2021年4月22日に放送されたGoogle検索オフィスアワーのまとめです。
ブログ記事
2021年3月29日のGoogle検索オフィスアワー以降のブログ記事です。
- Google の商品レビューに関するアップデートについてクリエイターが知っておくべきこと
- パフォーマンス レポートのデータのフィルタリングと比較を改善
- ページ エクスペリエンスの更新に対応するための期間、ツール、詳細情報
- FeedBurner の今後の変更について
- 「Sustainable Monetized Websites」動画シリーズを公開
- Two helpful tips: meta tags and sitemaps
正規表現への対応はTwitterのタイムラインでも盛り上がりましたね。
Search Console、検索パフォーマンスレポートに正規表現 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 待ってた!信じてた!これで勝つる / 1件のコメント https://t.co/mGQEpU6bxU “Improved data filtering and comparison on Performance reports” https://t.co/TvBqQlbuUi
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) April 7, 2021
Q&A
noindex 数の検索順位への影響
【質問】
noindexが多いと検索順位に影響があるのか?
【回答】
影響しない。
一つのサイトにnoindexは10個までというようなことはないのでご安心ください。
不必要に多いサイトの場合、管理が大変なので、その意味で不具合が起こる可能性はある。
クローラビリティを下げる要因
【質問】
空のページ (403) を挟んだディレクトリ構造は、クローラビリティを下げる要因となるのか?
【回答】
クローラビリティと直接の関係はない。
内部のリンク構造やディレクトリ構造を確認して、空のページにリンクされるといったミスがないかどうか見直してください。
同一クエリを狙った複数サイトの運営
【質問】
同じ内容のコンテンツを複数ドメインで運営しているサイトを見ることがある。
過度な対策をしており、さまざまなクエリでランクインしている。
サイトの目的を考慮しても複数の同じサイトを作る意味がない場合、スパム行為として低評価を受けないのか?
【回答】
具体的なURLを頂いているが、ここでは公開できないので、噛み砕いて説明したい。
サイトのジャンルは士業系。公式サイトが複数あるような状態で、それぞれドメインも異なる。
同一クエリや類似するクエリなどを狙って、サイトごとに分けているのかなと思う。
以下のような感じでサイトを分けている。
- 公式サイトが複数ある
- 士業系のランキングにしたサイトが複数ある (その中に士業の公式サイトが上位ランクインしている)
ウェブマスター向けガイドラインに違反しているかどうかが大きなポイントで、違反していれば手動対策や自動による対策の対象となる。
公式サイトがたくさんある場合、ウェブマスター向けガイドラインの誘導ページに当たるかというと、必ずしもそうとはいえない。
ランキングのサイトについては、リンク自体にはnofollowが入っていたので、アフィリエイト目的のサイトと思われる。この場合、アフィリエイトサイトがガイドラインに違反しているかどうかがポイントになる。
公式サイトのようなものが複数あるとのことだが、それを見たユーザーがどのように感じるかを考えた方がいい。士業サービスを探していて複数の公式サイトが検索結果に表示されたら、フィッシングサイトと思われて、どのサイトもクリックされない可能性もある。
この施策が必ずしもうまくいってるとは思えないが、そのようなものを見つけたら、スパムレポートを送信してください
重複ページと判断され、インデックス除外に
【質問】
小売店のサイトで、3月以降、下層の店舗ページがインデックス「除外」となってしまった。「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」と表示されている。
なぜか商品詳細ページに正規化されてしまい、店舗名で指名検索しても店舗ページが表示されない。対処方法を教えてほしい。
【回答】
頂いたURLを確認した。
間違ったcanonicalが選ばれていた原因はわからなかったが、既に問題は解決済みだと思う。
いくつか気になった点をお伝えする。
httpsのサイトだが、httpsからhttp にリダイレクトしていた。このことが解決を妨げる要因になっていた可能性が考えられる。
URLについて、CMSのデフォルトのパラメータではなく、意味のあるURL構造にすると良い。
canonicalも指定していなかったので、指定してください。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド > コンテンツの情報を伝えるわかりやすい URL
サブドメイン専門サイトが検索結果にでない
【質問】
歯医者のサイトを作成した。
通常ドメインのメインサイト、サブドメインの審美歯科サイトを作成したが、サブドメインが検索結果にほとんど表示されない。
[地名 + 審美歯科] と検索すると、メインサイトは1ページ目に表示されるが、サブドメインの審美歯科のサイトは表示されない。
メインドメインとサブドメインが1つのサイトとして認識されているのではと感じる。サイトの評価はサブドメイン単位だと認識していたが、仕様が変わったのか?
