Googleがモバイルファーストインデックス (MFI) を開始したと発表しました。
MFIのベストプラクティスに準拠したウェブサイトから移行していくとのことです。URL単位ではなくサイト単位で移行が行われます。またMFIに移行したサイトは、Google検索のキャッシュにモバイルページがキャッシュされることになります。
本日、Google は 1 年半の慎重な実験とテストの結果、モバイル ファースト インデックスのベストプラクティスに準拠したサイトの移行を開始したことを発表します。
これまで、Google のクロール、インデックス、ランキング システムでは、主にデスクトップ版のコンテンツが使用されてきました。そのため、その内容がモバイル版と大きく異なる場合、モバイル検索ユーザーに問題が発生する可能性がありました。 モバイル ファースト インデックスとは、モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイル ユーザーが探しているものを見つけやすくすることを意味します。
モバイルファーストインデックスとは
モバイルファーストインデックスとは、モバイルページをインデックスしてランキングに反映していくというものです。
今までデスクトップのページをインデックスの対象として、デスクトップ検索とモバイル検索の検索結果のランキングに使用しておりました。
モバイルファーストインデックスが導入されると、モバイルページがインデックスの対象となります。デスクトップ検索もモバイル検索も、モバイルページを元にインデックスしてランキングが決定されることになります。
なぜGoogleがMFIへ移行するのかといえば、Google検索のアクセスがデスクトップからのアクセスよりも、モバイルからのアクセスが増えているためです。
2015年5月のGoogle公式ブログに、モバイルからの検索件数が、PCを上回っていると書かれています。
In fact, more Google searches take place on mobile devices than on computers in 10 countries including the US and Japan.
その中でもご紹介した通り、米国や日本をはじめとする 10 か国では、スマートフォンからの検索が既にパソコンからの検索件数を上回っています。
過去1ヶ月のこのブログのアクセスを見ると、モバイルが57.5%、デスクトップが34.4%、タブレットが8.1%です。
僕のクライアントの例をとると、飲食店や美容室などの実店舗のウェブサイトだと8割以上がモバイルからのアクセスとなります。
ユーザーがデスクトップよりもモバイルで検索する実態を踏まえて、デスクトップページではなくモバイルページをインデックスの対象にすることは、理にかなっているといえますね。
Google検索の仕組み
ご存じの方も多いと思いますが、Google検索の仕組みについて説明します。Google検索の仕組みは、次の4ステップで行われています。
- 発見→クロール→インデックス→ランキング
MFIへ移行するとSearch Consoleに通知が来る
モバイルファーストインデックスが導入されたサイトには、Search Consoleに通知が来ます。
MFIへ移行するとランキングはどうなる?
ウェブマスターの方が一番気になるのは、MFIへ移行するとランキングがどのように変わるかではないでしょうか?
MFIはインデックスページをデスクトップページからモバイルページへ切り替えるだけですので、MFIに移行したとしても、モバイルページが評価されているのであれば、ランキングに直接影響はありません。
特にRWDのサイトは、デスクトップページもモバイルページも同じコンテンツ・同じ構造化データなので、ランキングに影響はないと言われています。
MFIのベストプラクティスは?
ウェブサイト運営者は、モバイルファーストインデックスのベストプラクティがどんなものか気になるはずです。
ウェブサイト別にMFIのベストプラクティスが、Googleの開発者サイトに詳しく記述されています。
モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法
ウェブマスターの方は、MFIの準備を早くすることをオススメします。
デスクトップページのみ
MFIの影響はありません。モバイルページがないので、MFIへ移行してもデスクトップページがインデックスされます。
が、デスクトップページしかないのは、ユーザー体験を大きく損ねます。すぐにでもモバイルページを作ることをオススメします。
レスポンシブデザイン (RWD)
MFIの影響はありません。RWDのサイトならば、MFIへの準備は不要です。コンテンツ・構造化データがデスクトップページもモバイルページも一緒ですからね。
AMPページのみ
MFIの影響はありません。MFIへ移行してもAMPページがインデックスされます。
別々のURL・動的な配信
MFIの影響が出るため、準備が必要です。
- デスクトップページとモバイルページでURLが異なる場合、モバイルページとデスクトップページには、同じコンテンツが必要です。注意しなければならないのは、モバイルページのコンテンツを省略しているサイトです。デスクトップページと同じコンテンツを追加してください。
- 構造化データもモバイルページとデスクトップページの両方に必要です。
- メタデータもモバイルページとデスクトップページに同じものがある必要があります。
別々のURL
デスクトップページとモバイルページで別々のURLの場合、上記に加えて、次のことも考慮に入れる必要があります。
別々のURLでサイト運営しているウェブマスターは、MFIへの移行には入念な準備が必要になります。
- Search Consoleに両方のURLを登録
- 両方のURLのhreflangリンクを確認
- サーバのスペックを上げて両方のURLのクロールに備える
- 両方のURLでrobots.txtのディレクティブを同じにする
- rel=canonicalとrel=alternateをきちんと設定する
さいごに
MFIは準備できたサイトから移行するという話です。
RWDでサイト運営しているならば、間もなくMFIに移行するはずです。
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