。
ということは、無料ブログをインポートして、Wordpressで構築したブログにエクスポートすることはOKってことですね。ただし、古いブログのほうが運営が長いので、暫くの間、古いブログの検索順位が高かったりすることもあるそうですが、時間が経てば新しいブログの評価が上がっていくとのことです。
同じコンテンツが2つある場合、Googleが勝手にリダイレクトするケースもあるようです。
Googleによるタイトルの書き換えを回避する方法はあるのか?
ありません。
ウェブマスターから提供されるタイトルは、何でこんなのつけてるのというものも多いようです。そのため、検索結果に表示するときは、タイトルを書き換えないとユーザーに役立つ情報にはならないとのこと。
書き換えを回避できてしまうと、悪意を持ったウェブマスターが、キーワードの羅列で意味を成さないタイトルを付けることもありえるので、品質が下がってしまう。
Googleでは、品質が下がらないように今後も書き換えは続けるとのこと。
Googleによるタイトルの書き換えがおかしい場合、フィードバックして欲しいとのことです。
ちなみに、タイトルの書き換えは「検索クエリ」に依存します。
Googleは「サーチ」と「広告」のどちらを優先させているのでしょうか?
Googleはサーチ優先と思ってもらっていいという話でした。重要なのは、広告を最適化するために、検索結果を歪めることはないとのこと。
面白かったのは、「Search」側のスタッフは「Adwords」側を気にせず仕事をするのに対して、「Adwords」側のスタッフは「Search」側を意識して仕事をしているそうです。
Googleの社内組織では、「Search」と「Adwords」は完全に縦割りで情報が遮断されているのだそうです。
事業会社はSEOよりも広告に投資するべきでしょうか?
SEOへの投資、広告への投資のどちらを優先するかについては、企業のフェーズによって使い分けるべき。例えば、自社ブランドのクエリで検索結果に出るフェーズなら、広告に投資するべきでしょう。
おわりに
Google Dance Tokytoは、Q&Aセッションの後に交流会もあり、とても楽しいイベントでした。
Googleの金谷さん・長山さん・Garyさん、SEOの重鎮である鈴木謙一さん・辻正浩さん、木村賢さんなど、SEO界隈で有名な方もたくさんいらっしゃいました!
App indexingだけでなく、App Streaming も登場して、アプリとWEBの垣根がなくなっている中、今まで以上にGoogleは高品質な検索結果になるために、様々な改善を行っていることがよく分かりました。
Google検索やSEOに関して、Googleから直接話を聞ける機会は、あまりないので、非常に有益なイベントでした。
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