GWも残り2日となりました。
車で出かけている方も多いと思いますが、今日から高速道路では渋滞のピークを迎える模様です。
高速道路で事故車両があって車線規制をしていたり、極端に速度の遅い車が走っていたりして渋滞しているのなら分かりやすいですよね?
でもね、高速道路を車で走っていると、渋滞45kmなどと表示されていて、渋滞の中をノロノロ走っていくと、いつの間にか渋滞を抜けてたなんて経験ありませんか?
わたくしも、高速道路の渋滞を抜けた後、「一体、今までの渋滞は何だったんだろう」って思うことがよくあります。
今日のエントリーは、なぜ高速道路で渋滞が起こるのかについて書きます。
渋滞の定義
NEXCO中日本・東日本・西日本による渋滞の定義を見てみましょう。
時速40km以下で低速走行あるいは停止発進を繰り返す車列が、1km以上かつ15分以上継続した状態をいいます。
こんな状態だと、もはや高速道路じゃないですよね?
渋滞が起こる原因
渋滞が起こる原因は、おもに次の3つです。
- 交通集中渋滞・・・77%
- 事故渋滞・・・16%
- 工事渋滞・・・2%
上記の中でも、渋滞の起こる原因として最も高い「交通集中渋滞」について見ていきます。
交通集中渋滞
NEXCO東日本によると、交通集中渋滞による渋滞が、全国の渋滞の77%を占めている模様。
東名高速道路などの古い高速道路は、そもそも現在の交通量を想定して設計してないんだよね。だって東名高速道路ができたのは1968年なので、今から50年近く前ですからね。
だったら、交通集中渋滞を避けるために、今の交通量に合わせて道路を改修すればいいのにと思うのはわたくしだけではないはず。
だって、お正月の帰省ラッシュ、GW、お盆の時期のUターンラッシュの際、どうしても交通が集中してしまうので、高速道路の渋滞はハンパないでしょ?
高速道路の渋滞がピークを迎えると、上り45kmの渋滞とかザラだもんね。
交通集中で、なぜ渋滞が起きるのか?
交通が集中すると、なぜ渋滞が起こるのでしょうか?
交通集中渋滞の原因は5つあると言われています。
- 上り坂及びサグ部・・・62%
- IC・JCT合流部・・・29%
- トンネル部・・・5%
- 料金所部・・・1%
- 上記以外・・・3%
上り坂及びサグ部
サグ部とは、下り坂から上り坂に差し掛かる場所のことです。
交通集中渋滞の約62%が、上り坂及びサグ部で発生します。
なぜ、上り坂及びサグ部で渋滞が発生するのか見ていきましょう。
渋滞のない高速道路で、1台の車(A車)が先頭を走っていると仮定します。
A車が、下り坂でアクセルを離した惰性の状態から、上り坂に差し掛かると、自動車は自然に減速しますよね?すると、1台後ろを走っている車(B車)は、A車との車間距離が短くなるので、ドライバーはブレーキを踏みます。
B車の1台後ろを走っている車(C車)も前方の車(B車)が減速したので、ブレーキを踏みます。
どんどん後続車へブレーキが伝わっていくので、何台か後ろの車は、止まってしまうのです。
上り坂及びサグ部は、全国の高速道路に140ヶ所あります。東名高速道路の下りの「大和トンネル」、中央自動車道の上りの「小仏トンネル」、関越自動車道の上下線の「花園インターチェンジ」付近では、上り坂及びサグ部のためにいつも渋滞しています。
IC・JCT合流部
ICやJCTから車が合流してくるときに、車が速度を落とすことで渋滞が起こります。
交通集中渋滞の約29%が、IC・JCT合流部で発生します。
トンネル部
トンネルに入ると、入り口が暗かったり圧迫感があったりするので、ドライバーはブレーキを踏んで一時的に速度を落とします。
交通集中渋滞の約5%が、トンネル部で発生します。
料金所部
料金所で車が停止するので、渋滞が起こります。
でも、ETCが普及していることもあって、IC・JCT合流部で発生する渋滞は、交通集中渋滞のわずか1%です。
2015年におけるETCの普及率は、88%ですからね。
渋滞時、先頭の車は何やってるの?
高速道路で、渋滞でノロノロ運転をしているときは、一番先頭の車は何をやっているのかって思いませんか?
交通集中渋滞の約62%が、上り坂及びサグ部で発生していることを考えると、先頭の車の次の車が、ブレーキを踏んだことが原因で、渋滞が発生しています。
なので、上り坂及びサグ部が原因の渋滞では、先頭の車は何もしていないんですよねww
サグ部である下り坂から上り坂に差し掛かって、先頭の車は自然に減速するだけですからね。
先頭の車の1台後ろの車がブレーキを踏むことが、渋滞の原因となるケースが多いです。
エスコートライトで、上り坂及びサグ部の渋滞が緩和されるのか?
首都高では、上り坂及びサグ部での渋滞緩和対策として、エスコートライトを設置しています。
エスコートライトとは、車を進行方向へ導くために、高速道路の壁に設置したライトです。
首都高によると、2016年12月1日から中央環状線(内回り)中野長者橋付近で「エスコートライト」の運用を開始した。
エスコートライトは、路側に設置した灯具の光を進行方向へ流れるように点灯させる。それにより、上り勾配で速度低下を防ぐ渋滞対策装置。上り勾配で速度低下による渋滞が発生している区間に設置する。
今回の設置区間は上り勾配のため、平日の朝ピーク時を中心に夕方にかけて渋滞が発生している状況。そのため、エスコートライトの点灯時間は朝~夕まで連続点灯し、夜は消灯することにしている。
↓首都高速道路のサイトを見ると、エスコートライトの導入後、上り坂及びサグ部の渋滞が緩和されているようです。
平成27年2月16日より新たに導入した渋滞対策「エスコートライト」の効果の概要をお知らせします。
- ライトが設置されている左側車線を中心に、混雑時の走行速度が改善
- 走行速度の改善により、交通容量(交通処理能力)が向上
まとめ
以上が、高速道路で渋滞はなぜ起こるのかについてです。
上り坂及びサグ部で渋滞するって、道路の設計ミスもいいところ。
例えば、東名高速道路の下りの「大和トンネル」の渋滞は、上り坂及びサグ部が原因ですからね。
お正月、GW、お盆の帰省ラッシュでは、交通集中による渋滞が予想されます。高速道路を利用する場合、渋滞しない早朝に移動することをオススメします。
で、疲れたらサービスエリアにある温泉やコインシャワーで、疲れた体をリフレッシュしながら、ドライブするようにしましょう。
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