【回答】
頂いたURLを確認したところ、どちらのドメインも検索結果に表示されていた。
ドメインとサブドメインの取り扱いについては、Googleで明確なガイドラインを公開していない。
明確に別のサイトとしてドメインとサブドメインで分けるのであれば、サイトの構造と位置付けをわかりやすいようにした方がいい。
その他、できることがあるとすると、オンライン上での評判を高めるようなことを意識して運営してください。
特定のページがインデックスされない
【質問】
以下のURLがインデックスされずに困っている。
① example.com/hogehoge
② example.com/hogehoge?moreb
モバイル向けには①と②で異なるコンテンツを表示しているが、デスクトップ向けはページ構成が異なり、モバイル向け②とデスクトップ向け①ではコンテンツは同じ内容。
Search Consoleでは、②のページが①と重複してしまいインデックス登録を確認できない。
どちらも自己参照のcanonicalを設定している。モバイルファーストインデックスに移行しているサイト。
同じような構成の別サイトでは問題は発生していない。
適切な対処法があれば教えて欲しい。
【回答】
状況は確認できたので、担当チームに報告した。
デスクトップとモバイルで表示させている内容が違うということだが、検索エンジンも混乱するので、この状況を解決した方がいい。
特殊な状況があるのかもしれないが、特にメインのコンテンツは同一なものにするといいのでは。
検索結果に表示されなくなった
【質問】
3月6日頃より、屋号でのクエリが検索結果に表示されなくなった。
技術的なミスなのか、アルゴリズムによるものか分からず苦戦している。
1点技術的なミスとして、hreflangの設定を下層ページを含めすべてトップを指定していたので、現在はhreflang自体を削除している。
他にも原因があれば教えてほしい。
【回答】
頂いたURLを確認したところ、検索結果に表示されていたので、今は解決していると思われる。
検索結果に表示されない
【質問】
整骨院を経営しているが、指名検索の際に検索結果に表示されない。
サイトの作りに問題があるのか教えてほしい。
【回答】
頂いたURLを確認した。
ダブルクォーテーションを付けて完全一致で検索したら3〜4ページ目くらいに表示された。
オンライン上でサイトの評判が高まるようにサイト運営をしていくといいのでは。
伊藤注
まずはGoogleマイビジネスに力を入れるべき。その地域内で指名検索があれば、ナレッジパネルに店舗情報が掲載されるので。オーガニック検索より目立つ位置に表示されます。
Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する
意図しない「Google が選択した正規 URL」
【質問】
SPとPCでサブドメインが異なるサイトを運営している。
アノテーションも設定して数ヶ月が経過したが、Search ConsoleでURL検査を行うと、意図していないページが「Google が選択した正規 URL」に表示されている状態。どうすれば正しく認識されるのか?
【回答】
頂いたURLを確認した。
サイト内の特定のURLが不思議な挙動をしており、直前に開いたページを表示するURLがある。パラメータは持っていないURL。
例えばAというページを開いた後にそのページを確認するとAが表示される、Bというページを開いた後にはBが表示されるページがある。
クローラに対しても同様な挙動をしていたので、このURLを削除するのがいいのでは。どうしてもサイトの構造上必要なページならば、noindexを入れてください。
その他、気になった点をお伝えする。
- 使っていないパラメータが多いので整理する
- モバイルページはcanonicalがモバイルに向いていたので、モバイル対応をもう一度見直す
- モバイルページだけ挙動が違うので見直す(PCは問題ない)
ファセット ナビゲーションのベスト プラクティスと 5 つのワースト プラクティス
インデックスされるまでに時間がかかる背景
【質問】
Search Consoleでサイトマップを送信したり、URL検査ツールでインデックス登録をしても、なかなかインデックスに反映されない。15時間経過してようやくインデックスされる感じ。
URL検査で調べると「URL は Google に登録されています」と表示されるが、URLで検索しても検索結果に出てこない。
【回答】
以下の2つは別の問題なので切り分けて考えた方がいい。
- URL検査ツールでインデックス登録をしても、なかなかインデックスに反映されない
- 「URL は Google に登録されています」と表示されていても実際には検索結果に表示されていない
以下回答する。
- URL検査ツールでインデックス登録は、すぐにインデックスさせるために使う機能ではないので、すぐにインデックスされないのは仕様通り。
- 15時間程度なら起こりうる。
伊藤注
サイトによってクロールの頻度は異なるので、頻繁にクロールされるようなサイト運営が必要ですね。
個人的にはブログ書いても、わりとすぐインデックスされるので遅く感じたことは無いんですけど、コミュニティでも質問は多いですねー(原因はサイトごとに違うかもですが) #Google検索オフィスアワー
— t̶a̶k̶a̶n̶o̶ (@takano_seo) April 22, 2021
Google が取り扱う情報と検索結果への影響
【質問】
Googleは「whois情報の公開や非公開」「SSLの無料や有料」を確認しているのか?
検索結果に影響があるかどうかも教えてほしい。
※SSL認証していないサイトやjpドメインは対象外とする
【回答】
ポイントがよくわからないところがある。
ランキングのアルゴリズムならばコメントできることはない。
Googleがランキングに使っているかどうかを考えるのではなく、ユーザーにとって有益かどうかの観点で考えて、有益ならば対応すればいいのでは。
インターナショナル ターゲティングと hreflang の違い
【質問】
Search Consoleのインターナショナル ターゲティングで利用できる「ターゲットユーザーの地域」設定と、「hreflang」の違いについて、次のような理解であっているのか?
「ターゲットユーザーの地域」
設定したその国以外の検索結果には出にくくなる。結果的にランキングに影響あり。
例:設定しなければオーストラリアで3位だった検索順位が、カナダに設定したのでオーストラリアの検索結果に表示されなくなるなど
「hreflang」
ユーザーに適した言語ページを検索結果に表示する。ランキングとは関係ない。
例:検索結果3位として、アメリカで検索したユーザーに英語ページが表示され、フランスで検索したユーザーにはフランス語が表示される
【回答】
書かれている通りだと思う。
以下3点補足する。
- 「ターゲットユーザーの地域」はSearch Consoleでの設定なので、Google検索にしか反映されないが、「hreflang」が他の検索エンジンにもシグナルが伝わる。
- 「ターゲットユーザーの地域」だとサイト単位だが、「hreflang」はページ単位といった違いもある。
- 「ターゲットユーザーの地域」は地域の設定しかできないが、「hreflang」は地域に加えて言語の設定もできる。
以下のヘルプもご覧ください。
Article 構造化データ image プロパティ
【質問】
3月25日のオフィスアワーで「Article 構造化データ image プロパティ詳細」について質問した者です。
質問した意図は、ユーザーに画像が表示されていないテキストだけのページ (AMP、非AMP問わず) で、ページ内容を想起するアイキャッチ画像を「Article 構造化データ image プロパティ」でマークアップして、検索結果のトップニュースカルーセルなどに、画像付きで表示できないかどうか考えていた。
以下質問する。
①「構造化データに関する一般的なガイドライン」によれば、「ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないでください。」と書かれているので、ガイドライン違反になるのではと思っている。しかし、ユーザーに表示されない画像にマークアップしている事例がある。テキストだけのページに、「Article 構造化データ image プロパティ」を含めてもいいのか?
②もしガイドライン違反になるのであれば、AMPページの「Article 構造化データ image プロパティ」は必須なので、テキストだけのページには、「Article 構造化データ image プロパティ」をマークアップししてはいけないということになるのか?
【回答】
①ガイドラインに「ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないでください。」と書いてある通り。
②本文に画像を加えればいいのでは。
Search Console API のデータの乖離
【質問】
TreasureDataを使ってSearch ConsoleのデータをAPI経由でBigQueryにエクスポートしている。
デバイス別の表示回数、クリック数、順位などの数値がSearch ConsoleのUIと大きく異なる。
一例
Search Console:デバイス別の表示回数 54万
BigQuery:デバイス別の表示回数 35万
Googleアナリティクスとデータポータルで同じ条件のデータを出したら、Search ConsoleのUIに数値は近かった。
APIのデータがUIのデータと少し異なることは承知しているが、想像以上に数値の乖離が大きい。どのような原因が考えられるか?
【回答】
担当チームに確認しているので、言えることがあればこちらでお伝えする。
ウェブに関する主な指標の数値が不安定
【質問】
Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」→モバイル→「CLSに関する問題:0.25超」が突然エラーになったり、ならなかったりと不安定。
どのようなことが考えられるのか?
【回答】
頂いたURLを確認した。
サイト改修を行っていない場合でも、パフォーマンスの閾値の境目だった場合、このようなことが起こる可能性はある。
同時期に同じコメントがあったので調査したところ、2月〜3月にChrome88にてバグが発生していた。今は解消済み。
Chromeの内容については、以下のページで確認できる。
検索結果に表示される URL の表記ゆれ
【質問】
インデックスされているURLに「/」ありなしが混在している。
canonicalで指定した記憶はないが、このような状況は他でもあるのか?
仕様変更なのかどうか教えてほしい。
【回答】
canonicalで指定していないことが原因。
サイト内で「/」ありなしのルールを決めてcanonicalを指定してください。
サーバーエラー(5xx)が解消しない
【質問】
Search Consoleのカバレッジレポートで大量のサーバエラーが発生している。
現在は404で処理されているが、エラーは消えていない。どのように対処すればいいのか教えてほしい。
【回答】
担当チームに報告したとのこと。
エラーが消えないことでの悪影響はないのでご安心ください。
伊藤注
同じ事象かどうかわかりませんが、サイト内検索で問題が出るケースもあります。
突然大量のサーバーエラー(5xx)ステータス: エラーが検出された件について
Google for Jobs で掲載数が減っている
【質問】
Search Consoleでエラーが出ているわけではないが、Google for Jobsに表示されるURLが減っている。
Indexing APIを使って通知をしている。
どのような問題が考えられるのか?
【回答】
URLを頂いているが、どんな求人情報が掲載されていないといった情報がなかったので、詳細はわからなかった。
Google for Jobsは自然検索の話とは違うので、詳細をお知らせ頂いてもお伝えできることは少ないかもしれない。
Indexing APIを使って通知をすることに問題はない。
伊藤注
構造化データを実装しても必ず掲載されるわけではないのですが、ガイドラインをもう一度見直してみるといいかなと思います。どこもおかしくないということであれば、不具合の可能性もあるのでフィードバックを送信してください。
Google検索オフィスアワーに質問するには?
質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
次回は、2021年5月27日を予定しています。
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